新疆ウイグル自治区の衝突「警察官が原因」
中国の新疆ウイグル自治区で、今週、警察と住民が衝突して合わせて16人が死亡したとされる事件で、アメリカ政府系のラジオ局は、死亡した住民は全員ウイグル族で、ウイグル族の女性が着用するベールを警察官がまくったことが原因で、衝突が起きたと伝えました。この事件は、新疆ウイグル自治区のカシュガル地区で、今月15日、警察が刃物や爆発物を持った住民たちの襲撃を受け、警察官2人が死亡、住民14人が警察によって射殺されたと伝えられたもので、中国政府は住民たちがテロ集団でテロを企てていたなどとしています。
これについて、アメリカ政府系のラジオ局、「ラジオ・フリー・アジア」は、現地で暮らす住民などの情報として、別の事件の捜査で民家に立ち入った警察官が、中にいたウイグル族の女性が着用していたベールをまくったことに女性の親族らが反発し、警察官を襲ったと伝えました。
そして警察官に射殺された住民は、全員がウイグル族で、うち6人は女性だったとしています。
これに対し中国外務省の報道官は、19日の記者会見で、「この報道の情報源がよく分からず、むやみに信じるべきではない」と述べたうえで、住民たちはテロ集団だという立場を改めて示しました。
カシュガル地区は、イスラム教を信仰するウイグル族が人口の9割を占めていますが、ウイグル族の間では、テロの撲滅を名目に治安当局による強引な取締りが横行しているとして反発が広がっています。
12月19日 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131219/k10013973911000.html