パルデンの会

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コソボ駐留の米軍基地が難民一時収容と第三国出国の中継業務

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宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)9月6日(月曜日)
通巻第7041号  
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 コソボが、何でいま? 米、アフガン難民の中継基地に使用
   コソボ駐留の米軍基地が難民一時収容と第三国出国の中継業務
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 すっかり忘れられたミニ国家=コソボ
セルビア自治州だったが、国際世論を背景にNATOが介入し、もぎ取った。明けてビックリ、アルバニア系のイスラムにすっかり蚕食されていた。
首都プリシュティナは美観を取り戻し、立派なビルが再建されたのも、西側の援助と、海外へ散ったコソボ難民からの送金だった。コソボ独立で、もっとも裨益したのはアルバニアだった。セルビア系は逃げ出した。

 コソボセルビアとの戦争の結果、(コソボNATOの支援と米軍の空爆のお陰で独立できた)2007年に独立を承認された。だが、いまもセルビア露西亜、中国はコソボを承認していて居ない。日本は独立承認をしたものの、2020年まで大使館業務はウィーンで代行していた。
 治安が悪いため安全保障はNATO軍が担当、この関係でプリシュティナに事実上の米軍基地があるのだ。

 さてアフガニスタン難民の行き先である。
 米国は12万人を脱出させた。バイデンは「大成功」だったと言い、ブリンケン(国務長官)は「脱出作戦は終了した」と会見した。

 しかし作戦はアフガニスタンから遠い場所で継続されている。
カタールのドーハ空港から、ドイツやイタリアにも分散して難民は移動しているものの、大半がドーハのキャンプに滞在している。米国への移住希望は五万以上。現在までにダラスとフィラデルフィアへ一部を輸送した。

手間取っているのはテロリストとスパイの混入であり、マヨルカ国土安全省長官は「危険人物の混入が認められるため、リストを作成している」と記者会見した。
ミリー統幕議長は「タリバンは統制がとれておらず、まもなくアフガニスタンは内戦に
突入するだろう」とする見通しを述べた。

その難民の一時収容と振り分けをコソボ駐留の米軍基地でおこない、第三国出国の中継業務を展開している。

このためブリンケン国務、オースチン国防長官はそれぞれ中東諸国を緊急に訪問する。ブリンケンはカタールとドイツなど欧州へ、オースチンはサウジアラビア、クエート、バーレンを手分けして廻り、「アフガニスタン以後」の中東の安全保障を話し合うとしているが、難民の受け入れ問題も議題には含まれる。

さてメディアの一部にはアフガニスタンのカブール空港の近くにCIAの秘密基地があって、アフガニスタ政府軍将校らは、この秘密基地から避難したと報道している。
真偽のほどは不明だが、カブール空港の大混乱をみても、政府軍幹部やらの姿はなく、そもそもガニ前大統領がアフガニスタンのどの空港から逃げたかは、依然不明である。カブール空港からではなかったことだけは確かだ。

   ☆▽□☆◎み☆◎□☆や□▽◎☆ざ▽◎□☆き◎☆◎▽