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習近平のもとで軍備を近代化するため、中国共産党はさまざまな手法で外国の企業、政府、軍、大学から重要な産業・軍事情報や先端技術を盗み出そうとしている

世界各地の軍事・重要インフラシステムを脅かす中国共産党のスパイ活動

世界各地の軍事・重要インフラシステムを脅かす中国共産党のスパイ活動
(RichR/PIXTA)
 
2024/03/21
 
更新: 2024/03/21 大紀元
 
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習近平のもとで軍備を近代化するため、中国共産党はさまざまな手法で外国の企業、政府、軍、大学から重要な産業・軍事情報や先端技術を盗み出そうとしていると防衛専門家は指摘する。

ロイター通信によると、オーストラリア保安情報機構(ASIO)のマイク・バージェス長官は2023年10月、「我々がここで話題にしている行動は、従来のスパイ活動をはるかに超えるものだ」と述べたという。

「中国(共産党)政府は、人類史上最も持続的で大規模かつ巧妙な知的財産と専門知識の窃盗を行っている」とバージェス長官は指摘する。

フランス、ドイツ、イギリスからカンボジア、香港、日本、モンゴル、パキスタン、ロシア、シンガポール、韓国、台湾、タイに至るまで、中国共産党と関係のある企業による知的財産の窃盗が記録されていると、24年2月、ガーディアン紙は報じている。

「この種のことは、オーストラリアとこの5カ国で日常的に起こっている」とバージェス長官は「ファイブ・アイズ」情報共有協定の締結国であるオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国、米国を指して言った。 

23年5月、ファイブ・アイズは重要インフラやその他の分野を標的とした中国の広範なスパイ活動について警告した。 同年9月、オーストラリア保安情報機構は、オーストラリアの研究機関から機密を盗み出そうとする中国共産党の陰謀を摘発した、とロイター通信は報じた。

中国共産党は、スパイ、ハニートラップ、恐喝、贈収賄といった従来型のスパイ手法や、サイバーハッキングや秘密裏のデータ収集に依存する現代的な手法を使って、同盟国と敵対国を問わず標的としている。 中国共産党は、政府機関や国営の組織・企業を利用するだけでなく、企業家、研究者、学生などの中国人ディアスポラのメンバーや、文化センターとして推進している孔子学院を通じて外国人を採用し、その活動を推進している。

こうした活動は、外国の軍隊や世界の重要なインフラを脅かしている。 さらに、中国共産党のサイバースパイ活動は、生成AIと機械学習の普及に伴い、その範囲と深刻さを増すと、戦略国際問題研究所の国際安全保障プログラムのシニアフェロー、ベンジャミン・ジェンセン博士が2023年9月、米国議会で証言した。

中国共産党のスパイ活動の多くは、習主席が2017年に実行開始を推し進めた軍民融合(MCF)戦略に当たるもので、軍事活動を一見無害な民間活動と結びつけるものだ。 実際には、中国共産党は軍事的近代化を達成するために、国際的な倫理基準や規範を無視している。

米国国防省の「2023年中国軍事力に関する報告書によれば、中国は「軍民融合戦略を含む国防近代化を支援するために膨大な資源を動員しており、機密、軍民両用、軍事グレードの装備を獲得するためのスパイ活動も行っている」という。 同報告書は「中国は、兵器システムの研究、開発、獲得、試験、評価、生産を改善するために、国防産業部門を大幅に再編成した」と指摘し、さらに、

「中国による機密・軍民両用・軍事用機器の獲得努力には、航空技術、放射線耐性を備えた電力増幅器・監視回路、放射線耐性を備えた集積回路、モノリシック・マイクロ波集積回路、加速度計、ジャイロスコープ、海軍・海洋技術、信号機デコーダ、シンタックフォームに関する企業秘密、宇宙通信、軍事通信妨害機器、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリなどが含まれていた」と述べている。

中国共産党は、他国の軍隊からさまざまな技術を模倣、あるいはリバースエンジニアリングしてきた。 ロシアの防衛コングロマリット、ロステックは2019年、中国が航空機エンジン、スホーイ機、デッキジェット、防空システム、携帯型防空ミサイル、中距離地対空システムなどの技術を模倣していると非難した、と日経アジア・レビューは報じている。 ロステックは2007年にロシアのウラジーミル・プーチン大統領が設立した。

また、イスラエルと米国のサイバーセキュリティ企業、チェック・ポイントの22年5月のレポートによると、中国政府は機密軍事技術を獲得するためにロシアをターゲットにし続けているとアナリストは指摘しているという。

中国共産党は近年、フィッシングやハッキングを利用して、ロシアの衛星通信、レーダー、電子戦技術の研究機関に潜入しようとしたとニューヨーク・タイムズ紙が報じている。

Indo-Pacific Defence Forum