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連合307年、スコットランドの選択は 10代も有権者

連合307年、スコットランドの選択は 10代も有権者

エディンバラ=渡辺志帆
2014年9月18日20時48分

 1707年以来、307年間に及ぶ連合を解くことになるのか――。18日のスコットランド住民投票では、英国から独立するかどうかを有権者が直接判断する。投票日直前の最新の世論調査でも独立賛成と反対の意見は拮抗(きっこう)しており、その行方は流動的だ。国の方向性を大きく左右する決断に、10代の若者たちも真剣に向き合う。
 投票が始まった18日午前8時すぎ、投票所が設けられた第2の都市、古都エディンバラ中心部の市役所には、小雨が降る中、住民が徒歩やタクシーで次々に訪れた。
 ギャビン・バークリーさん(43)は独立賛成の「イエス」を選んだ。9年前に軍を除隊したが、その後、仕事が見つからないという。「保守党政権がこの国の雇用や福祉を壊した。スコットランドは独立した方が公正な社会をつくれる。今日は幸せな気分だよ」と笑顔で話した。
 エディンバラ大学に通うクレア・ダルゲティさん(21)は独立反対の「ノー」に1票を投じた。「スコットランド人のアイデンティティーを保ちながら、すでに十分機能している国を二つに分ける必要性を感じない。経済に苦しむ小国になるのは嫌」と話した。
 出口で待ち構える報道陣に比べ、住民たちは皆、落ち着いた様子。投票を終えると足早に職場や学校に向かって行った。
■高校生「僕たちが参加できるのはすごいこと」
 今回の住民投票の特徴は、16歳以上の若者が参加できることだ。
 投票年齢が、英国に先駆けて「18歳以上」から「16歳以上」に引き下げられた。有権者登録者約430万人のうち、18歳未満は約11万人。投票する権利を持つ16~17歳の9割が投票の意思を示したという。投票日前に、10代の若者に意見を聞いた。
 「使いようがない核兵器につぎ込む莫大(ばくだい)な予算を、貧困問題や福祉に振り分けるべきだと思う」
 エディンバラの高校生アミーナ・デビッドソンさん(16)は独立に賛成だ。インターネットで資料を調べ、友人や母親とも議論した。「独立でもっと貧富の格差のない社会を作れる」と話した。
 「信じられる情報が少ないから判断が難しい」。中部パースシャーの高校生ショーン・トムソンさん(16)は独立賛成から反対に転じた。昨年、自治政府が発表した650ページの独立白書を隅々まで読んだ。「世界有数の豊かな国になれる」という説明を信じていたが疑問がわいた。「国家財政の説明が少なすぎる。英国の通貨を使い続けるなど、結局は本当の独立にはならない」
 エディンバラの高校生ローリー・ドハーティーさん(17)は賛否を決めかねていたが、投票の意義は強く感じていた。「多くの人が待ち望んだ独立を決める千載一遇の機会に10代の僕たちが参加できるのはすごいこと。必死に考え、責任を持って投票したい」(エディンバラ渡辺志帆
■直前の世論調査、賛否拮抗
 英世論調査会社YouGovによると、投票日直前の15~17日の調査では、「独立反対」が49%と、「賛成」の45%を4ポイントリード。ただ、まだ賛否を決めかねている人などが6%いて、最終的にどちらが多数を占めるのかは見通しにくい状況だ。
 独立賛成の意見は、今月初旬に初めて「反対」を一時上回ったが、直後のキャメロン首相らによるスコットランド遊説や、自治権拡大の誓約など英政界を挙げた引き留め作戦が奏功してか、再び「反対」がリードを奪った。だが同社は、投票への意気込みで比べると「独立賛成」が圧倒的に強く、予断を許さないと分析している。
 住民投票には約430万人が有権者登録。英BBCによると、投票する権利のある住民の97%に相当するといい、高い関心がうかがえる。独立推進運動を率いてきたスコットランド民族党(SNP)のサモンド党首は、運動最終日の17日の演説で「明日は一生に一度の独立のチャンス。私たちは両手で必ずつかみ取らなくてはいけない」と語り、約1500人の聴衆に最後まで独立支持を拡大するよう訴えた。



勝谷誠彦氏・の有料ブログより
 スコットランド住民投票、いよいよ始まりましたね。午後にこの日記を読まれる方なら、もう結果が出ているかも知れない。

 <スコットランド住民投票/開票始まる/民間調査は反対派優勢 >

 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NC2SSZ6KLVRC01.html
 <9月18日(ブルームバーグ):スコットランドの英国からの独立の是非を問う住民投票が18日午後10時(日本時間19日午前6時)に締め切られた。直ちに開票作業が始まり、最終結果が判明するのは19日午前6時(日本時間同午後2時)ごろの見通し。>
 <英調査会社ユーガブは投票を終えた1828人を対象に実施した調査に基づき、独立反対が54%、賛成が46%になるとの予想を示した。ユーガブがこの見通しをウェブサイトで発表した後、ポンドはドルとユーロに対して上昇した。
 ユーガブのピーター・ケルナー社長はスカイニューズとのインタビューで、独立反対派が勝利したと99%確信していると発言。独立した場合、経済が打撃を受けるのではないかとの懸念で、有権者が投票前の数日間に独立反対へと流れたと説明した。>
 「出口調査」だけにこれまでのものよりも信憑性があるだろう。ただし、こういう選択では「能動的」な人々の方が投票所に行く。1828人の標本では、地域性のばらつきもあったりして、まだ確定的とは言えまい。
 もし独立が阻止されても、今回の住民投票は大きな傷跡をイギリスに残すと私は考える。もちろん、スコットランドはこれで真っ二つに割れた。日本で普通の占拠でも2大派閥があると村が割れて、お互いの冠婚葬祭に出ないなどということが過去によくあった。ここまで感情的に対立すると、修復は容易ではあるまい。
 もうひとつは、おそらく独立反対派もイギリス政府には大きな不信感を抱いただろうということだ。ずっと前から起きていた独立運動だったのに、大騒ぎになったのは直前の世論調査の結果が拮抗していることが報じられてからだった。それまでイギリス政府は「ナメていた」のである。危ういとなるや、有力な党首たちが現地入りして、なりふりかまわぬアメのバラマキをした。誇り高いスコットランド人たちは鬱屈を抱いただろう。
 独立はならなかったにしても、今回の出来事は世界中に大きな「種」をばらまいた。「やってみるもんだ」という気持ちを抱いた独立派は多いことだろう。だから、日本国としても、支那の沖縄に対する工作に気を許してはならない。



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