支那は今でも『軍閥の国』と言えばすべてが理解できるはず。 共産党思想が発足しても今から70年以上前からの軍隊を中心とした田舎政治は変わらない。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成28年(2016)7月19日(火曜日)
通算第4966号
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トルコ軍事クーデター未遂は北京中南海に激震を与えた,
習近平、あらためて警護要員の身元調査、各部隊の状況把握を指示
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トルコの軍事クーデター騒ぎは、北京時間7月16日払暁だった。
一報をうけとるや、習近平は跳ね起きて、外交部、国家安全部に詳しい情報報告をあげるように命じ、ただちに在京の政治局幹部を招集するよう栗戦書(中央弁公処主任、政治局員)に伝えたという(博訊新聞網、7月17日)
トルコ政変を重大な教訓として新しく治安対策、とりわけ幹部の身辺警護のあり方の検討をするよう関係各部署に通達した。
すでに就任以来、習近平は中南海をまもる警衛局のメンバーをすべて交替させた。江沢民、胡錦涛時代の警護班は全員が入れ替わっていた。
12時間後にクーデターが失敗したとの報がはいると、習近平は安堵の様子をみせつつ、「なにが本当の原因だったのか」、徹底的に解析せよと命じた。
事実、習近平、膨麗媛夫人、そして王岐山と李克強は何回か暗殺の危機に遭遇しており、軍隊の不穏な空気が流れる瀋陽軍区(現在の「北部戦争」)が管轄する遼寧、吉林、黒竜江省の視察に際しては軍隊の基地、駐屯地をパスする行程を組むなどそれなりの防御策を講じてきた。
旧瀋陽軍区は失脚させられた徐才厚の息のかかった軍人が多く、深く習近平を恨んでいる部隊が残存する。
そのうえで習近平は公安系に各地区の治安状況の詳しい報告をするように指示したほか、警衛局のメンバー全員の思想調査、出自、人間関係などをいまいちど洗い直すよう緊急の指令を出した。
中央警備ならび北京公安局に対しては政治局員以上の共産党幹部の身辺警護をさらに厳重にせよ、と伝え、さらに通達には陸海空三軍と武装警察、公安、消防の各部署に、いかなる政変や突発事態にも対応できるシステムの強化をすること、ネットの監視強化ならびに各地の発電所、港湾、高速道路の安全確保の工作強化なども盛り込まれた。
いま中国は年に一度の「北戴河会議」を控えており、くわえて九月には杭州で「G20首脳国会議」のホスト国となる。