パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

日本を体験した中国人観光客には、明るい未来像が見えたのだろうか。

「悪貨は良貨を駆逐する」、
いくら日本に来るシナ人が増え、日本に見習えと民衆が思っても、矛盾が生じるのは当然である。 
シナ共産党が存続するには その矛盾を力で押し込む
しか策はないのだ。
共産党には理念はなく、利益集団に過ぎないから。。。。
もう 闇に向かって落ちていくのみである。

中国人訪日客の消費動向 「爆買い」から体験型に

中国人観光客の「爆買い」などで旅行収支の黒字が拡大した。中国人の関心は体験型に向かいつつある=大阪市中央区で2015年10月23日、川平愛撮影
東京競馬場での競馬体験イベントで競走馬と触れ合う参加者の中国人観光客=日中コミュニケーション提供

求婚のサポート依頼/美容室で日本風に「変身」/アニメの「聖地巡礼」…

 昨年の流行語大賞にもなった中国人観光客らによる「爆買い」。2月7~13日は中国の春節旧正月)の休暇に当たり、大勢の中国人観光客が来日しそうだ。百貨店や家電量販店などで商品を大量購入する光景に目を奪われがちだが、実は消費動向は「モノ」から、日本でしかできない体験に移りつつある。その背景を探った。【庄司哲也】

 日本で彼女にプロポーズをしたい--。昨年春、サプライズのプロポーズ演出サービス「オクラナイト」(運営会社・ケイ・ウノ)に、中国・上海の企業で幹部として働く中国人男性から依頼があった。日本での社員旅行中に同僚の恋人に結婚を申し込むのだという。

 同社は昨年4月から中国人からの依頼にも対応。中国語ができるスタッフがメールなどで連絡を取り合って具体化する。上海の男性が舞台に選んだのは旅行最終日のディナーで訪れた東京都内のレストラン。ウエーターらスタッフに扮(ふん)していた約20人の仕掛け人が突然、歌やダンス、楽器の演奏を始め、愛の告白タイムを盛り上げた。撮影や編集作業などを含めた値段は約80万円だ。

 プランナーの林典子さんは「この男性からは『なるべく大勢の前で告白したい』というリクエストがあり、彼女を驚かせる場所とタイミングを探るのが大変でした。でも綿密に打ち合わせた結果、大成功だったと満足していただけました」と振り返る。派手な宣伝はしていないが、中国人からの依頼はこれまで計4件。要望にできる限り応えようとする日本型サービスが受け入れられ始めている。

 ここで改めて爆買いの“威力”を確認しよう。政府観光局によると、昨年の訪日外国人観光客数は過去最高の1973万人、このうち中国人訪日客は499万人で前年の2・1倍に増えた。全体の使用金額も前年から約7割増の3兆4771億円で、全体の約4割になる1兆4174億円が中国人観光客の消費だ。

 では、彼らの懐事情はどうなっているのだろう。昨年12月に訪日中国人観光客の実情を調べた著書「『爆買い』後、彼らはどこに向かうのか?」(プレジデント社)を出版したジャーナリストの中島恵さんに尋ねると、答えは「富裕層が多いと思われがちですが、主には中間層、いわゆる普通の人々です」。

 中島さんによると、訪日団体旅行の価格は4000~6000元(約7万6000~11万4000円)前後。一方、大卒初任給は約4000~5000元(約7万6000~9万5000円)。つまり、費用は若者の月収程度で、経済的なハードルは低い。

 中国人観光客は団体で繁華街でショッピングを楽しむのが定番--とのイメージが強いが、それでは飽き足らない観光客も増えつつある。彼らが求めているのは、何か。

 その一つのヒントが、人材サービス大手のリクルートホールディングスが昨年12月に発表した2016年のトレンド予測の中で示されていた。中国、台湾などから日本を訪れる観光客の行動が、美容室やエステティックサロンなどの体験に移りつつある、とした。訪日のリピーターが増えることに加え、アジア各国の女性にとって「美容で憧れる国」の1位は日本だからだ。

 この予測を先取りするかのように、東京・銀座にある美容室「UNIXキラリトギンザ店」では14年10月のオープンから英語、中国語でも接客している。中国語のメニューや、中国人民大学(北京)に留学経験があるスタッフの福永雪さんの応対が特徴だ。

 外国人観光客でにぎわう銀座という土地柄からか、月に5、6人の中国人観光客が来店するという。福永さんは「『こうしてほしい』といった注文をするお客様は少なく、全てをこちらに任せていただくので、日本の美容技術への信頼を感じます。自分に似合う髪形を分かっていながらも、新たな提案を受け入れてくれている。旅行先で変身したい願望もあるのではないでしょうか」と見ている。

 このようなトレンドの変化は、中国の旅行情報ポータルサイト百度旅行」の訪日体験記でもみてとれる。体験記には、漫画やアニメの舞台になった場所を訪れる「聖地巡礼」や、アイドルグループのコンサートを楽しんだ--という様子が書かれていた。富裕層と呼ばれる人々は「高級旅館に連泊し、美術館巡りや茶の湯、読書を楽しむようなぜいたくな時間を過ごしています」(中島さん)。

 このようなニーズの変化をにらみ、日本中央競馬会(JRA)も中国人観光客をターゲットに据える。昨年11月には東京競馬場東京都府中市)で中国人観光客を招いた競馬体験イベントを実施した。中国にはギャンブルに厳しい規制があり、競馬にはなじみが薄い。この事情を踏まえ、馬券の買い方などにとどまらず、馬との触れ合いや競馬博物館の見学など家族連れでも楽しめる「馬のいるテーマパーク」をアピールした。レースを観戦した中国人観光客は最初こそ戸惑っていたが、いざレースが始まると「加油!(頑張れ)」などと声援を送り、熱くなっていたという。

 イベントを担当したJRA国際部専門役の工藤亜里さんは「中国のギャンブル規制のため競馬を前面に出すツアーは組めないし、都心から競馬場までの移動に時間がかかるなど課題は多い。ですが日本の人口が減少し、新たなファンの開拓が迫られる中、中国人は将来、有望なファンになり得ます」と期待を寄せる。

 中国人観光客の動向が注目を集める一方、中国経済の失速が報じられている。今のにぎわいは一過性に終わるのでは、という懸念もくすぶる。

 この現状を冷静に見つめているのが、中国出身で東洋大国際観光学科教授の梁春香さん。「日本でも海外への出国者は1970年代までの高度成長期よりも、その後の安定期に入ってから増えました。同様に中国人の訪日人数は増えていくでしょう」と語る。

 訪日目的については「日本を見て、知りたいのです。買い物はあくまでも『ついで』に過ぎません」と指摘した上で、こう問い掛けた。「80年代後半のバブル景気の時、日本人は海外でブランド品を買いあさりました。その後、日本人はどうしましたか?」。日本人が団体旅行から個人旅行へ、モノから体験を求めるようになったのはご存じの通り。梁さんの問いは、中国人観光客は日本人と同じ過程をたどっているという意味だ。

 中島さんは、中国人の旧友が次のように話したことが印象に残っている。「多くの中国人は、日本は自分たちの未来の姿だと潜在的に感じているのではないでしょうか。だからこそ、自分の目で見に行くのです」

 それが本当ならば、日本を体験した中国人観光客には、明るい未来像が見えたのだろうか。