2017-02-11 早くわかりやすい、日米首脳会談解説(自画自賛・笑)>。 フリー ジャパン #神奈川県 有料ブログ 勝谷誠彦の××な日々 より転載 NHKが取った態度や、誤訳は そのお粗末さが露見している。 操作しているのは 通名を使う人々か、それをよしとする人であろう。やはりなーーーーーーー! 2017年2月11日号。<ほぼ徹夜して書きました。どこよりも早くわかりやすい、日米首脳会談解説(自画自賛・笑)>。 2時起床。紀元節。 皇紀2677年のこのよき日をお祝い奉る。起きると同時にいつものように、マグネットで台座を扉に貼り付け、日の丸を掲揚した。前夜にやると、アブないヒトが住んでいるのかと思われるので、ちょっと早起きしておこなうのである。日の丸を出したくらいで目立つというのもおかしいのだが。 昭和23年、紀元節はアメリカの日本占領軍司令部によって廃止を命じられた。そこですぐに「建国記念の日」に名称が変わったというわけではない。なくなってしまったのだ。いくさに負けて国が滅びるというのはこういうことである。国のもといとなるべき祝日が喪われた間にいまの憲法が出来たということは、もっと実感として国民は理解するべきであろう。 それが「建国記念の日」として復活したのは実に昭和41年のことだ。実際に祝日になったのは42年であったか。先の東京五輪が行われたあとということになる。日本国とアメリカとのそういう因縁があるまさにその時に、アメリカのドナルド・トランプ新大統領と安倍晋三首相との公式としては初の会談が行われているというのは、まことに興味深い。陰謀史観の私としては、ひょっとして双方でこのタイミングを選んだのではないかとすら思う。というのも、あまりに歌舞伎を見るような儀式ばった(いい意味で)イベントだったからだ。 未明の首脳会談だったので、この日記にできるだけ盛り込むべく時々刻々と報じられる世界中の情報を見ていた。特に頑張っているのではありません。記者時代からもう身についてしまったこれは仕方がないね。ニュースもつけっぱなしだ。情報というのは、だんだんと整理されてメディアから流れて来る。だから書きながらも今日はテレビをずっと耳では聴いている。 かなり書いたあとにNHKの7時のニュースが流れたが仰天したのでここに挿入しておく。トランプさんの発言を訳してテロップで流しているのだが <good chemistry>と聞こえて「ああ、相性がいいのか、安倍さんと」とわかって画面を見ると「化学反応が」云々とある。大丈夫か、NHKの翻訳者。chemistryは確かに辞書的にはそうだが、口語では「相性」「肌合い」だ。使用回数ではおそらくこちらの方が多い。トランプさんは「シンゾーとは気が合うよ」と言ったのだ。 NHKに苦言ついでに言っておくと同じ7時のニュースだが夜の方。昨夜のあれは何だ。スタジオにトランプさんの巨大な像を持ってきて、アメリカの吹雪の映像。「会談も荒れ模様でしょうか」的なコメント。アホか。NHKにそんな下品な演出を私たちは求めていない。民放の馬鹿にまかせておけ。あとで触れていくとお分かりのように、荒れ模様になる可能性は皆無だった。 すくなくとも、外信部や政治部はそれがわかっていたはずで、演出にアドバイスしなくては。わかっていなかったらただのホントのアホである。さすがは強姦魔を生んだ局だ。あ~、この破廉恥事件「NHKは知っていた」ということについて書きたくて、いますぐでもまずはわかっていただこうと記事にリンクしたいのだが、山形の強姦NHK記者よりも、もちろん「優先順位を知れ」では日米首脳会談である。 だいたい情報が出揃ったところで何を見るか。大マスコミの方々はそれぞれの専門記者クラブ分野だろう。経済部ならば自動車とか為替とか。だが私が「えっ」と思って調べたのは、会談時間だったのだ。30分。予定では45分だった。通訳を介しているので、内実は15分しか両首脳は会話していない。事前に大マスコミは「あれが話題になる」「これが優先ではないか」とさかんに報じていたが、15分では何も話せないでしょう。 私の想像。