パルデンの会

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ついにやってきて人民元切り下げは何処まで?   連日2%、1・6%の切り下げで貿易輸出を回復へ




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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成27年(2015)8月13日(木曜日)
   通算第4624号  <前日発行>
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 ついにやってきて人民元切り下げは何処まで?
  連日2%、1・6%の切り下げで貿易輸出を回復へ
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 小誌が何回か予測してきたように中国人民元の人為的な「切り下げ」が始まった。
 第一に輸出の急減は人民元高によるため、切り下げる必要があった。
 第二に中国への投資が急減し、あまつさえ中国企業が海外投資を増やすために産業の不均衡が生じていた。
 第三に変動相場制への実験期を経ないと人民元がSDRの基礎通貨の仲間入りすることは叶わないからだ。

 中国人民銀行は8月11日に人民元の2%切り下げを発表したが翌日も1・6%切り下げて、四年ぶりの安値を付けた。
 この影響は日本市場にもおよび中国関連株は下落に見舞われた。アジア通貨も軒並み対ドルレートが下落したうえ、豪ドルは6年ぶりの安値を記録するにいたる。

 さて問題は人民元がどこまで下落するかである。
もし人民元が完全変動相場制なら、おそらく30%程度の下落を演じるだろうが、中国は為替政策を厳重な管理下においているため、当面はじわりじわりと下げて、10%ほど下降したあたりで、いったん収まりをつけようとするだろう。
 劇薬は30%切り下げだが、いまの中国は、そうしたリスクを取れないだろう。

 日本への影響力は、一般的にいえば、輸出関連企業が打撃を受けるだろう。
コマツダイキン伊藤忠ファナックなど株価の回復は期待薄の状況であり、8月12日の市場では「爆買い」にやってくる訪日中国人の激減が予測されるようになり、ホテル、デパート、量販店、資生堂などの株価も下げを演じた。


 ▼爆買いツアーは「突然死」を迎えるのではないか

 蛇足ながら、昨日夕刻、ひさしぶりに銀座で友人と会食した。
 午後五時に銀座通りを二丁目から八丁目まで歩いた。「なんじゃこれは」である。なんと99%の通行人は中国人、ブランド店、宝飾店、デパート、量販店、薬局でうじゃうじゃ蝗の大群のように、全部が中国人だ。
 とまっているバスは地方から動員されていることが分かる。

 或るレストランに入った。
周りを見ると、うわーーっ。ここも全部中国人、大声で中国語が飛び交い、行儀の悪い食べ方。叫び声、仲居さんに聴くと、ずっとこの二年ほど同じ光景は続いており、日本人客は殆ど居ないという。

 食事の後片付けに従来に二倍の時間と手間がかかり、「ありがた迷惑」という顔つき、しかし、人民元安になれば、この光景も珍しくなり、すべては逆転する。
銀座は元通りの町に戻り、爆買いツアーは「突然死」を迎える可能性が日々高くなってきたようである。