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安倍晋三元総理大臣殉職に対する家族会・救う会声明 『 SALTY 日本キリスト者オピニオンサイト』より転載

 

SALTY

日本キリスト者オピニオンサイト

安倍晋三元総理大臣殉職に対する家族会・救う会声明 −西岡力

写真:「総理大臣官邸で拉致被害者御家族等と面会」

平成30年1月25日
首相官邸のホームページより)

安倍晋三元総理大臣殉職に対する家族会・救う会声明

 ライフワークとして北朝鮮拉致問題に取り組んできた安倍晋三元総理大臣(以下、安倍総理と呼ばせていただく)が襲撃され殉職された。拉致というテロと戦ってきた安倍総理がテロに遭うという事態がなぜ起きるのか。悔しくて悲しくて言葉にならない。

 

 安倍総理は90年代初め、まだ議員秘書の頃、有本恵子さんのご両親に訴えを受け、拉致問題解決に取り組み始めた。97年に家族会・救う会が運動を始めたとき、共に立ち上がってくれた少数の国会議員の一人だった。ほとんど孤立無援の戦いをしていた私たち、家族会・救う会にとって安倍総理の存在はどれほど心強かったか分からない。

 2002年9月、小泉総理訪朝のときも官房副長官として政府内で拉致被害者救出を最優先にするべく渾身の努力をして下さった。訪朝に同行した安倍総理は翌日の朝、家族会・救う会のところに来て下さり、政府が断定形で「死亡」と伝えた被害者について、実は死亡確認作業がなされていなかったという重大な事実を最初に私たちに伝えて下さった。そのおかげで私たちは、“北朝鮮が一方的に死亡と通告してきただけで「死亡」は確認されていない、「死亡者」、「遺族」と呼ぶな”、とする緊急アピールを出すことが出来た。

 2006年、第1次安倍政権が発足するや、総理大臣を本部長とし全閣僚が本部員の政府拉致問題対策本部を新設し、拉致問題担当大臣を初めて任命した。その体制は今も続いている。私たちは97年から政府内に拉致問題を専門に扱う部署を設置して欲しいと求め続けてきたのだが、それを実現してくれたのが安倍総理だった。

 第2次安倍政権発足後、総理が先頭に立って拉致被害者救出のために努力された。その成果として米国トランプ大統領金正恩委員長に3回も拉致解決を迫った。そのとき、トランプ大統領安倍総理のメッセージを金委員長に伝え、金委員長は肯定的反応を示したという。米朝首脳会談が物別れに終わったため、その後の拉致問題の進展はなかったが、あのとき、安倍総理平壌訪問の可能性が一番高まったことは事実だ。その後、安倍総理は「条件なしの首脳会談」を提案し、その提案はその後の菅義偉総理、岸田文雄総理にも引き継がれた。

 安倍総理が主導した北朝鮮への最強度の制裁は今、効果を上げている。金正恩政権は存亡の危機から脱出するために拉致問題での日本との交渉を真剣に検討しているという情報がある。拉致被害者救出はこれからが正念場を迎える。そのときに、安倍総理がいらっしゃらないことは残念だ。しかし、私たちはここでくじけることは出来ない。全ての拉致被害者の即時一括帰国実現のため戦い続ける。

安倍総理、これまで本当にありがとうございました。

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写真:首相官邸のホームページより

「総理大臣官邸で拉致被害者御家族等と面会」
平成30年1月25日、安倍総理は、総理大臣官邸で拉致被害者御家族等と面会しました。