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「臓器狩り」のデモンストレーションで同問題を訴える、米国の法輪功学習者たち(大紀元) |
中国警官、市民に血液採取とDNA検査を強制 「臓器狩り」の一環
【大紀元日本8月4日】中国で警官が市民の住宅に押し入り、強制的に血液やDNAの採取をしていることが人権情報サイトの調査で明らかになった。中国で起こる非人道的犯罪、強制生体臓器奪取「臓器狩り」の一環ではないかと見られている。
中国で弾圧を受ける法輪功が運営する人権情報サイト「明慧ネット」(中国語)は7月5日と22日に、警官が突然、法輪功学習者の住宅に押し入り、本人の同意も得ず、血液とDNAの採取を強制的に行っていると報じた。同様の出来事は遼寧、貴州、河北、湖南など中国の広い範囲で確認された、と同サイトは伝えている。
中国の「臓器狩り」は、カナダのデービッド・マタス弁護士とデービッド・キルガー元政府高官による国際調査で2006年、はじめて明るみになった中国の非人道的犯罪。関連著書によると2000年から2008年までに収監者6万5000人が臓器移植用に生体臓器を収奪され、殺害されたという。臓器狩りの対象は主に、監禁された法輪功学習者ら約120万人だとマタス氏らは報告している。
大紀元の電話インタビューでマタス弁護士は「拘束される前に法輪功学習者が血液採取されるというのは聞いたことがない」「当局は説明などしないが血液検査はおそらく臓器収集のためだろう」と答えた。
警官が行っている在宅の法輪功学習者への血液採取は、臓器移植用の臓器を探すための「潜在的ドナー」を探し、闇の臓器バンクを作成している可能性がある。
当局は「収容所」という名の臓器バンクを必要としない
中国当局は死刑囚の臓器利用を停止するかわりに、公式な臓器提供バンクを作成している。しかしながらこのたびの報道が真実ならば「臓器狩り」は収まるどころか、より悪化したことになる。
マタス氏の分析によると、2013年末の強制労働収容所の閉鎖により臓器データの採集が難しくなった当局は、新たなデータ収集方法として、警官の強制血液採取を行っていると見ている。
「当局は臓器データバンク作成のために法輪功学習者を強制労働収容所にとどめておく必要があった。しかし先にデータ採取が出来るならば、学習者を(収容所に)確保しておく必要もない」「共産党の下で実現できる特有の制度だ」「状況は異なる方法でさらに悪化した」とマタス氏は述べた。
(翻訳編集・佐渡 道世)