パルデンの会

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中国では賄賂を取りしまる警察が、じつは賄賂漬  中国人がなぜ軍や警察を敵視しているのか。庶民は賄賂と権力の癒着構造を知っているからである

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 「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024)1月27日(土曜日)弐
        通巻第8108号  
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中国人はなぜ軍や警察を敵視しているのか。
「はい、中国では賄賂を取りしまる警察が賄賂漬けです」
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 はい、中国では賄賂を取りしまる警察が、じつは賄賂漬けなのです
 大連、旅順、瀋陽奉天)など日本に馴染みの深い遼寧省(人口4200万人)。その遼寧省警察トップが地元業者の不法行為を黙認し、巨額の賄賂を受け取っていた。
 李文喜・元庁長は在任中に凡そ111億円の賄賂を受け取っていた。23年に執行猶予付きの死刑判決。手口は鉱山企業が違法採掘の捜査を逃れるため李庁長を買収した。

 こうした体質はまるで変わらない。
 鉱山の入り口に「立ち入り禁止。操業停止中」と看板や標識があるが、実際には採掘している。これは常識、操業停止中の看板は撮影用である。
 違法操業の鉱区で『事故』が起きると隠蔽する。事故で犠牲になっても補償金は雀の涙。未亡人が告発すると翌日河に屍体が浮かぶ。事故と聞いて現場に駆けつける新聞記者は『書かない』と言って現金を受け取る。中国の『新聞記者』って、恐喝屋という裏の顔をもつ手合いが多い。

後任の薛庁長は収賄に明け暮れて、総額は28億円の賄賂を受け取った。
その後継の王大偉・前庁長は114億円を受け取った。アルミ製品メーカーのオーナーが、外為関係の不正を摘発されたため、捜査に手心を加えてもらった。賄賂には人民元と米ドル紙幣の現金が400万米ドル。この手口はマカオに4回招待し、わざとギャンブルに負けて「合法的に」香港ドル邦貨換算で38億円)を渡すなど。遼寧省の警察では空前の巨額賄賂事件となった。

 起訴されると裁判となる。裁判官も買収次第で刑が加減される。殺人犯でも無罪となり、窃盗犯でも裁判官の機嫌がわるかったり賄賂が少なかったりすると、重罪扱いされる。
だから裁判は異なる行政区の裁判所に移されるのである。
 中国人がなぜ軍や警察を敵視しているのか。庶民は賄賂と権力の癒着構造を知っているからである。軍が威勢の良いことを言いながら、物資を横流しし、軍経営のホテルは娼婦館であり台湾侵攻を呼号しても、あの軍は張り子の虎、闘わないだろうという軍人の体質を知っているからである。
日本のように警察を信頼し、自衛隊を頼りにしている国柄とは根本が違う。

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