パルデンの会

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毎日新聞を初め各誌 ウイグル問題を扱い!北朝鮮関係あるが、心強い!

毎日新聞報道から

講演:日本ウイグル協会代表「騒乱はイジメの結果」 /鹿児島

8・5・2009
 日本ウイグル協会のイリハム・マハムティ代表が鹿児島市護国神社で4日、「ウイグルでの騒乱はなぜ起こったのか」と題して講演。7月5日に新疆 ウイグル自治区で起きた騒乱について「60年間受けてきたイジメが爆発した結果」と話した。講演会は、日本会議鹿児島が主催した。
 イリハムさんは、01年、来日。08年、世界ウイグル会議の日本支部である協会代表に就任した。講演では「ウイグルの言葉が教育現場から追い出され、大勢の未婚少女を同化政策のため、中国本土に連れて行っている」と、中国の民族政策を痛烈に批判した。【川島紘一】
中国:新疆・ウイグル族暴動1カ月 情報統制厳しく 通信記録回収、ネット映像削除 8.4.200
 【ウルムチ(中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区)鈴木玲子】ウルムチでの大規模暴動から5日で丸1カ月となるが、当局による厳しい情報統制は 依然続いている。当局は、市内のネットカフェから顧客の通信記録を回収し、個人ブログなどから事件に関する情報や写真の削除を進め、都合の悪い情報が流布 するのを防いでいるとみられる。
 ネット関連会社社員によると、当局からの要請で、各ネットカフェにあるパソコン接続用カードを回収し、新しいカードに交換した。社員は、ブログや メールなどで配信された暴動絡みの情報や映像、写真などを削除し続けていると証言。中には「むごい遺体の写真もあった」と言う。
 当局はまた、容疑者捜査のため、市民からの通報を奨励。多くの暴動が起こった天山区では通報者への奨励金は計11万元(約150万円)に上る。新 華社通信によると、市公安局は4日、通報などを受け捜査を進めた結果、「重要犯罪容疑者」として暴動を指揮した者ら718人を拘置したと発表した。
 ウイグル族による暴動後、市内では漢族による「報復デモ」が起こったが、漢族の中には暴動を抑えられなかった自治区政府への不満がくすぶる。漢族 の女性は「漢族デモでは『(自治区トップの)王楽泉共産党委員会書記)は辞めろ』と叫ぶ声もあった。事前情報があったのに暴動に対処できず、多数の死傷 者を出したからだ」と憤る。
 一方、外国メディアの取材も制限が相次ぐ。事件後、当局は外国メディアの取材受け入れを内外にアピールしたが、その数が減り、市民が日常生活を取り戻すにつれ、警官隊や武装警官らを乗せたトラックなどの撮影は阻止されるようになっている。

中国:暴動から1カ月…政府とウイグル側、見解に食い違い

8.3.2009
暴動で焼き打ちされたスーパーなどが入ったビルの再建が始まっていた
中国・ウルムチで2009年8月2日、鈴木玲子撮影
 【ウルムチ(中国新疆<しんきょう>ウイグル自治区)鈴木玲子】ウルムチの大規模暴動から5日で1カ月。改めて現場をたどると、ウイグル族による 漢族への抗議デモが瞬く間に膨らみ、暴徒と化した一部群衆の焼き打ちなどに発展、警官隊の発砲につながった様子が浮かび上がった。ただ、計画的な暴動だっ たと断じる政府に対し、ウイグル側は警官隊の過剰反応を非難するなど見解の隔たりは大きく、真相の解明には至っていない。
 先月5日夕、ウルムチ市中心部の人民広場にウイグル族が集まり始めた。近くの店員は「6時過ぎには300人以上いた。『ウイグル! ウイグル!』 と気勢を上げていた」と話す。学生中心のデモ隊は次第に増え、武装警察も増員。目撃した女性は「一部が警官隊に投石した」と話す。
 デモは、広東省韶関(しょうかん)で6月下旬に起きたウイグル族と漢族の乱闘でウイグル族2人が死亡した事件への抗議。広場に集まった群衆は、中 山路、人民路などを経て南の和平南路、解放南路、新華南路などに移動したとみられる。周辺はウイグル族居住区で、通りは群衆で埋まった。
 観光スポット「国際大バザール」は夜7時ごろ、区政府から営業中止を通知された。8時半ごろには、近くの二道橋などで一部の群衆が道路の柵などをなぎ倒し、車両を壊し始めたという。
 夜9時前後、事態はさらに悪化。バスや車両が焼かれ、タクシー運転手は「橋の上から人が突き落とされていた」と証言する。漢族らの商店などへの焼き打ちも起きた。和平南路や解放南路では、暴徒と化した群衆に警官らが発砲したとみられる。二道橋でも警官隊が発砲した。
 当局はウイグル族12人を射殺したことを明らかにし、「威嚇発砲が無視されたため」と釈明する。だが、亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長は「平和的な抗議活動が暴徒化したのは、出動した治安部隊のせい」と指摘する。
 当局によると暴動現場は市内50カ所以上で、死者数は197人。4日の北京放送によると、市人民検察院は殺人や放火などの容疑で83人を正式に逮 捕したと発表した。逮捕者には漢族とウイグル族が含まれるが、内訳は明らかにされていない。世界ウイグル会議は死者数を「1000人から最大3000人」 と見ている。
 地元関係者によると、中国政府は同議長がウルムチで建設した「ラビアビル」の撤去を計画している。同議長を暴動の黒幕と主張する当局は先月、設備不備などを理由にビルの取り壊しを決定した。カーディル議長の痕跡を消すことで、影響力の弱体化を狙ったものと見られる。

