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中国最高検、周永康氏を逮捕へ 共産党が党籍剥奪
- 2014/12/6 1:39 日経新聞
【北京時事】中国の習近平共産党総書記(国家主席)は5日、政治局会議を主宰し、最高指導部・政治局常務委員会のメンバーだった周永康・前党中央政法委員会書記(72)の党籍剥奪処分を決めた。同時に、周氏の巨額収賄、職権乱用、機密漏えいなどの容疑が固まったとして、司法機関に移送して刑事責任を追及することも決定。最高人民検察院(最高検)は捜査を進め、逮捕する方針だ。国営新華社通信が6日未明に伝えた。
1949年の新中国建国後、政治局常務委員経験者が汚職容疑で刑事責任を追及されるのは初めて。反腐敗闘争を進める習総書記は「腐敗懲罰に例外なし」(党機関紙・人民日報)との断固たる姿勢を示し、権力基盤をさらに強化した形だ。
中央規律検査委員会の審査によると、周氏は(1)多くの人に違法な利益を図った見返りに、本人や家族が巨額賄賂を受領した(2)親族、愛人、友人の展開するビジネスが巨額の利益を得られるよう職権を乱用し、国有資産に重大な損失をもたらした(3)党・国家の機密を漏えいした(4)多くの女性と不適切な関係を持った―などの容疑が指摘された。
規律検査委は「周永康のあらゆる行為は党の性質・趣旨から完全に外れ、党のイメージに巨大な損害を与え、極めて悪質な影響を及ぼした」と批判。今後、周氏の起訴に向けた司法手続きが進められ、厳しい判決が下されるのは必至の情勢だ。
共産党筋によれば、周氏本人や親族、側近らを含む蓄財・資産は総額約1000億元(約2兆円)に上るとみられる。
周氏の問題をめぐっては、2013年12月の政治局常務委会議で、規律違反に関する端緒が規律検査委から報告され、習指導部は内偵に着手。今年7月29日の政治局会議で立件・調査が正式に決まった。