~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和六年(2024年)10月20日(日曜日)弐
通巻第8468号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
中国の司法長官、運輸長官、ウイグルとチベットの党幹部が収賄
つぎつぎと腐敗高官が御用となって失脚しているのです
***********************************
中国最高人民検察院は元法務部長(法務大臣、アメリカなら司法長官)の唐毅軍を収賄容疑で逮捕する決定を下した。10月7日、党中央規律検査委員会は「重大な職務上の違法行為と収賄の疑いがある」として唐一軍・前司法相の党籍を剥奪し送検した。
唐は幹部登用人事に介入し、家族、親戚、友人などの企業経営に便宜を図る代わりに巨額の賄賂を受け取っていた。しかし唐は習近平の浙江省時代の忠実な部下だったので習に近いゆえ失脚はないだろうとみられていた。
唐毅軍は豪勢な宴会や至れり尽くせりのゴージャスな旅行への招待を喜び、金融事業を行う親族を援助し、法務部長でありながら遵法感覚を持たず、個人的な利益のために公権力を利用し、事業運営、企業上場などの便宜を図った。
まさに中国には裁判所はあっても司法はない。中国では「長谷川平蔵と石川五右衛門は同一人物」である。
唐宜軍元法務部長は2011年に寧波市政協委員長、2016年に寧波市副市長および市長代理を務め、その後、浙江省党委員会副書記および遼寧省省長(知事)を務めた。2011年4月から2023年まで中国法務部長のポストにあり、2024年5月まで中国人民政治協商会議江西省委員会主席に転任していた。
ついで新疆ウイグル自治区人民政治協商会議前副主席の買万貴が収賄容疑で逮捕された。
10月15日、ウイグル自治区政治協商会議副主席だった買万貴が収賄の疑いがあるとし、捜査は国家監視委員会で行われ、検察に移送された。買万貴は1962年10月江蘇省徐州市生まれ。新疆ウイグル自治区で長年勤務し、トルファン県委員会の書記、アクス県委員会の委員および組織部長を務め2018年1月に新疆ウイグル自治区政協副主席に昇進した。
さらに汚職摘発はウイグルからチベットへ飛んだ。
天津市人民検察院第一支部は、蒋潔・元運輸部長(運輸大臣)を起訴した。
彼は元山東省青島市黄島区委員会副書記兼区長としての地位を利用し、黄島区委員会書記を兼務した。
その後、蒋潔は、チベット自治区政府副委員長兼運輸局長、チベット自治区党委員会常任委員会委員および常務副委員長をつとめ、プロジェクト契約、土地譲渡、雇用促進などの不正行為を行い、2億2,500万元以上の賄賂を受け取った。蒋潔は起訴され、「罪悪感と反省の弁」を述べたそうな。
かくして中国では司法長官、運輸長官、ウイグルとチベットの党幹部が収賄容疑で逮捕され、失脚している。これらの高官は氷山の一角でしかなく、中級幹部の逮捕、党籍剥奪などの処分は十数万人に及ぶ。
▼「王岐山が取り調べを受けている」って怪情報も流れている
失脚こそしていないが、李鵬首相の息子、李小鵬がその後、どうなったか気にしていたところだった。2024年10月に何の決定権のない閑職に追いやれていたことが分かった。中国人民政治協商会議(政協)の経済委員会の副主任に任命されたのだが、このポジションは事実上の隠居的な役職である。
娘の李小琳も父が存命中は、中国能源CEOなど華麗なポジションにあったが、習近平によって地方の発電所所長に飛ばされ、視界から消えた。
未確認情報の洪水の中で、一週間ほど前から囁かれている衝撃ニュースは王岐山前副国家主席が『取り調べを受けている』という真贋不明の情報(『遠見快評』、10月16日)
https://www.youtube.com/watch?v=vG1DyOa6Irc
この類いの権力闘争の裏情報は、かつて香港で分析され、かなり正確な情報漏洩があったうえ精密な調査報告など、内部告発をもとにした週刊誌、単行本があった。銅鑼湾書店へ行くと何でも揃っていた。
香港から言論の自由が奪われ、自由の戦士等は海外へ逃げるか、自由化のイコンだった黎智英(リンゴ日報創設者)は不当裁判のため拘留されたまま、つまりフェイク情報の真偽を確かめるにはかなりの時間を要することになった。
☆○◎☆み◎☆◎○や○☆◎○ざ☆○◎☆き☆◎○☆