安倍さん「明日はいくつで回れそうですか」トランプさん「いま、調子がいいからなあ」。ゴルフである。だって1月28日の電話会談でのやりとりはこうだったそうなので。 <安倍晋三首相「私は朝日新聞に勝った」/トランプ大統領「俺も勝った!」/ゴルフ会談で日米同盟はより強固になるか?> http://www.sankei.com/premium/news/170211/prm1702110028-n1.html <米大統領/トランプ「せっかくドライバーをもらったのに、こっちは寒くてゴルフをできないんだ」 首相/安倍晋三「東京も寒くてグリーンが凍っているけど、それでもやっていますよ(笑)」 1月28日夜の日米首脳電話会談。安倍とトランプは冒頭から、旧知の間柄のようにゴルフの話題で盛り上がっていた。> 産経新聞はよくこの情報を拾っている。他社ももっとマジメにこういう記事を読んでいれば、だいたいの展開はわかったはずだ。どういうことか。首脳どうしの会談の時に事前に乗り込んで地ならしをするスタッフを「シェルパ」という。トランプさんに対しては、安倍さんは自分で「シェルパ」をやった。朝日新聞などは揶揄するが、就任前のトランプさんをトランプタワーに訪ねたのは、その象徴だ。よかったと思う。 日本国として卑下しているとか、そういう論に私は与しない。外交とは戦争であって、見栄やプライドなどを大事にしている軍隊は必ず負ける。組む時は組み、離反するときは離反する。原則はただひとつ、勝つためだけだ。昨日、私はいい記事を引かせてもらった。「支那に対抗するために、とにかく尖閣諸島をシンボルとする安全保障の言質をとれ。あとはささいな各論だ」という北野幸伯さんの卓越した見解だ。当たったでしょう。 <日米対話強化で新枠組み、尖閣は安保適用対象と確認/首脳会談で安倍首相> http://jp.reuters.com/article/idJPL4N1FV51K <安全保障面では、尖閣諸島が安全保障条約の適用対象であることを再確認したほか、日米首脳は中国を念頭に「力の行使や威嚇による、いかなる現状変更の試みにも反対する」との認識を共有。> バカボンのおやじさんではないが「これでいいのだ~」なのだ。軍事的な優位がないと、経済的な取り決めをどんなにやってもダメだ。安倍さんはおそらく、トランプタワー訪問でも、電話会談ででも、尖閣諸島防衛の安全保障について何度も確認したのだろう。続けて、トランプさんのスタッフの国防、国務の長官がまず言及した。最後に大統領に「尖閣は護る」と言わせた。外交的には画期的な成功である。「軍事を知らない」のではなく「軍事に対しては目をつぶる。だって怖いも~ん」の日本国の大マスコミは書かないけれども。書かないどころか、朝日新聞は嫌悪感を露骨にする。 もうひとつ。この重要性についてどれほどこの国のメディアは報じるのだろうか。私は首相、政治家という以前の、にんげん安倍晋三の執念を感じた。これは、その犯罪と安倍さんという人の双方を知っている私でしか言えないことかも知れない。北朝鮮がやらかした致犯罪について、共同声明という大きな場で公式にあぶりだして、解決に向ける決意を示したのだ。被害者の家族の方々にとって、大きな光明になる。 <日米共同声明 安保 経済での緊密連携を強調> http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170211/k10010872651000.html <北朝鮮に対し、核や弾道ミサイルの開発計画を放棄し、さらなる挑発行動を行わないよう求めることや、拉致問題の早期解決の重要性などで一致したとしています。> 「ケミストリー」が一致したから、拉致犯罪をアメリカ合衆国大統領がコメントに入れたのである。営々たる作業だったと思う。嬉しいが、日本人としては情け無い。情け無いが、自分たちの手で救いにいけないのだから、仕方がない。 まずは感情論から言うと、安倍さんの政治家としての究極の目標は拉致被害者の奪還と、北方領土の返還だ。