パルデンの会

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中国に大恐慌 穀物生産が激減による食糧危機 が押し寄せるのは時間の問題

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宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)10月12日(火曜日)
通巻第7080号  
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 中国地方政府の土地入札。地域によっては「応札ゼロ」の閑古鳥
天津、瀋陽で応札は四割だが、民間デベロッパーの姿は消えた
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 驚くほどの寂しさ。中国地方政府の土地売却入札に応じる民間の不動産企業がゼロ!
 地方政府は土地の「使用権」を公開入札して、民間デベロッパーに応札させ、その土地の上にマンション群が建設された。
公式統計はともかくGDPの40%近くが、この土地取引からはじまる不動産ビジネスであり、予測されたようにバブルが破裂した。

 2020年の地方政府歳入の30%前後は、この土地売却で成立しており、合計は1・3兆ドル(143兆円)だった。公式的発表では、歳入が17%減少し、地方政府の財源に黄信号が灯ったという。
その程度なら、点滅信号だろう。実態は赤信号の筈である。

 天津と瀋陽では公開入札に応じた民間企業はゼロ、すべてが国有企業だった。中国鉄道、中国鉄建などが、応札した。
 天津の入札では61件に応札が40件、瀋陽の其れは46件に応札が19件。暴落しているであろう入札価格の提示はなされなかった。平均で地方政府の土地公開入札は、応札が20%ほど減ったとしているが、実態は薮の中である。

 第一に応札の常連だった恒大集団、華夏幸福、花様年控股集団、碧桂園、融創中国(サナック)、広州富力地産などの名前がない。格好の物件に応札していないのだ。

いや、それどころか恒大集団のマンション販売だけを見ても、既に頭金を支払ったが入居できない人が160万人。全体で、たぶん一千万人以上だろうから、まもなく不動産暴動が起こる。

 第二にあらゆる地方で建設途次の工事がストップしており、労働者が消えた。附近に急造のテント村があるのは、建設労働者の難民キャンプだ。
 未曽有の金融危機、中国に大恐慌が押し寄せるのは時間の問題とみておくほうが賢明だろう。
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 「千年に一度の天災」が「毎年」となり、以後は「五千年に一度の天災」と言い換え
今度は山西省をおそった豪雨、176万人が避難した
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 八月に河南省を襲った豪雨は、とくに鄭州市の被害が酷く、300人以上が犠牲になった。
 天災は忘れた頃にやってくる、のではない。
 恒常的にやってくる。国家の衰退は自然災害、疫病である。中国はここに金融危機バブル崩壊、大不況から「恐慌」がやってくる。

 鄭州では市内の幹線道路のトンネル部分で死者が目立ち、「千年に一度の天災」とした表現の実態は「毎年」となり、以後は「五千年に一度の天災」と言い換えた。

 鄭州は、西に洛陽、東に開封と、古代から拓けて首都となった歴史がある。鄭州の南へ行くと少林寺拳法の総本山がある。鄭州の鉄道駅の近くの商店街のデパートの名前が「正弘百貨店」と小生と同じだったことを、いま思い出した。

 さて山西省は仏教都市の太源や石炭成金の大同など、仏教関係で日本との結び付きが深い。聖域五台山も、この山西省に位置する。

 先週来、山西省を襲った豪雨により、176万人が避難し、家屋倒壊が1・7万軒、冠水した農地は189973ヘクタールにおよんだ。

 穀物生産が激減することは明らかで、河南省と並ぶ農業省ゆえに、経済の落ち込みが懸念される。