パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

共産党のチベット強硬政策に変更なし ダライと徹底的に戦え


経済の混乱が懸念される中国、混乱を少しでも少なくするために 少数民族問題を
改善するかと思ったが、状況は同じである


2013年07月10日

http://livedoor.blogimg.jp/rftibet/imgs/6/5/65f6d709-s.jpg中国の宗教と少数民族問題を統括する兪正声チベット人居住区を訪問し、ダライ一味との闘いを強化せよと訓示。世界が中国政府のチベット政策緩和を話題にしている最中、これを明確に否定。タウで当局がダライ・ラマ法王誕生会に集まった人々に無差別発砲した2日後の発言である。

7月8日、中国指導部のナンバー4、全国政治協商会議主席である兪正声焼身抗議が相次いだ甘粛省甘南チベット族自治州にある古刹ラプラン・タシキル僧院を訪れた。そこで地元の役人や宗教的指導者を集め会議を開き、その席上、ダライの分裂主義的活動は国家の利益と仏教的伝統に反すると語った。

9日付け新華社によれば兪は「チベット地域における国民の連帯と安定の促進のために、我々は断固たる態度でダライ一味との闘いを強化せねばならない」と語った。さらに、「仏教指導者は全ての分裂主義的活動と共産党の指導を損なうような活動に反対せねばならない」と続けた。

http://livedoor.blogimg.jp/rftibet/imgs/6/2/627f61ba-s.jpg兪はダライが共産党との関係を改善したいならば「チベットは古代から中国の一部であったと公に認め、チベット独立のための活動を捨てるべきである」と述べ、さらにダライ・ラマ法王が求める「中道路線」については「ダライの『高度な自治』を『大チベット』全体に求めるという所謂『中道』は、中国憲法と、民族自治に関する国家システムに完全に反するものである」と断定した。

また、兪はチベットの全ての問題を解決する鍵は経済的「発展」であるとして、「民衆の生活を向上させチベット地区で治安維持と繁栄を確保せよ」といい、問題は金で解決できるという考えしか持たず、問題の本質は人権と文化抑圧であるとは全く考えていないことを明らかにした。

さらに、彼は教育課程の中で漢語教育を強化することも勧めた。その理由はチベット人に求職の機会を増やすためだという。

チベット亡命政府は中国との対話のために用意した「中道路線」を説明する「メモランダム」の中で、これら全ての要求は「中国憲法の範囲内で認められているものばかりだ」ということを強調した。これを読む限りにおいては、確かに誰しもこの亡命政府の主張に納得するであろう。しかし、中国に取ってはそうでないのである。中国共産党の言う憲法とは共産党の法律であって、国の憲法のことであったためしは無い。

ダライ・ラマ法王が何度「独立」を求めない「中道」を連呼しても、これを口先だけで信じられないという態度も変わらない。今回はさらに、対話したいなら、「古代からチベットは中国の一部であったと認めろ」と言って来た。歴史的事実を脅しによりゆがめさせることも共産党の得意技である。

中国で新指導部が選出された後、兪正声チベットを訪問するのはこれで2度目である。彼は今年1月初めにもカンゼ州ダルツェンドを訪問し、今回と同様の発言を行っている。詳しくは>http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51775945.html

デモを行ったわけでもない、単なる誕生祝賀会に集まった人々に発砲したというタウの一件を見ても分かるように、中国共産党チベット人を力で押さえ込もうという態度には何も変化がないと思われる。

チベット人の宗教、文化、言語を圧迫し、漢民族移民政策と、経済格差をもってチベット社会全体を弱体化させることにより、問題をなし崩しにしようとする態度である。しかし、これはチベット人の反発を強めさせ、民族的抵抗文化を生むばかりで、この先増々問題は大きくなるばかりと思われる。もっとも、これが中国共産党の狙いであるということがもっと大きな問題である。武力で押さえる自信がある限り、この独裁国家が悪しき政策を変更することはあり得ないかも知れない。

