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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成28年(2016)4月11日(月曜日)
通算第4869号 <前日発行>
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揚子江、異常現象による洪水予測
98年の洪水被害は2200万の避難民、3004名の犠牲
******************1998年、エルニーニョ現象による雪解け水が揚子江に注ぎ込まれ、じつに24省に洪水被害が及んで3004名が死亡、合計2200万人が一時避難を余儀なくされた。
「あの規模を今年夏に超える危険性がある」と中国の気象当局が警告を発令した。
5月に通年の50%増の降水が予測され、7月から8月には80%増の降水確率があるため、とくに広東省、広西、湖北、江蘇省、福建省には堤防を高くするなどの緊急措置が要された。
つい一週間前に華南を襲った大雨ではすでに108名が犠牲となっている。高速道路は閉鎖箇所が相次ぎ、とりわけ広東省の珠江デルタ工業地帯では運輸停滞など、生産システムがずたずたに寸断されたばかり。
「三峡ダムは核攻撃にも耐えられる」と軍人タカ派は胸を張っているが、自然災害を前に、あふれ出る水の暴力には耐えられないのではないのか。
当局は異常現象の発生に強い注意を呼びかけている。