パルデンの会

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人権を擁護する国がカナダ? 資源大国、人権大国も中国の圧力に根負け 頼昌星を中国へ強制送還、人権無視の裁判、拷問の国でまともな裁判があるとでも?


人権を お金と天秤にかけると 今はお金のようだ、
右翼、左翼関係ない 人間はお金が一番好きなようである。
原発も電気も お金がなければ電気を贅沢しないだろう。
お金から離れたい。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。



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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成23年(2011)7月23日(土曜日)
通巻第3374号
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人権を擁護する国がカナダ? 資源大国、人権大国も中国の圧力に根負け
頼昌星を中国へ強制送還、人権無視の裁判、拷問の国でまともな裁判があるとでも?
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カナダもとうとう日本のことを嗤えなくなった。
ついに中国の軍門に下り、アモイ事件の主役=頼昌星を十二年ぶりに北京へ強制送還することに決定したのだ。
今後、人権擁護などと偉そうなことをカナダは言えなくなるだろう。

豪とおなじように、カナダも資源大国、つぎつぎと石炭、原油、ガス、鉱物資源を買いに来る顧客のなかでも、最大の財布の持ち主、それは中国様。
中国CNPC中国石油天然気集団)がカナダのエンカナ社から天然ガスの権益を54億カナダドル(邦貨換算4500億円)で買収した。
これは過去最大の買収劇である。

シノペック(中国石油加工集団)も米コノコのカナダにおけるオイルサンド事業を46億5000万ドルで買収したほか、スペイン企業からも鉱区を買収している。
カナダは当然ながら北京の顔色を窺うようになった。大英連邦のなか、豪州とカナダは資源企業をつぎつぎと中国様に売却してきたが、親中派ラッド前政権のときから、対中姿勢に変化が現れ、豪州はリオ・ティント社の対中売却をやめた。

中国は報復のためリオ・ティント社の駐在社員四名をえん罪をでっち上げて拘束し、外交の武器とした。豪州は反発し、南シナ海における防衛力を高める。

しかしシドニーメルボルン、パースにはチャイナタウンがあり、夥しい中国人移民が豪州を占領した。

2011年7月22日、中国外務省の馬朝旭報道局長は「福建省アモイ市を舞台にした巨額密輸事件で指名手配され、逃亡先のカナダに滞在している頼昌星被告」について、「カナダの裁判所が強制送還中止の申請を却下した」として、「カナダの裁判所の決定を歓迎する」との談話を発表した。
同被告は約12年ぶりに中国へ強制送還され、中国で裁判を受けることとなった。

頼昌星は2000年に逃亡先のカナダで「移民法」違反容疑で逮捕された。すぐさま中国側は身柄引き渡しを要求してきたが、カナダの裁判所は「送還されたら(拷問や死刑などの)危険がある」との頼被告の訴えに基づき人道的立場から強制送還を中止し、再審査してきたのである。


▲頼昌星の「アモイ密輸事件」とは何か?

通称「アモイ密輸」という事件があった。
この事件は「福建省党幹部、軍、警察、税関を巻き込んでの一大密輸スキャンダルで、福建省書記だった賈慶林とその妻・林幼芳(当時、福建省外国貿易局党書記)が黒幕と言われた。高官がグルとなって大がかりな密輸を黙認し(一説に軍艦が密輸船を擁護した)、その中心にいた頼昌星の企業「遠華集団」が大儲け、一説に当時の輸入石油の25%は、このルートを通じていたとまで噂された。
なにしろアモイを巣窟にした頼昌星は、言ってみればチンピラ。よほどの権力者の後ろ盾がなければ、これほど大胆な犯罪を展開できないだろう。頼は多くの高官、軍人に「賄賂」を贈り、愛人宅を斡旋し、最後には多数の美人を高官の妾として斡旋したと逃亡先のカナダで語った。
多くの暴露本が直後から香港などで出版された。また香港から多くのジャーナリストがカナダへ押しかけ、逃亡先やら監獄にまで頼を追いかけての独占インタビューを掲載した。頼はカナダで起訴され、七年間に亘って、その身柄を拘束されていた。当時から「黒幕」といわれた賈慶林は、しかしながらその後も大出世を遂げて、いまの胡錦濤政権のナンバー4(政治局常務委員序列四位。政治協商会議主席)である。
このアモイ密輸事件は、主犯とされた頼昌星がカナダへ逃亡し、カナダ政府はながらく、「人道のない、ろくな裁判も行われない中国へ身柄を送還するわけには行かない」と中国からの要求を突っぱねてきた。しかし中国の資源外交はカナダのMEG社や「ペトロカザフ」などの巨大エネルギー会社を買収し、さかんに鉱区も買収、カナダから中国への貿易は飛躍し、北京の要求をいつまでも袖にするわけにもいかなくなった。
アモイ密輸は「遠華事件」と呼ばれるようになり、最近は当時の政治状況から、江沢民が、この事件を暴露することにより、軍を掌握する梃子として政治的に利用した、とする分析が有力になった。当時の軍の実力者は劉華清と遅浩田である。この最高軍幹部も遠華事件との関連がさかんに言われた。そこで、軍権を掌握できていなかった江沢民が巧妙に政治利用。二人を引退に追い込んだのだ。また背景には李鵬派の羅干(前政治局員、序列九位)を通じて、盛んに暴露を奨励したのも李鵬派が、ライバルの賈慶林江沢民の家来)の追い落としを画策していたからだ。賈慶林と夫人の林幼芳は、いまも「知らぬ。存ぜぬ」とシラを切りとおし、関与を完全に否定している」(小誌2006年6月27日号より再録)。


冒頭に書いた「カナダは日本を嗤えなくなった」という意味は次のごとし。

1989年12月16日、韓国への亡命を希望した親子三人は中国民航をハイジャックし、緊急に福岡空港へ着陸した。ときの政権はトッチャンボウヤ(海部)。
主権国家が、こういう場合に行うことは何か。改めて問うことはあるまい。しかし周章狼狽した日本の信じられない対応ぶりは、世界中からあざけ嗤われる主権放棄行為だった。
中国民航の乗員は駐機中のハイジャック犯人を機のドアから突然、突き落とし、しかも機は福岡管制塔の制止を無視、日本側が「希望」した取り調べも拒否して悠然と福岡空港を飛び立った。
ハイジャッカーの張振海は重傷を負って入院したが、その後、日本へ難民を申請し裁判を起こした。アムネスティも左翼も、珍しく保守派の「張振海を救え」という主張に同調し支援活動を組織するジェスチャーを示した。裁判には世界中から民主活動家がやってきて、張を擁護した。天安門の指導者らはパリからもやってきて裁判で証言にたち、当時に在日中国人留学生らも高い関心を抱いた。
ところが、日本は主権を蹂躙して福岡空港を飛び立った中国民航機の機長に強制起訴を行わず、不問に付した。いったい日本外務省は中国に正式に抗議したのか。
そのうえ、翌90年5月、政府は中国の強い要請(つまりは恫喝)に応じて、この民主活動家を無慈悲にも北京へ送還した。「命は地球よりも重い」と言ってきた国が。
強制送還される日の成田空港は人権の意義をいう左翼活動家は殆ど姿を見かけなかった。保守の人々が強制送還への抗議活動を行った。
そして爾後、日本政府、歴代総理は誰一人として、この張振海のその後のことを問いただしてもいない。筆者はあきれ果てて、「日本が人権擁護の国だと言い張るのはもうよそう」と随所に書いた。