パルデンの会

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香港「雨傘革命」の裏話をもうちょっとしよう   北京はマフィア、商工会、同郷会にくわえ、1500名の特務を動員していた

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成26年(2014)10月10日(金曜日)
通巻第4358号
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(休刊のお知らせ)小誌は明日10月11日から13日の連休中は休刊となります。
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香港「雨傘革命」の裏話をもうちょっとしよう
北京はマフィア、商工会、同郷会にくわえ、1500名の特務を動員していた

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九龍半島の旺角(モンコック)は商人の町、
しかもやくざが商店主からみかじめ料を集金する特殊地帯。雨傘運動のデモ隊は、この町にも流れ、道路を封鎖したところ、親中派のやくざと思われる集団が暴力行為に及んだ。
この町で抗議集会を展開したのは、今回のデモの主体である「
学連」「学民思潮」とは関係のない一般市民グループと思われる。

中国共産党は香港に秘密党員を多く抱え、
その一部は特務の潜入工作員である。
おもてむき「商売あがったりだ」
として学生運動に抗議する商店主らは、地元商店会、商工会、それに同郷会などからの動員で「デモ反対」の抗議集会を行わせた。

一方、支援の輪は中国大陸にも飛び火し、有名アーティスト(
詩人の大蔵など)が支援を表明するパフォーマンスを行った。香港の映画界でも親中派ジャッキー・チェンは例外で、新星アイドル俳優の梁明偉、劉徳華、周潤発、張家輝ら四大スターが雨傘運動支援を表明した。
香港でも『リンゴ日報』の黎智英(ジミー・ライ)
民主党創設主席の李柱銘、キリスト教香港地区元主教の陳日君らが現場で支援演説をした。

北京も露骨な弾圧をできない。
なにしろ欧米ばかりか亜細亜華僑圏、
日本の華字新聞も大きく取り上げている。
このため北京のメディアは香港の学生らの抗議集会を「暴乱」
とは言わず、雨傘革命を「非法集会」と表現するに留めた。
大陸であれば、これは「反国家暴乱罪」
とかで逮捕するところだが、民主主義意識の高い香港では、語彙を撰んでいる。

さて雨傘運動の主体で去るリーダーたちは、いかなる人間なのか。
指導者らは三派に分かれ「学連」「学民思潮」、
そして野党民主党を主体のリベラル派に糾合された市民の団体連合つまり三者三様、まとまりがなく、リーダーシップ不足、もっと正確に言えばテンでバラバラで、組織力がない。

だからデモは四カ所に分散し、指揮系統がないので、
旺角からチムサーチョイ、行政府のある金鐘(アドミラル)、銅鐸湾(コーズウエイベイ)に拡大分散してしまった。共通したスローガンは「和平抗命、香港精神」である。
本日から学生代表と行政府の協議が開始されるが、
老獪巧妙な行政府側のバックには中国共産党素人の学生代表はいったい如何なる戦術で臨むのか?

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<香港>政府10日の民主派学生団体との正式対話開始見送り

毎日新聞 10月9日(木)21時9分配信


 【香港・鈴木玲子】香港の次期行政長官選挙の制度改革に抗議する大規模デモが続く中、香港政府は9日夜、民主派の学生団体と10日に予定していた正式対話を見送ると発表した。学生側が9日、対話に合わせて10日に占拠行動を拡大させると警告したことに反発し態度を硬化させた。双方は具体的な議題や開催場所などについて協議していた。政府は、対話の実施自体は否定していないが、交渉はさらに難航しそうだ。

民主派は9日に記者会見し、10日に占拠行動を拡大し、金鐘(アドミラリティ)地区で大集会を開いて政府に圧力をかけるなど新たな「非協力運動」を宣言。その後、記者会見した香港政府ナンバー2で政府側の対話の責任者である林鄭月娥(りんていげつが)政務官(閣僚)は「対話の機会を使って市民に違法行為を呼びかけたのは受け入れがたい。対話の基礎が揺らいだ」と非難した。これに対し学生側は「政府のほうこそ誠意がない」と反発し、非難の応酬が続いた。

ただ林鄭政務官は「双方が誠意を持って対話に臨むべきだ」と強調した。民主派の対応次第で日程の再設定を模索するとみられる。

双方は対話で合意した後も具体的な議題などを巡って対立。政府は、議題を選挙制度に関する法律論に絞りたい考えだが、学生側は法的な手続き論ではなく、政治的な問題として話し合いをすべきだと反発している。双方の主張は大きく隔たり、対話が実現しても、難航が予想される。

一方、9日付の香港各紙は、オーストラリアのメディア報道を引用し、香港政府トップの梁振英(りょうしんえい)行政長官が2012年の長官就任後、前年にオーストラリア企業から得た報酬400万ポンド(約7億円)について関係当局に届けていなかったと報じた。「秘密報酬」の発覚により、梁長官に対する民主派側の批判はさらに強まりそうだ。