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大韓航空女性副社長が乗務員に激怒! 滑走路から搭乗ゲートに機体引き返させる 

サンケイスポーツ 12月8日(月)13時37分配信

 韓国を代表する航空会社「大韓航空」の趙顕娥(チョ・ヒョナ)副社長(40)が、米ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港で、客室乗務員のサービスを問題視して激高した上、責任者を飛行機から降ろし、出発を遅延させていたことが8日、分かった。聯合ニュースなど韓国メディアが一斉に報じた。

報道によると、“事件”は、現地時間5日午前0時50分、ケネディ国際空港から仁川国際空港に向かおうとしていた大韓航空機のファーストクラス内で発生した。

ある乗務員が、他のファーストクラスの乗客と同様、乗客として搭乗していた趙副社長に、「ナッツを召し上がりますか?」と聞いた後、袋に入ったまま出したところ、趙副社長は「サービスがなってない!!」と突然声を荒らげ、この乗務員に「飛行機からおりろ!」と命じた。規定では、乗客の意向を聞いてからナッツ類を皿に盛って提供しなければならないという。 

乗務員が「マニュアル通りにやった」と答えると、趙副社長は、すぐにマニュアルを見せるように要求。乗務員事務長がマニュアルを見せようとタブレット型端末を持ってきたが、副社長のあまりの剣幕にビックリしたのか、端末のロックを解除するのに手間取り、関連規定をすぐに探し出せなかったため、趙副社長はさらに激怒。今度は、乗務員の代わりに事務長に飛行機からおりろと大声を張り上げたという。趙副社長の怒鳴り声は、エコノミー席にまで聞こえるほどすさまじかったという。 

このため、同機は離陸のためすでに滑走路に移動していたが、いったん搭乗口に引き返し、事務長を降ろしてから出発した。滑走路からゲートに戻ったため出発が遅れたが、250人の乗客には理由が説明されなかったという。

これについて同社は、事務長を降ろす過程で時間がかからなかったため、機内アナウンスで乗客に説明しなかったとしている。旅客機は仁川空港に予定より11分遅れて到着した。

今回の騒動を報じた現地メディアの多くは、滑走路に向かっている旅客機が搭乗ゲートに引き返すのは、機体に異常が発見された場合や乗客の安全に問題が生じた場合に限られ、客室乗務員のサービスを問題視して引き返したのは「前代未聞」と指摘。航空法では機長が客室乗務員を指揮・監督するよう定められていることから今回の騒動は、趙副社長の「越権行為」「職権乱用」であり、批判の声があがっている、とも報じている。

趙副社長は、大韓航空を傘下に持つ韓進グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長の長女で、同社では機内サービスを統括しホテル事業を担当している。

一方、国土交通部は、趙副社長の行動に対して法違反の有無を検討すると明らかにした。

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