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自動車部品製造大手「アルプスアルパイン」（東京都大田区）のデータを不正に持ち出したとして、警視庁公安部は5日、不正競争防止法違反（営業秘密領得）の疑いで、宇都宮市石井町、中国籍で元社員の張天文容疑者（32）を逮捕した。
◆転職先の自動車メーカーに持ち込もうとした？
張容疑者は国内の大手自動車メーカーに転職しており、公安部は転職先でデータを利用しようとしたとみている。
逮捕容疑では、2021年11月、宮城県内のアルプスアルパインの施設で社有パソコンから同社サーバーにアクセスし、自動車の運転制御システムの設計データを私物のハードディスクにコピーし、不正に持ち出したとされる。認否を明らかにしていない。
公安部によると、張容疑者は17年4月から同社で勤務。運転制御システムの開発に携わり、データへのアクセス権限があった。21年11月の退職直後に大手自動車メーカーに転職。アルプスアルパインから昨年3月、警視庁に「データが流出した疑いがある」と相談があった。
容疑者の転職先である大手自動車メーカーの担当者は本紙の取材に、「逮捕者が出たのは事実だが、本人に関する情報は答えられない」と説明。アルプスアルパインはホームページに「従業員へのコンプライアンス教育の徹底を図る」とのコメントを出した。
電子部品メーカーに勤務していた中国籍の元社員が、自動車に搭載する機器の設計データを持ち出したとして警視庁に逮捕されました。元社員は、そのあと国内の大手自動車メーカーに転職していて、警視庁が詳しいいきさつを調べています。
逮捕されたのは都内に本社がある電子部品大手「アルプスアルパイン」の元社員で、中国籍の張天文容疑者（32）です。
警視庁によりますと、宮城県内の開発拠点に勤務していたおととし11月、会社のサーバーにアクセスし、営業秘密に当たる自動車に搭載する機器の設計データをハードディスクに保存して持ち出したとして、不正競争防止法違反の疑いが持たれています。
捜査関係者によりますと、持ち出されたデータは自動車の電子制御に関する先端技術で、張容疑者は直後に退職し、国内の大手自動車メーカーに転職したということです。
警視庁は、転職先でデータを利用しようとした疑いもあるとみて、詳しいいきさつを調べています。
警視庁は、捜査に支障があるとして、認否を明らかにしていません。
「アルプスアルパイン」は、電子部品メーカーの「アルプス電気」と、カーナビメーカーの「アルパイン」が4年前に経営統合した企業で、元社員が逮捕されたことについて「全容の解明に向けて、捜査に全面的に協力します」とコメントしています
