新型コロナ 国内の死者が1万人超える 1カ月で1000人増
毎日新聞 2021/4/26 16:59(最終更新 4/26 17:00) 105文字
新型コロナウイルスによる国内の死者数は26日、毎日新聞の集計で1万人を超えた。
昨年2月に初めての死者が確認され、今年1月下旬に5000人に達した。9000人となったのは3月下旬で、1カ月で1000人増えた。
昨年の死者数、11年ぶり減 コロナ対策影響?肺炎減る
久永隆一
2020年に死亡した人の数(外国人を含む)は、前年より9373人(0・7%)少ない138万4544人と、11年ぶりに減少に転じたことが22日、厚生労働省が発表した人口動態統計速報で明らかになった。新型コロナウイルスが流行したものの、肺炎による死者数が減ったことが影響したとみられる。一方、出生数は2・9%減の87万2683人と過去最少となった。
死者数は近年、高齢化の影響で増加傾向にあり、14~19年は平均して年間約2・2万人増えていたが、20年は09年以来の前年比減となった。
直近で公表されている20年1~9月の死因別の死者数を前年の同時期と比較すると、肺炎が1・2万人減となるなど、呼吸器や循環器による死者が大きく減少しており、全体の死者数を押し下げたとみられる。
日本病院会の相沢孝夫会長は「新型コロナ対策でマスクをつけ、手洗いを徹底するようになった。そのため肺炎につながるウイルスなどの感染を防ぐことができ、死者数の減少につながったのだろう」と話す。
出生数(外国人も含む)は19年の速報値の89万8600人に続いて2年連続で90万人を下回り、少子化に歯止めがかかっていない。コロナ禍で出産を遅らせる動きも指摘され、21年は出生数がさらに減るとの懸念が強まっている。(久永隆一)