21日、衆議院本会議で首班指名選挙が行われ、第104代内閣総理大臣に自民党総裁の高市早苗氏が選出された。日本の憲政史上初の女性首相の誕生となる。
投票の結果、高市氏は237票を獲得し、過半数の233票を上回って初回投票で当選を果たした。野田佳彦氏が149票、玉木雄一郎氏が28票、斉藤鉄夫氏が24票で続き、決選投票には至らなかった。
自民党に加え、日本維新の会や一部の無所属議員が高市氏を支持したとみられる。
また、主要候補以外では、山本太郎氏が9票、田村智子氏が8票、吉良州司氏と神谷宗幣氏が各3票、河村たかし氏が2票、百田尚樹氏と松原仁氏がそれぞれ1票を獲得した。
高市新総理はこの後、ただちに組閣に着手する方針で、高市内閣が発足する。自民党と日本維新の会による連立政権となる。
21日に発足した高市早苗内閣は、積極財政などの政策を重視する「高市カラー」に加え、自民党総裁選の「論功行賞」の側面がにじむ顔ぶれとなった。総裁選で争った候補を重要閣僚に据え、党内融和を図る狙いも垣間見える。
茂木派厚遇、6人の入閣
初入閣は10人。総裁選での高市首相の推薦人からは4人が名を連ね、衆院当選2回の松本尚デジタル相と、参院当選2回の小野田紀美経済安全保障担当相は若手での抜擢(ばってき)となった。
首相は「将来の財源を生む投資」を重視すると主張し、赤字国債増発を容認する考えを示している。同じく積極財政派の片山さつき氏が財務相に起用され、「積極財政に向けたサインではないか」(閣僚経験者)との見方も広がる。
出身派閥別では、総裁選の決選投票で首相支援に回ったとみられる茂木敏充外相が率いた旧茂木派から6人が入閣し、厚遇が目立つ。
同じく首相を支持したとされる麻生太郎副総裁が領袖(りょうしゅう)の麻生派からの入閣は1人だったが、同派からは幹事長など党役員への起用が多く、バランスをとった形だ。
「政治とカネ」考慮か
一方、総裁選の決選投票で小泉進次郎防衛相を支持した岸田文雄元首相が率いた旧岸田派からの入閣は3人だった。
派閥パーティー収入不記載問題の震源地となった旧安倍派からの起用は2人で、「政治とカネ」の問題がくすぶる中、政権運営上のリスクを考慮した可能性がある。
また、首相は当初、過去最多に並ぶ5人か、それ以上の女性起用を目指したものの、結果的には片山、小野田両氏の2人にとどまった。(今仲信博)


