飯塚氏の訴えに続いて
★☆救う会全国協議会ニュース★☆
(2019.05.07)
家族会・救う会・拉致議連訪米 横田拓也さん訴え
■横田拓也・家族会事務局長の訴え全文
これでワシントンDCでの活動の報告を終わります。
なお、4月28日から5月5日までのワシントンDCでの活動には、救う会ワシントン在住アドバイザーのスーザン・コモリさんが、事前準備を含めて全面的に支援下さった。ここに感謝の意を表したい。
■5月3日、ハドソン研究所・北朝鮮人権委員会・日本政府共同主催「北朝鮮拉致問題セミナー」における横田拓也・家族会事務局長の訴え全文
本日は、モデレーターのニック・エバースタット様のお力添えに対し、先ず最初にお礼申し上げます。
何の罪もない民間の少女が経験した恐怖はいかなるものであったかと思うと心が張り裂けそうです。
脱北した北朝鮮の元工作員の話によれば、横田めぐみは北朝鮮の工作船の船底に閉じ込められ「お母さん助けて!」と何度も泣き叫んでいたと言います。鍵の掛かった部屋の中から必死にドアを叩き、爪を掻き毟っていたため姉の指先
は血だらけであったと言います。
姉は小さい頃から読書が好きで、そして動物や植物そして音楽や美術など多くの事に興味を持ち、その頃から沢山の将来の夢を描いていたはずです。
高校・大学に入学し、自分の自己実現を叶えるために就職をして世の中に貢献する事を選び、そして恋愛や結婚そして子供や家庭を持つ事も夢見ていたはずです。
この意味から、北朝鮮を利する立場にある国家や個人は非難されなければなりません。
北朝鮮は三つの罪を犯していると私は考えます。
一つは、罪の無い民間の13歳の少女を主権侵害と領海侵犯をした上で拉致した罪。
二つ目は、拉致した事実を隠蔽するために偽の死亡診断書を作成し、そして横田めぐみのケースでは幕引きを画策するために他人の遺骨を持ち出し更なる苦しみと悲しみを待っている被害者家族達に突き付ける事を躊躇なく行った罪。
これらの独裁者達の勝手な行いにより、横田めぐみをはじめとする多くの拉致被害者達は想像を絶する過酷な時間を過ごさなくてはならないのです。
シンディさんの大切なご子息であるオットー・ワームビアさんは北朝鮮当局による暴力を受け、米国に戻った直後に不幸にして他界されました。
北朝鮮当局がどれほど酷い暴力行為をしたかは明らかです。
この様な人権侵害問題を絶対に許してはなりません。私達拉致被害者家族が初めてシンディさんと米国でお会いした際に、シンディさんはこう言いました。
「黙っていてはいけない、立ち向かわなくてはならない!」と全身の勇気を振り絞って叫び、そして私達に勇気を与えて下さいました。
私達拉致被害者家族はワームビア家の悲しみを共有していますし、スネドン家の苦しみを共有しています。
私はワームビアご一家から「オットー」と刻まれたバッジを頂きました。私は今、そのバッジを手に握りしめ必死に訴えています。
私の声であり、横田めぐみの声であり、オットー君の「声無き声」です。
ここに居る私達全員がどこか遠い知らない所で起きている事と思わず、現在進行形の人権侵害が「我が事」の問題として起きているという事をしっかり理解し、その上で何をしなければならないのかを心に誓うべきです。
北朝鮮が米国を相手に首脳会談を二回実施しました。
一回目のシンガポールの会談時に、金正恩委員長はシンガポールの高級ホテルの屋上から輝く夜景を見ていました。彼は何を思ったでしょうか。「綺麗な夜景だ」とは考えなかったでしょう。「何故、自分の国である北朝鮮は暗黒世界のままなのだろうか」と思った事でしょう。
2500万人の国民の自由と人権を恐怖と暴力で圧殺し、核開発をはじめとする軍事費に膨大なお金を投じ続けています。
この瞬間にも、明日の命を繋ぐどころか、「今日の命」を繋ぐためにどうしたら良いかを悩み苦しんでいる北朝鮮国民が居る事も忘れてはなりません。
北朝鮮当局が非核化を約束し、諸外国と真摯に向き合い、とりわけ日本をはじめとする拉致された国家に対して謝罪をすると共に全拉致被害者を即時一括帰国さえすれば、北朝鮮は明るい未来を描く事が出来ますし、金正恩委員長の体制の保証も担保されるでしょうし、そして親子三代で口にしていた「肉の入ったスープを飲ませる」約束を北朝鮮国民に叶えてあげる事も出来るはずです。
米朝の首脳会談は決裂しました。
私達が知る範囲では、北朝鮮は非核化の意志は全く無いという事です。
しかしながら、日本の立場は一貫しており全拉致被害者の即時一括帰国が果たされない限り経済支援をする事はありません。
部分的な解決や段階的な解決では納得しません。
北朝鮮は過去から現在に至るまで、拉致した被害者達を24時間厳重管理しどこで誰が何をしているかを把握しています。
それを「死亡」を前提とするかの立場に立ち、「一から調査しましょう、調査すれば何か分かるかもしれません」と言う様な騙しの手口には乗りません。
私個人の立場では大切な姉を拉致した北朝鮮を許す事は絶対に出来ない。
私の父は昨年4月から体調を崩し、入院を強いられています。救出活動の先頭に立っていた頃とは違い、驚くほど弱っています。
年齢も86歳です。
長引けば長引くほど、両親と横田めぐみが会えなくなるリスクが高まります。本当に時間が無いのです。
皆様のお力添えと勇気ある行動に期待します。
どうぞ宜しくお願い致します。有難うございました。
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