パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

英仏空軍がイタリア基地に集結、カナダ、スペイン、ベルギーも   カダフィ政権は慌てて「停戦の国連決議に従う」と時間稼ぎ戦術

日本や先進国が 原発事故に目を向けている間に 世界は大きく動いている。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成23年(2011)3月19日(土曜日)参
通巻第3271号 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

英仏空軍がイタリア基地に集結、カナダ、スペイン、ベルギーも
カダフィ政権は慌てて「停戦の国連決議に従う」と時間稼ぎ戦術
****************************************

リビアはいよいよ終幕を迎える。
3月18日、国連安保理事会はリビアへの追加制裁を可決し、「飛行禁止区域」設定を決めた。
ロシア、中国、ドイツが反対に回った。

陸上戦闘はカダフィ政府軍が大量の武器と傭兵のハイテク装備を背景に圧倒的戦力をもって、
ベンガジに迫り、これまで反カダフィ勢力が抑えてきた重要拠点のいくつかを奪回した。

アルジャジーラなどの報道に拠れば、反政府側はせいぜいがトヨタのトラックに乗せた機関砲
、対空砲などで応戦しているに過ぎず、制空権をもつカダフィベンガジを空襲すれば、
ひとたまりもない劣勢という。

カダフィ傭兵の戦闘部隊はダルフールで鍛えたゲリラ、武装勢力が主力と推定されている(米ジェイムズタウン財団「リビアレポート」3月17日付け)。

ベンガジ陥落が目の前となり、国連は焦った。ロシア、中国の顔色を窺うのをやめ、
仏英主導、米国支援のかたちで強引に国連決議をまとめたのが実情だろう。

三月18日に採択された国連決議の要旨は次の通りである。
(1)リビア情勢悪化に重大な懸念。即時停戦と市民攻撃の終結を要求
(2)市民保護のためあらゆる必要な措置を講じる。外国による占領はいかなる形でも除外する
(3)人道支援を除くリビア上空のすべての飛行を禁止
(4)対リビア武器禁輸の監視強化

「国連決議の謳う通り、われわれは一般市民を巻き添えにしない、われわれは国連の一員であり、
国連決議を遵守する」とリビア外務省は殊勝な声明をだしたが、陸上戦闘は続いており、
時間稼ぎでしかないことは明白である。

すでに英空軍はイタリアの出撃基地に到着、フランスが続き、カナダ、スペイン、
ベルギーも参加を表明した。
米軍もクリントン政権のときにセルビアに「五千メートル上空から介入」したように、
カダフィ軍事基地への空爆にまで踏み切るか?