日本を狙う中国系「偽装難民」はこうして生まれる
青林堂より転載
(青林堂『移民戦争』より)
みなさんご存じの通り、アメリカは中国製品に関税をかけて自国内で売れないよう、実質的な中国製品の不買とも言える状態を作り出すという「経済戦争」に踏み込んでいます。これは既にマスコミも伝えている文字通りの「戦争」です。
そして、この戦争を小休止するとした昨年(2018年)12月1日のうちに、今度はファーウェイ創業者の娘で次期トップと目されていた孟晩舟氏が逮捕されました。その当事者であるトランプ大統領は、周辺諸国を巻き込みながら、どのレベルまでやると思いますか? そして習近平はどこら辺で降参すると思いますか?
トランプさんはもちろん、習近平がきっちり謝罪して、アメリカが持つ国際的著作権の侵害をやめるだけでなく、その補償を勝ち取るまでやるでしょう。というより、二度と中国が台頭しないよう、アメリカ製品を買うだけの国にしたいはずです。日本に原爆を投下して70年以上も戦争しない国、というより「戦争できない国」にしたようにです。
しかし、国家主席の地位にある習近平が自分自身の実生活で、その締め上げの苦しさに気付くにはかなりの時間がかかるはずです。アメリカが求める経済的「完全降伏」を決断するまでには、相当な時間がかかります(そもそも中国人は謝罪しません。国交においては国民性を見るべきです)。当然ながら、経済混乱の末のさらなる治安悪化や、地方政府の崩壊、これに伴う少数民族の蜂起、人民の広範囲における暴力的なデモや暴動が発生する段階に至るでしょう。
当然、その状況が日本に報じられれば、日本滞在中の中国人たちはそんな自国に帰国できないことを理由に難民申請をします。在留する中長期滞在者(実質的には移民)75万人ほどと、旅行客などの短期滞在者を含めた100万〜150万人の中国人たちが、自国を帰国に値しない、もしくは帰国できない国であると判断したその時、彼らは一斉に難民申請を始めます。
日本には中国大混乱の報道から数日のうちに10万人前後の難民が発生し、その数は増え続けます。渡航するより先に国内から大量の難民が湧き出るのです。
日本が警戒すべきは2〜3万程度の海を渡ってくる難民ではなく、報道で湧き出す100万以上の国内難民なのです。日本の保守派の多くがトランプの政策に溜飲を下げ「もっとやれ〜!」と楽しそうに声援を送っていますが、政治家も政府も追従するばかりで、ほとんどの人が気付いていません。
この状況を、その時潰れかけた中国共産党が放置すると思いますか? しかも後から黒潮に乗って、福建省や上海から中華「ボートピープル」がやって来て上陸し、てんてこ舞いの警察や拡張しても追いつかない入管の手を易々とすり抜け、ツテを頼って潜伏して働き始め、その結果、海外での難民問題同様に、苦しくなれば善悪ではなく生死をかけて暴れる「暴徒ピープル」となるのは目に見えています。
※画像はイメージ(ゲッティ・イメージズ)
普段接することの多い新聞・雑誌・テレビ・ラジオの四部門に費やされる広告費は全体の約半分、迂闊(うかつ)に中国現地関連企業の利益や安全を脅かす中国記事を放送・掲載すれば、中国政府の横暴や中国人民の暴力に恐れをなす企業が一斉に広告を引き上げ、メディア企業は広告収入がなくなる恐れがあるという社会経済の仕組みがあることを今一度考えてください。テレビで見たニュースを新聞で裏付けても、全く意味をなさないのです。
難民一つとってもこの状態です。そして我が国にはスパイ防止法がありません。それを良いことに、外国人が外患を作り出すため接近し、あるいは潜伏して活動し、日本人が内憂を助長して「犯罪」的な要素を含む「反日」活動を目の当たりにしながら何もすることができません。
各国に派遣されている大使は、その接受国の元首に対して派遣されており、外交交渉、全権代表としての条約の調印・署名、滞在する自国民の保護などを任務としているのですから、その国で自国民を守る義務があり、その権利は接受国(日本)政府でさえ不可侵です。
これと対立する日本の治安組織や、今後発生するかもしれない民間防衛実力団体が自国民に害を加えた場合、自国民保護を名目に有形力的な抵抗を合法化するため、全権を委任された国家政府の代表として「国防動員法」の部分動員発令を母国政府に促し、暴動による破壊活動に関しても法を裏付けとして合法化することを(いかにもそれができるかのように)宣伝・扇動し、最も組織化しやすい留学生の実力組織を中心に、民族のための一大勢力を作りたい……と私が大使ならそれくらいのことは普通に考えますよ。当たり前ですよ。私ならやります。
先進国G7のうちスパイ防止法に類する法を持たないのは日本だけで、これでよくG7に入っているものだと感心します。日本は明らかに「情報後進国」。先進国が後進国にODAなどの資金を援助するのはよくあることですが、情報後進国たる日本の一部勢力は「特定」先進諸国からODAとは違う「別の援助」を受けて我が国を後進国のままにし続けているのです。
G7首脳会議に臨む各国首脳。手前右は安倍首相=2018年6月、カナダ・シャルルボワ(代表撮影・共同)
それはまさにアメリカが経済的に中国に仕掛けた「経済戦争」のような移民で仕掛ける「移民戦争」。その時が目前に迫りながら全くと言っていいほどそれに気づいていない情況にあるということをご理解いただければと思います。