「にんげん安倍晋三」と書いたのは、父上の秘書の時に、まだ拉致などよくわからない時期に、家族のために奔走したことを私は知っているからである。次にいささか「軍事を知る」ものとして言うならば、これで現場はまことに動きやすくなったということだ。 残念ながらわが国は情報機関が左巻きに叩き潰されたために弱い。だからインテリジェンスにおいては他国に依存する。首脳どうしのゴーサインが出たならば、わが国のささやかな情報機関が、もっといろいろとアメリカからももらえる可能性が広がる。もうひとつ。朝鮮半島有事の時に、わが精強無比なる自衛隊はもちろん突入して欲しいが、米軍も拉致された同胞を救うために動いてくれるようになる。「尖閣諸島防衛」と「拉致された同胞奪還」を実質15分の間に確認させたことに、今回の会談の意義はあった。 両首脳も、それがわかっていたのだろう。そういう意味では、トランプさんはカンがいい人だ。「あとのことは良きにはからえ」はこれである。計算され尽くしているな、とわかった。官邸なのか、外務省が奇跡的な頑張りを続けているのか。 <経済関係深化に向け麻生太郎財務相/ペンス副大統領のもと対話を推進/安倍晋三首相「日米でアジア太平洋地域に自由で公正なマーケットをつくる」> http://www.sankei.com/politics/news/170211/plt1702110013-n1.html <安倍晋三首相は10日午後(日本時間11日未明)、米ワシントンのホワイトハウスでトランプ米大統領と会談した。安倍首相は会談後の共同記者会見で、「日米経済関係を深化させるため、麻生太郎副総理兼財務相とペンス副大統領のもとで、分野横断的な対話を行うことで合意した」と明らかにした。> むしろ、笑った。わかりやすかったからである。この外交センスはブレーンも優秀なのだろうけれども、外務省よりも、安倍さん本人の能力かなあ。優秀な経営者は「その面倒くさいことは、じゃあ、現場で」と言う。そして自分は会社の存立にかかわるようなことを相手のトップと話す。いろいろ入ってぐちゃぐちゃになると、時間ばかり要してものごとは混乱し、やがて破綻する。 日本国にとってもっとも大切なのは安全保障だ。そこが崩れて支那がやって来ると、経済も糞もない。それをボス交渉で安倍さんはトランプさんと話して、尖閣のみならず、拉致犯罪にまで言及させることに成功した。首脳会談に混ぜこむとややこしくなる経済問題については、麻生太郎財務相とマイク・ペンス副大統領に投げた。見事というほかはない。ペンスさんは政治経験も長く、まことに優秀な人だ。かたや麻生さんは何しろ元の首相である。こういう「看板」は外交の場においては重要だ。きっとあのボルサリーノをかぶって登場する。いいなあ。 今年も安倍さんは紀元節において(おっと、建国記念日か)メッセージを出した。 <「建国記念の日」を迎えるに当たっての内閣総理大臣メッセージ> http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/discource/20170211message.html 明らかに支那にケンカを売っている。いいんだけど(笑)。 <たゆまぬ努力により今日の平和で豊かな国を築き上げ、自由と民主主義を守り、人権を尊重し、法を貴ぶ国柄を育ててきました。国民一人一人のたゆまぬ努力の礎の上に、今日の我が国の発展があります。> う~ん。これらのすべてをマイナスにするといまの支那共産党独裁国家になる。痛烈な皮肉だ。あのヒステリックな支那の報道官が「わが国に対する侮辱だ」とか言ってくれないかなあ。自爆するんだけど。 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ (c)2017 勝谷誠彦、katsuyamasahiko.jp All Rights Reserved. 問合せ(メールの未着など):info@katsuyamasahiko.jp 情報提供・感想:stealth@katsuyamasahiko.jp 発行:株式会社 世論社 40