参照:7月9日付け新華社 http://news.xinhuanet.com/politics/2013-07/09/c_116466690.htm

7月10日付けTibet Net上で亡命政府は早速「亡命政府の提案する中道路線は完全に中国憲法に則った要求である」という趣旨の反論を載せている。>http://tibet.net/2013/07/10/cta-refutes-unconstitutional-remarks-by-yu/


7月9日付けRFAチベット語http://www.rfa.org/tibetan/sargyur/china-vows-to-step-up-fight-against-dalai-lama-07092013161748.html
同中国語版 http://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/shaoshuminzu/dz-07092013143536.html
7月9日付けVOT中国語版 http://www.vot.org/cn/俞正声:对达赖喇嘛的政治立场不会改变/
7月9日付けAP http://www.bigstory.ap.org/article/no-altering-hardline-dalai-lama-china-official
7月9日付けロイター http://www.guardian.co.uk/world/2013/jul/09/china-dalai-lama-tibetan-leader
7月10日付けphayul http://www.phayul.com/news/article.aspx?id=33714&article=China+renews+calls+for+‘absolute+fight’+against+the+Dalai+Lama



中国:ゆがみ是正が課題 対策急ぐ政府…成長鈍化で

毎日新聞 2013年07月15日 23時29分(最終更新 07月15日 23時38分)

 【北京・井出晋平】中国経済の減速が鮮明になっている。欧州経済の低迷による輸出の鈍化や投資の伸び悩みなどが要因。今年3月に就任した李克強首相は、一定の減速を容認したうえで「シャドーバンキング」(影の銀行)の引き締めなど経済の構造改革を進める構えだ。ただ、経済成長を予想以上に下振れさせる可能性もあるだけに、中国政府のかじ取りを世界が注視している。

 「高速発展を終えて転換期に入ったこと、世界経済の回復が遅れていること、政府が改革を進めていること」。国家統計局の盛来運報道官は15日の会見で、景気減速の理由をそう説明した。外需低迷にともなう輸出減は国内の生産を直撃、中国経済を取り巻く環境は厳しさを増している。だが、政府が大規模な景気対策に乗り出す気配は薄い。
 「李克強経済学」(リコノミクス)。中国メディアでは最近、そんな言葉が躍る。李首相が進める経済のゆがみを是正する政策を指す。中国政府はこれまで、4兆元(約64兆円)の景気対策など、景気減速のたびに刺激策に頼ってきた。だが、その副作用として不動産バブルや過剰生産など経済のゆがみが拡大。当局の規制が及びにくい「影の銀行」を通じた金融取引の拡大も招いた。

 中国は昨年、生産年齢人口が減少に転じ、今後は高い成長が望めなくなっている。新指導部は、輸出や投資に頼る経済構造から、個人消費など内需主導の発展モデルへの転換を急ぐ考え。そのため、「低い成長率は改革には必要な現象」(楼継偉財政相)として、一定の減速を容認しているとみられている。

 ただ、急激な改革は実体経済を予想以上に冷え込ませる可能性もはらむ。中国政府は6月、銀行同士で資金を融通し合う銀行間市場の短期金利高騰を放置。「影の銀行」の引き締めに乗り出したが、突然の荒療治は、株価下落や銀行による「貸し渋り」などを招いた。
 李首相は9日に視察先で開いた座談会で、「合理的な範囲内で、経済成長率が下限を下回らないようにする」と表明した。中国国内では、「下限」を巡り臆測が交錯。「下限は7%前後」(英金融大手HSBC)として年間成長率が政府目標(7.5%)を下回るとの見方も出ている。みずほコーポレート銀行中国)の細川美穂子主任研究員は「失業率が低い水準で推移しており、改革を進めやすい環境になっている」と指摘。「改革で短期的に起きる痛みをどこまで許容できるかがカギになるだろう」話す。