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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和六年(2024年)10月30日(水曜日)
通巻第8481号
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老舗名門紙『ワシントン・ポスト』がカマラ・ハリス支持の社説は出さない
ペゾスの決断、多くの社員が辞表提出。異常事態が起きている
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『ワシントン・ポスト』(以下「PW」と略す)といえば、ホワイトハウスに一番の影響力がある老舗名門紙、その論調はリベラル一色だった。ピュリッツアー賞受賞は数十回、ボブ・ウッドワードという得体の知れない海軍崩れが記者となってウォーターゲート事件をでっち上げた。ところが、ネタ元がなんとFBI副長官だった。リベラル派の陰謀だったというのが近年の総括である。
WPはJFK以降、ジョンソン、カーター、クリントン、オバマ、バイデンと歴代大統領を選挙直前に社説で明確に支持してきた。モンデール、デュカキス、アル・ゴア、ジョン・ケリー、ヒラリー・クリントンと落選した候補も社説では支持してきた。つまりWPは民主党支持と相場は決まっていたのだ。
WPは1877年に創刊され、中興の祖とされるのがグラハム夫妻だった。ネット時代に乗り遅れ、経営が行き詰まるなか、2013年にペゾスが2億5000万ドルで買収した。
異変がおきたのは、アマゾンを起業したジェフ・ペゾスがWPを買収して以後である。ペゾスは無宗教でイデオロギー色は薄く、プリンストン大学卒業後は金融界に身を置いていた。そこで企業ノウハウを学び、アマゾンはネットブームに乗って爆発的に売り上げを伸ばし、2023年には世界一のリッチとなった(その後、イーロンマスクが逆転)。
WPはとくに部数の落ち込みが甚だしく、紙媒体は首都ワシントン、メリーランドで購読者激減、ついに15万部を割り込んだらしい。
電子版こそ、250万の読者がいるが、これも過去一週間で20万から30万人が購読を中止した。
ワシントンで読まれている別のメディアはワシントンタイムズとワシントンエギザミナー、いやニューヨークでもNYタイムズ電子版は全世界で購読されているとは言え、購読者激減し、むしろ保守のニューヨークポストのほうに人気があると言われる。
WPに加えて、大統領候補支持を社説で謳わないといたのはロスアンジェルスチアムズとUSAトディなどである。ウォールストリートジャーナルは過去に支持を表明したことはない。
WP記者の多くが動揺し、辞表をたたきつける記者も多い。
日本でも野党支援のリベラル新聞は軒並み部数を減らしている。
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