パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

北京で 共産党政府への暴動が始まるのか?


[FT]北京市の出稼ぎ労働者への退去通告に抗議爆発 

中国・台湾
 
FT
2017/11/29 17:00
日本経済新聞 電子版
Financial Times
 中国の北京を取り囲む低所得者の住宅から市内で働く何万人もの出稼ぎ労働者が退去させられたことをきっかけに、非難の声が社会に広がっている。専門職従事者や学生は、貧民街に住む人たちを守るために集まっている。
11月27日、北京郊外から退去する出稼ぎ労働者=AP
11月27日、北京郊外から退去する出稼ぎ労働者=AP
 発端は北京市郊外で11月に発生した火災で、死傷者が出た。北京市当局は首都から「都会の疾患」を排除し、人口を2300万人に抑えるという目標に向け拍車をかけることになった。こうした政策では、中国の電子商取引(EC)ブームをけん引し、あらゆる場所に出向く配達員など、北京の小規模企業やサービス会社で働く何万という出稼ぎ労働者を排除する必要がある。
■ネット市民が激高
 近郊地域を根こそぎ解体する動きが加速する中、出稼ぎ労働者が家具を運び出し、ランドセル姿の学童が路上に置かれた家財道具を縫って歩く姿を撮った動画や写真がネット上に拡散した。激怒した「ネット市民」は、出稼ぎ労働者を「レベルの低い」人だと呼んだ中国共産党員や政府機関の過去の発言を伝えた。
 ここ数日、100人を超える北京の知識人が、人権侵害に当たるとして「無慈悲な」排除の動きに反対する嘆願書に署名した。
 出稼ぎ労働者の問題を専門とする北京理工大学の経済学教授、胡星斗氏は「今回の抗議は中間層の意識の高まりを反映している」と指摘する。
 複数の団体が、退去させられた出稼ぎ労働者のための一時的な宿泊場所の用意を手助けした。多くの労働者が受け取ったのは、荷物をまとめて運び出すまでに数時間しかないという通知だった。政府の検閲担当者もまた、宿泊先の提供や助言、退去の手伝いを申し出るネット上の書き込みを削除するのに忙殺された。
 胡教授は「現在、不安感が北京と中国全体を覆っている。多くの人が危険を感じている」という。教授はそうした人々として、共産党の反汚職運動で自らの資産が脅威にさらされていると感じる起業家や、監視強化を懸念する知識人、会社が移転を余儀なくされれば自らの職も安全ではないと心配する中間層の専門職を挙げた。
 北京など多くの豊かな都市は、かつて村落に囲まれていた。だが、そうした村も、戸口(日本の戸籍に相当)制度に登録されていないために都市部の市民としての権利を得られない、何百万という出稼ぎ労働者の居住区へと姿を変えた。
 2017年に新たに北京市党委書記に任命された蔡奇氏は、工業やサービス事業を担う北京の出稼ぎ労働者居住区を「キャベツの葉をむくように」取り除くと誓った。
 当局が目指すのは、大学、重要でない政府機関や企業などを含め、(首都に)「必須ではない」あらゆる機能を北京市から隣の河北省へ移転し、斜陽の工業地帯にある都市の経済成長を一段と刺激することだ。その影響は北京のサービス分野を圧迫し、さらにはオフィス内労働やIT(情報技術)分野に従事する若い労働者で北京の戸口を持たない人々向けの住居への締め付けとしても表れている。
 出稼ぎ労働者地域として知られる近隣の皮村で小規模賃貸業を営む人物は、27日の午前10時に通告を受け、午後6時までに退去するよう命じられたという。経営している建物には、満員状態で約30人が暮らす賃貸の部屋と、北京に物品を出荷する企業向けの保管場所がある。男性は「この仕事を10年以上もやってきた。他に何ができるというんだ」とつぶやいた。
By Lucy Hornby & Archie Zhang
(2017年11月29日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/
(c) The Financial Times Limited 2017. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.