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それにしてもあの大訪中団は一体何だったのですかねえ



産経抄】10月2日

2010.10.2 04:35 産経新聞
このニュースのトピックス産経抄
 中国の政治家がよく使う格言に「井戸を掘った人を忘れない」というのがある。特に日中国交回復にあたった田中角栄元首相を語るとき、好んで引用されていたように思う。世話になった人の恩義には報いるべきだという意味だろう。
 ▼裏返してみれば、自分に膝(ひざ)を屈してくる相手にはよくしてやると言っているようにも聞こえる。だがどちらにしてもその格言はすたれてしまった。民主党政権になって以来の対中外交、特に尖閣諸島付近での中国漁船の衝突事件への日中の対応を見ると、そう思わざるをえない。
 ▼昨年12月、当時の小沢一郎幹事長が総勢600人を超える民主党訪中団を率い北京入りした。140人余りの参加議員らは先を争うように胡錦濤主席と記念写真におさまったものだ。小沢氏も国内ではめったに見せない愛嬌(あいきょう)を中国首脳に対し振りまいた。
 ▼その直後、鳩山由紀夫首相が天皇陛下と来日した習近平副主席との会見を実現させる。中国側の要望で、事前通告のルールを無視して強引に押し込んだのだ。小沢氏も宮内庁長官に辞任を迫るなどして後押しした。2本も3本も井戸を掘ったのである。
 ▼今回の事件で民主党政権は内心「あれだけ尽くしたのだから、中国も無理は言うまい」と高をくくっていたのかもしれない。ところがどっこい、中国がやったのは閣僚級交流をやめるといった「恫喝(どうかつ)」のエスカレートだった。日本はあっさりこれに屈してしまった。
 ▼日本が経済的優位にあった田中元首相の時代ならともかく、今の中国はこちらが尾っぽを振って行っても利用されるだけだ。そのことをやっと、思い知ったことだろう。それにしてもあの大訪中団は一体何だったのですかねえ。