ウイグル暴動:議長親族が手紙?…被害者に 新華社報道

 8.3.2009
ウルムチ(中国新疆ウイグル自治区)鈴木玲子】新華社通信は3日、中国新疆ウイグル自治区ウルムチで起きた大規模暴動について、亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長の親族が、暴動の被害者あてに書いたとする「手紙」との内容を報じた。親族が自由意思で書いたものかどうかははっきりしない。

 中国内にいる議長の息子と娘、弟の3人の連名で、「多くの事実が証明する通り、暴動は母ラビアが率いる世界ウイグル会議と中国内の一部の分裂主義者が実行した。彼らは罰を受けなければならない」と非難。発生6時間前に議長から電話があり、大きな事件が起こると告げられたとし、「すべてのウイグル族は母の言葉を信用してはならない」と呼びかける内容だ。

 中国政府は暴動発生以来、議長と同会議が計画的に策謀したとして非難している。5日で事件から1カ月を迎えるのを前に、国営通信を通じて「手紙」を報じたのは、拘束者が相次ぐ中で不満がくすぶるウイグル族の動きを警戒している表れとみられる。

 また3日付の中国英字紙チャイナ・デーリー(電子版)によると、中国政府は今年、新疆ウイグル自治区に8億3000万元(約115億円)を投入し、中国語とウイグル語を教える465の幼稚園を整備する。こうした2言国語を教える幼稚園の予算は昨年の倍以上という。

 同紙によると、同自治区のヌル・ベクリ主席は、「中国語を話さず主流社会から疎外されたウイグル族を、周辺国のテロリストたちがテロ活動に勧誘している」との考えを表明している。幼少時から中国語を学習させ、中国社会に取り込む狙いとみられる。

新疆ウイグル自治区について語る世界ウイグル会議ラビア・カーディル議長

東京都千代田区で =2009年7月29日、津村豊和撮影
 中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区での暴動を扇動したとして中国政府が非難している在外ウイグル人組織「世界ウイグル会議」議長のラビア・ カーディルさん(62)=米国在住=が29日、東京都内で毎日新聞と会見した。「平和的な抗議デモを暴動に発展させたのは中国の当局だ」と暴動への関与を 否定し、「ウイグル人、漢族も含めてすべての市民の犠牲の責任は中国政府にある」と厳しく中国を批判した。
 暴動の背景について、カーディルさんは「60年間弾圧が続き、ウイグル人の不満が限界を超えてしまった」と分析。中国政府が死者数を197人と し、その大半は漢族としている点についても「発生直後に現地から入った情報でも400人以上と聞いている。数字は全くのうそで、犠牲者の大半はウイグル人 だ」と主張した。
 事件の全容解明のためには、日米など主要国や国連などが合同で調査団を派遣することが必要だと指摘。「正確な犠牲者数、逮捕者数を調べることが第一歩。その上で、逮捕者の解放を求め、中国政府に私たちと対話するように促してほしい」と訴えた。
 「未来を自分たちで決めたい」と語り、ウイグル会議として民族自決権を要求する考えを強調した。一方で、「今回の事件で穏健派の人たちも独立しか ないという気持ちにさせられた」として独立機運の高まりも示唆。「私は(チベットでの高度な自治を求める)ダライ・ラマ14世のように50年間も闘う自信 はない。あと10年もしないうちにウイグル人が消えてしまうのではないかと危惧(きぐ)する」と述べ、早期の問題解決の必要性を訴えた。【鵜塚健】