道教にも「厳格な宗教統治」が施行される
孟耀廷 |
道教の僧侶たちは、統一戦線の監督に従い、第三回全体会議で習近平を「偉大な改革者」と表現したことについて信者たちに指導すべきだと告げられている。
孟耀廷
「宗教の厳格な統治」は、2024年6月26日に開催された全国宗教中国化セミナーで発表された新しいプログラム(スローガンは以前から存在していた)である。聖職者と説教のより厳格な管理を求め、政府が管理する5つの公認宗教の官僚による監視が不十分であったことを認め、統一戦線工作部と地方共産党機関が宗教コミュニティの統治に直接関与することを求めている。
キリスト教徒を皮切りに、政府管理下にあるすべての宗教に「厳格な統治」が徐々に課されつつある。8月には中国道教協会が省レベルで「厳格な統治」の研修コースと会議を開催する。彼らはまた、習近平を「偉大な改革者」、鄧小平の「改革開放」の継承者として位置づける最近の第三回全体会議の文書を信者に広め、説明する道教僧侶の義務を主張し、道教の「中国化」を継続するよう求めている。
道教は中国の典型的な宗教であり、「中国化」する必要はないため、部外者には奇妙に思えるかもしれない。しかし、内部の人々は、「中国化」とは宗教を中国文化に適応させることではなく、マルクス主義と中国共産党の教えに適応させることであると長い間理解してきた。実際、8月の道教セミナーでは、道教コミュニティは「5つのアイデンティティ」または「5つの識別」(五個认同)に基づくプログラムを実施する必要があると主張している。つまり、偉大な祖国への同一化、中華民族への同一化、中国文化への同一化、中国共産党への同一化、中国の特色ある社会主義への同一化である。
例えば、8月8日、雲南省道教協会は「厳格な統治」、第三回全体会議の文書の研究、そして「五つのアイデンティティ」を推進するための「評議会」を組織した。河北省では、同様の会議が8月12日に邯鄲道教協会によって主催された。
貴州省では、このキャンペーンは8月2日に貴陽道教協会の拡大理事会で発表された。寧夏回族自治区では、8月8日に青桐峡道教協会の第3回代表者会議で同じ指示が伝えられ、政府統制下の中国仏教協会と中国イスラム協会の代表者も出席した。同様の道教の集会は、統一戦線官僚の参加を得て続いている。
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