中国が気をもむ島国の「反乱」 編集委員 秋田浩之
- 2015/3/27 7:00
- 日本経済新聞 電子版
海洋の要所にある島国の「反乱」に、中国が気をもんでいる。その国とは、インドのすぐ南側にあり、昨年まで親中国だったスリランカだ。
■前政権の目玉プロジェクトにメス
ラジャパクサ前大統領は中国から巨額の投資を受け入れ、インフラ整備などを進めてきた。シリセナ氏はこれが汚職体質を招いているなどと批判、当選した。この経緯もあり“中国べったり”の路線を修正するとはみられてはいたが、いきなり目玉プロジェクトにメスを入れたため、関係者は驚いた。
それだけではない。「今後はとりやめる」。スリランカのサマラウィーラ外相は2月にこう表明し、前政権が認めていた中国軍潜水艦の寄港も、許可しない方針を示した。これが本当なら、中国潜水艦の活動にも影響が及びかねない。
■間隙ついたインド