パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です  尚 転載はご自由に

EVが大躍進を遂げて、自動車産業界はなにか「リーマン・ダンス」を踊っているのではないのか


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宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)2月20日(土曜日)
通巻第6805号 
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 ダンスを皆が踊っているときに抜け出すわけには行かない
  リーマン・ショックが近いことをブラザーたちは知覚していた。
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 リーマン・ブラザースが破綻する一年前にベア・スターンズが事実上倒産していた。JP・モルガンが、静かにベア・スターンズを買収したので、危機は深刻に認識されなかった。しかし、無茶苦茶な貸し出しを続けてきたサブプライムローンがいずれ大爆発を起こすだろうと警鐘を鳴らすエコノミストも大勢いた

 リーマン・ショックをいまさら解説する必要はないが、「百年に一度」の金融危機と言われ、時のFRB議長だったベン・バーナンキは「ヘリコプター・ベン」の異名を取ったように金融緩和を強引に牽引する一方で、米国金融界の大再編が起こった。この激越なTUNAMIは日本にも深甚は悪影響を及ぼし、日本の証券、銀行が再編された。
後日、リーマン・ブラザーズの幹部が語った。
「皆がパーティに集まって、ダンスを踊っているときに抜け出すわけには行かない」と。

EVが大躍進を遂げて、自動車産業界はなにか「リーマン・ダンス」を踊っているのではないのか。EVは走行距離が短く、大型車両には不向きなうえ、スピードも出ないことは誰もが知っている。そのうえ電気消費が二倍になるが発電の手当が伴っていない。充電スタンドも決定的に不足している。

斯界では「株価をつり上げる情報操作が目的」とか「補助金を予算化するため」とかの説も出回っている。

先週、ビットコインが5万ドルを突破したが、直接の原因はテスラが15億ドルを投資したことが判明したからだ。しかしビットコインは環境社会企業統治という企業トップの重点的目標からは乖離している。
テスラ率いるイーロン・マスクは市場の特性を巧妙に掴んでの冒険主義の暴走が見られ、いずれ信長のように高転びに転ぶことにならないか。

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 ここで、次の記事を参考にかかげたい。というのも、この加藤康子氏へのインタビューはたいへん重要なことを発言しており、その重要部分を抄録する。(「未来ネット・メルマガ」、2月19日号)。

▲脱炭素政策は素材産業を日本から追い出す政策、

 (加藤康子)環境と労働に優しくすると社会コストが高くつきます。電力や労働規制、環境規制、税金などの社会コストが高い。マーケットは大きくない。そういう悪条件下で製造業が頑張り続けるのは大変です。
 今のまま工場が全部外国に出ていったら、政策を一歩間違えれば日本は本当に借金まみれの貧しい国になってしまう。いったん海外に行ったら日本に戻すのは至難の技です。現地で再投資をしたほうが効率がよい場合が多いからです。
カーボンニュートラル(脱炭素)政策は素材産業を日本から追い出す政策、絶対に避けなくてはいけない。
 今の日本政府が地球環境を救いたいなら、まずすべきは中国の製造業を分散させることであって、日本じゃない。CO2の排出は、中国とインドが主な問題ですから。
 製造業にとって社会インフラ面のコストは人と土地と電力と水です。このうち日本で競争力があるのは水だけです。あとはいろんな規制があって日本で生産するのは諸外国に比べてものすごくコストがかかる。
だから企業は、固定資産税をタダにしますよ、電力を安くしますよ、と誘致政策をしいた街に行くわけです。利益は電力や水などの総合的なコストを引いた後のものだから。

 ▲製造業は心臓の部分を輸入に頼った瞬間から没落が始まる

 (加藤康子)これはEV(電気自動車)と共通ですが、製造業は心臓の部分、船なら主機、車ならエンジン、これを海外からの輸入に頼った瞬間に、その産業は没落が始まります。
 日本は今まで優れたエンジンを20年、30年、40年かけてイノベーションを起こしてきましたし、今や世界に冠たる自動車製造大国をつくってきましたが、それがモーターと電池になると別のビジネスモデルに変えられてしまう。
そもそも100%EVにするということ自体はありえません。
電池の産業廃棄物をご存知ですか? 全然、環境にエコじゃない。なのにそれをエコと言い切って進めること自体が、ある意味すごいと思う。ペテンですよ、本当に。
 電池の廃棄物の毒性はすごいですから。イタイイタイ病みたいな公害をまた引き起こすつもりなのかと。
有害物質がものすごく出る。電池は基本的に有害だと思わなきゃいけないのです。だって有害物質に依存した物なのだから。
 リチウムイオン電池をつくるために、コバルト、ニッケル、リチウムなどの資源が必要ですが、コンゴのコバルトは資源もあと数十年といわれています。レアメタルは経済安保を考えると中国に依存するのはとても危険です。

 ▲EV政策は重工業を弱体化させ日本の経済を丸裸にする謀かも

「(加藤康子) 「環境」が金融商品化して今の騒ぎを作っていることが大問題です
いかに産業を強くするかという産業政策をしていたのだけど、今はいかにお金を流通させるか、投機をいかに呼び込むかという政策をやっていますね。それに乗ると国民が最後はワーッと、それこそレミング現象みたいなこと(集団で自殺)になる可能性があるわけです。
 日本の自動車産業はこのままEV推進政策に取り込まれると危険です。
カーボンプライシングでEVへの補助金を捻出しようと考えているのでしょうが、税金の無駄遣いでしょう。日本が強かった内燃機関から、中国や韓国が強い電池産業に自動車産業の産業構造を切り替えるという話ですから。
 EV推進政策は重工業を弱体化させて日本の経済をストリップアウトし、国際競争力のある日本の自動車産業を弱体化させます。
  カーボンニュートラルは、結局日本の素材産業を中国に追い出してしまう話ですよ。日本で鋼板が作れなくなります。国の予算をかけて、何兆円産業を日本から追い出す。そんなことして本当にいいのか!と誰も大きな声を上げないのが、本当に大問題。

加藤康子(かとう こうこ)プロフィール:産業遺産情報センター長。慶応大学文学部卒。米ハーバード大学ケネディスクール(公共政策大学院)で都市経済学修士課程(MCRP)修了。一般財団法人産業遺産国民会議」専務理事。2015年7月から19年7月まで内閣官房参与を務め、「明治日本の産業革命遺産」(長崎など8県)の世界文化遺産登録に尽力した。著書に『産業遺産「地域と市民の歴史」への旅』(日本経済新聞出版)他。
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★『明治日本から令和へ』加藤康子zakzak by 夕刊フジ
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210202/dom2102020001-n1.html 
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