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(FAROOQ NAEEM/AFP/Getty Images) |
【フォトニュース】冒涜法めぐる悲劇 パキスタン閣僚射殺される
【大紀元日本3月3日】パキスタンの首都イスラマバードで2日、同国閣僚シャバズ・バッティ氏が市内を移動中に数人の男に銃撃されて死亡した。バッティ氏は死刑を含む同国の法律の冒涜法を強く批判し続けており、宗教問題が事件の背景にあると見て、警察は調べを進めている。 パキスタン少数民族問題を担当するシャフバズ・バッティ大臣は2日午前、自宅から車で出勤する途中に、数人の武装集団に襲われ、数十発もの銃弾を浴びた。バッティ氏はすぐさま病院に搬送されたが、まもなく死亡が確認された。地元メディアは事件後、イスラム強硬派組織が「法律に反対する者を暗殺した」との声明を出し、犯行を認めたと伝えた。 バッティ氏はキリスト教徒で、イスラム教預言者ムハンマドを冒涜した者を死刑などの重罪に処す同国の法律を批判し、法改正を見直すよう訴え続けていた。昨年11月、キリスト教徒の女性がムハンマドや聖書コーランを冒涜したとして死刑宣告を受けて以降、同国では冒涜法をめぐり、イスラム教徒とリベラル派の対立が緊張を増している。 バッティ氏と同じく冒涜法改正を求めていた東部パンジャブ州タシール知事は1月、自分の護衛官に暗殺された。地元テレビ局によると、この護衛官の行動は、国内の多数を占めるイスラム教徒らに正当化される動きが見られるという。 (佐渡道世)
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成23年(2011)3月3日(木曜日)貳
通巻第3259号
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(下記は『北国新聞』2月21日、コラムからの再録です)
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北風抄
「核不拡散条約体制は終わった」
(中東の民主化ドミノより核拡散が深刻)
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レバノンのヒズボラ、ガザ地区のハマスはイランが背後で支援する過激派、これらがイスラエルを挟み、さらに米軍があれほどの犠牲を払って「民主化」なる形態をかろうじて実現したイラクも、いつのまにかシーア派が政権の座に着いている。
中東が全面戦争に陥るのを避けるため米国はイスラム穏健派がエジプトに継続されることを望み、サウジもヨルダンもトルコも平和路線の軌を一にしている。イスラエルは次のエジプト政権がもし原理主義者の手に落ちれば、平和条約の破棄にでることを怖れる。
アフガニスタンへの兵站確保のため米国が方針を転換し、パキスタンはある日突然、米国の軍事同盟国待遇となって秘密裏に開発した核兵器は黙認された。インドも核兵器を保有するが、米国は制裁どころか新技術をインドに提供し共同軍事演習を展開する始末。
つまり核拡散防止条約体制は事実上、終焉している。
げんにパキスタンの核開発資金はサウジアラビアが負担した。もしイランが核を保有すると(それは時間の問題だが)、サウジアラビアはパキスタンに「開発させ貯藏してきた」核兵器の半分を引き取ると言い出すだろう。
となれば米国は中国と軍事的直接対決を避けるだろうから、台湾海峡の安定はいずれ大きく損なわれるだろう。
核不拡散条約体制の終焉、米軍の大規模な撤退が政治日程に浮かんできた以上、日本の安全保障論議も基底のところから塗り替える必要がある。
貼り付け元 <http://ka101w.kaw101.mail.live.com/mail/InboxLight.aspx?n=1223645278>