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警備艇沈没:海賊並みの中国漁船に威嚇射撃しかできない韓国海洋警察



(朝鮮日報日本語版) 警備艇沈没:海賊並みの中国漁船に威嚇射撃しかできない韓国海洋警察

朝鮮日報日本語版 10月10日(月)8時50分配信

 7日午後3時すぎ、韓国の排他的経済水域EEZ)内に当たる仁川沖の西海(黄海)で、韓国海洋警察の巡視船から発進した高速警備艇が中国漁船を取り締まり中、別の中国漁船による突進を受け転覆、沈没した。 事件当時、高速警備艇から「中国漁船1隻が急速に接近している」という無線連絡があった。距離はわずか20メートル。当時高速警備艇は取り締まり中の中国漁船に接舷(せつげん)していたため、急には回避できない状況だった。

【図】7日に起きた海洋警察高速警備艇沈没事件の状況

 中国漁船に船尾から衝突された高速警備艇は左に90度近く傾いた。高速警備艇上にいた海洋警察官チョ・ドンス警衛(50、警部補に相当)は周辺で援護中だった別の高速警備艇を見つけ、海に飛び込んだ。チョ警衛が救助されるころ、漁船は転覆したゴム警備艇を押し切って通過。高速警備艇は水深80メートルの海底へと沈没した。沈没した高速警備艇は最大15人乗りで重量は4.5トン。最高時速は74キロだった。

 違法操業中の中国漁船はこれまで「防御」目的で抵抗した。船体に長さ1-2メートルの尖った鉄棒を取り付けたり、網を巻きつけたりして、海洋警察官が乗船を試みた場合には、鉄パイプやおのなどを振り回していた。しかし、今回のように海洋警察の艦艇を組織的に攻撃し、沈没させた事件は初めてだ。

■予想外の体当たり
 同日午後2時10分ごろ、仁川海洋警備安全署は中国漁船約40隻が西海の韓国EEZを7.2キロ侵犯し、仁川市の小青島の南76キロの海上にいるのをレーダーで確認した。同署は周辺をパトロール中だった巡視船2隻に取り締まりを指示。2隻は高速警備艇2隻ずつを出し、現場海域に急行した。中国漁船は停船命令を無視し、ジグザグ航海で逃走した。

 高速警備艇のうち2隻は、撤収命令を受けた後、中国漁船が放棄していった網の除去作業を始めた。チョ警衛は「中国漁船は逃亡時に網に浮きを付け、それを目印に再び戻り、違法操業をするが、それを防ぐために網を解体しようとした」と説明した。


その後、中国漁船は網を回収しようと現場海域に戻り、100トン級漁船約40隻が海洋警察の高速警備艇2隻と対峙(たいじ)するという状況となった。うち1隻は漁船団から300-400メートル離れた漁船1隻に接近。チョ警衛以外の8人が漁船に乗り移った。もう1隻の高速警備艇は後方から援護していた。隊員らが施錠された操縦室の扉を壊して進入しようとした瞬間、別の中国漁船2隻が高速警備艇に連続して体当たりしてきた。チョ警衛は海に飛び降り、別の高速警備艇に救助された。漁船に乗り移った8人も救出された。
 隊員らを救出した高速警備艇は、中国漁船に引き続き威嚇されたため、40ミリ多目的発射器、K1小銃、K5拳銃数十発を空中と船体に向かって発射し、現場海域から10-12キロ離れた巡視船へと撤収した。

■海賊並みの中国漁船、連日の違法操業
 韓国海洋警察の高速警備艇が中国漁船の攻撃で沈没したという情報は、翌8日午後4時半ごろのマスコミ報道で明らかになった。海洋警察は事件の約31時間後に当たる同日午後10時半になってようやく報道発表を行った。海洋警察内部では、国民安全処と政府幹部が今回の事件の公表を規制したのではないかとの見方が出ている。
 ソン・イルジョン仁川海洋警備安全署長は「巡視船が8日午前10時に仁川に入港したため、海洋警察が事件の経緯を調査するのに時間がかかった」と説明した。政府は9日、中国政府に逃走した山東省の漁船の取り締まりを要請した。中国側海域に逃亡したとみられる漁船は中国の協力なしでは検挙できないためだ。

 最近北朝鮮が西海の北方限界線(NLL)以北の海上での操業権を中国に売却した結果、韓国側海域で違法操業する漁船が急増した。同時に韓国海洋警察が中国漁船に襲撃されるリスクも高まった。昨年1-8月に海洋警察が拿捕(だほ)した中国漁船は17隻だったが、今年は2倍以上の36隻に増えた。現在は1日平均100隻余りの中国漁船が西海で違法操業を行っている。

 北朝鮮に近い西海5島の漁民と市民団体で構成する「西海5島中国漁船対策委員会」は同日、「海賊レベルの勢力と装備を持つ中国漁船を高速警備艇2隻で拿捕することは事実上不可能だ。200-300人体制の西海5島専門の海洋警備安全署を新設すべきだ」と主張した。