http://blog.livedoor.jp/sendaipanda/archives/4067995.html
西村幸祐さん:
NPOのDoTankみやぎの方と協力して、製造元も、原価で。
募金を集めて仮設住宅に配ろうという活動を始めたわけですよね。
これは本当に、ある意味先ほどから話していた、行政や国が気がつかない、本当に草の根レベルといいますか、そういう所から出てきた発想だと思うので、実際NPOの人もすごく懸案事項だった訳ですから、そこにうまくこういうものが入っていけば、実際に被災者の人が本当に今必要としているものが喜ばれると思うんですよね。
その反面、仙台市でパンダを呼ぶとか呼ばないとか話があってですね。
蓮井幹生さん:
本当ですか。(笑い)
西村幸祐さん:
それが一体、震災復興と何の関係があるのかと。しかもまたそこで、無駄なお金が使われるのではないかということで、けっこう反対運動が起きそうなんですよね。
私も、本当に仙台にパンダを呼ぶより仮設住宅に美味しい水をというね、そういうことの方がよほど理にかなっていると思うんですけどね。
蓮井幹生さん:
両方、多分必要なんだとは思います。
たとえば僕は1月にですね、なでしこジャパンの大野選手にお願いしてですね、一緒に東北に行って子どもたちを元気づけてくれないかとお願いして、快く引き受けてくださってですね。
それも僕の働いている広告業界の人たちが一口5万円で支援金をカンパしてくださったので、それで彼らの旅費とか宿泊費を全部みて、来ていただいて、子どもたちとサッカー教室を開いたんです。やっぱりそういうことがあると、イベントですから気分が上がりますよね。やっぱり元気になるし。
その時は石巻の女子商業高校の生徒たちが被災してて、サッカーができなくなってて、その子たちに会わせたかったんですよ。そういう具体的な目的がある支援だとね。精神的な支援も大事だと思うんですね。
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ただ何かその、まあ、もちろんパンダが喜ぶ子もいるんだろうけど、それも大事だけど、まずそれよりもね、やっぱり日頃の生活に。もっと密着した支援を今やらないと。おそらく大変だと思いますね。お金足りないですから。
一つだけ最後に。
現地のNPOの人たちが、「今、何が一番支援として必要なの?」と僕が聞いたらですね、「いやあ、はっきり言わせてもらえば、お金ですよ。」と言ってましたね。要するに必要なお金が必要なところに行ってないということですね。
西村幸祐さん:
去年から問題になってましたよね。けっこう巨額な募金が集まったけれども、それがどういう風に、どういう所に流れていくのかというのが。どうも見えてこないというか。それで実際にね、お金が足りなくて困っている現場がある訳ですからね。だからそれが本当に不思議でしょうがないですね。
「日頃の生活に密着した支援」と「精神的な支援」。
二つの視点で、仙台パンダを考えてみましょう。
前者は、「八木山動物園の入場者増」、「地下鉄利用者増」、そして、「それに伴う経済波及効果」です。
後者は、「被災地の子どもたちに元気と希望を与える」です。
前者は、ワシントン条約にある商業目的のための国際取引の禁止に、完全に違反しています。
パンダは絶滅危惧種の国際保護動物です。
奥山恵美子仙台市長がこのワシントン条約を「乗り越えるべきハードル」と仙台市議会で答弁し、繰り返し経済波及効果の話に終始した時点で、仙台市はもうすでに、パンダを借りる資格などないのです。
このことは、本来もっとも重要なことなので、私は何百回でも何千回でも書きます。
ジャニーズ事務所による最低でも合計10億円以上にもなる寄付金も、厳密には広報活動であり、営利目的です。親切心には本当は素直に感謝したいのですが、絶滅危惧種のパンダは、それだけではいけないのです。
後者は、事実を知れば「元気」も「希望」も、あったものではありません。
尖閣諸島の問題でぎくしゃくした日中関係に明るい話題を持ち込むため。
日中国交40周年を記念した目玉にするため。
中国人への奨学金などを目的とした、20億円から30億円規模の基金とセットにするため。
仙台市に中国領事館を建設し、何万人もの中国人の移民を実現するため。
中国に支払うレンタル費はじめ年間1億円以上の経費は、6年目以降は市税から出すため。
パンダの主な生息地のチベットの窮状もダライ・ラマ法王も無視し、話題にさせないため。
これらすべて、一見トンデモに思える内容が、実際に進行しているのです。
こんな仙台パンダの正体を知って、あなたの子どもは将来、どうなるでしょうか?
「大人は嘘つきだ!」と怒るか、「パンダかわいいね!」と馬鹿になるか、だけではないでしょうか。
また、任意の寄付金をもとに民間で行う活動の範疇であれば、色々な活動があります。
民間レベルでの中国人やチベット人との交流も、今までと変わらず、いや今まで以上に、自由に行うことができます。国際理解は子どもの教育上も、非常に意義深いものだと思います。
しかし、仙台パンダは仙台市と中国との契約であり、仙台市の市政で是非が問われているものです。
こうした意味で、被災地においしい水を提供したり、なでしこジャパンの選手の皆様を呼ぶといったNPO法人DoTankみやぎさんや蓮井幹生さんのご活動とは、全く次元が異なる問題です。
具体的に何かを実行するということは、とても素晴らしいことです。何より善意には心より感謝します。
DoTankみやぎさんや蓮井幹生さんのご活動にも、感謝と敬意を感じずにいられません。
しかし、仙台パンダの場合は違います。
たとえそこに善意があっても、つつしんでお断りしなければいけないことです。決してしてはならないことです。止めさせなければいけないことです。
仙台にパンダはいらないのです。