パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

まだ 日本人は覚醒しないのか? 五輪の一連のおかしな対応と 日本人を殺す 武漢コロナウイルスに振り回され、 中国が牙をむいて動き出した現実を直視せよ!!!

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宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月21日(土曜日)
通巻第7022号  
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 アフガニスタンタリバン政権成立へ。アジアの受けた衝撃とは
  米国への安全保障への信頼が稀釈され、自立防衛議論が熱気
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 1975年のベトナム・シンドローム。米軍がベトコンに敗退し、共産主義独裁勢力がアメリカの支援したサイゴン南ベトナム政府を飲み込み、その勢いでラオスカンボジアへのドミノ現象を伴った。
 最後の日々、多くの南ベトナム政府関係者はアメリカの空母に乗り込んだ。
そのうえ米軍に協力したモン族を17万人、移民として受け入れた。命がけで逃げ出す光景は目に焼き付いている。そして米軍への期待は大きく外れ、アジア各国はアメリカと中国との均衡を外交の選択肢に入れた。

 アフガニスタン政府を結果的に捨てて退却するアメリカの無様さを目撃して、心理的に重度の衝撃を受けたのは台湾である。韓国も一部、そういう心理がある。
過度にアメリカに依存することは国家安全保障上にリスクがあること。台湾の世論は自律的防衛力増強に傾斜している。
ましてアメリカは武器供与を約束した台湾関係法があるが、防衛義務を謳う条約を交してはいない。

 シンガポールの有力紙「ストレート・タイムズ」とて、こう書いた(8月20日)。シンガポールへはさきごろオースティン国防長官が訪問し、来週にはカラマ・ハリス副大統領が訪問するほどアメリカは拠点として力を入れている。
サイゴン陥落がラオスカンボジアの共産化を招いた。今度はアフガニスタンからの米軍撤退とタリバンの復活は、連鎖でアジア諸国にいかなる地政学変化をもたらすか。そしてアメリカが先頭をきって戦うテロリズムとの戦争の行方であり、シンガポールは自主防衛力を高める必要がある」。

 アフガニスタンからの撤退劇を目撃した私たち日本人も、本能的には狼狽える筈だが、世論は対岸の火事視である。
 日本の保守陣営が唱えてきた「日米同盟の深化」ほど、虚ろに響く言葉はないだろう。日本の防衛予算は、わずかに5兆4000億円しかない。

ICBMも核弾頭も原子力潜水艦も、空母も保有しない自衛隊に戦略的兵器はゼロだ。
戦域戦力は米軍を補完する程度の装備しかなく、戦場兵器は弾丸不足。そもそも専守防衛では敵の攻撃がなければ反撃を認めないという、最初から防衛とは言えない脆弱な国防態勢である。


 ▼日本は白村江の敗戦から、いかにして立ち上がり強度の防疫体制を築いたか。

 天智天皇の御代、日本ははからずも白村江で敗戦となった。
この敗戦ショックに打ちひしがれることはなく、むしろ日本は、防衛力を強化し、各地に防人を派遣して城を築き、防衛力を強化した。しかも守旧派から政治を刷新するために近江へ遷都した。
 壬申の乱に勝利した天武天皇は、さらに防衛力強化の政策を採った

 以下は天武天皇の勅(天武十三年)である。
 「凡そまつりごとの要は軍事なり。是を以て、文武官の諸人も、務めて兵を用い、馬の乗ることをならへ。すなわち馬・兵、あはせて当身の装束の物、務めて具に備え足せ」(日本書紀 巻二十九)。

 (現代風に言えば、政治の中枢は軍であり、官も民も防衛を怠らず、兵器の手入れを怠らず、日々鍛練を忘れるな)

 さらに後日、天武天皇はもっと具体化された勅を発して曰く。
 「人ごとに鎧一丁、太刀一口、弓一張、箭一具。鞆一枚。鞍馬。勤冠より進冠に至までには、かくの如く予め備えよ」(日本書紀 巻三十)。

 かつて筆者が『日本が在日米軍を買収し、第七艦隊を吸収・合併する日』(ビジネス社)を世に問うたのは2015年のことだった。保守本流からはまるで相手にされない議論だった。
 いまも、それでよいのか?
      ☆▽□☆◎み☆◎□☆や□▽◎☆ざ▽◎□☆き◎☆◎▽