パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

放射能は 民主党議員が人間であるかの判断に使える事が判明!!

御用学者に此処まで丁寧に説明してもらうと 本当に この政権は人でなしの政権である。「枝野」というのも 先日まで「チベットを支援する議員連盟」の会長でもあったが
まったく チベットの事で国会の中で 何かがあったとは聞いていない。
早く 国会からも、世の中からも 身を引いていただきたい。
 
 
江川紹子さんのブログより転載

「『適切でない』と申し上げた」~”子どもにも20mSv/年”問題と放射線防護学の基礎

2011年05月01日
「先生が、子どもの場合も、年間の許容被曝量が20mSvとすることが適切と考えられる理由を伺いたいのですが…」
4月28日の午後、私は前夜の記者会見で、廣瀬研吉内閣府参与(原子力安全委員会担当)から、この値を支持した人の1人として名前が挙がった本間俊充氏((独)日本原子力研究開発機構安全研究センター研究主席・放射線防護学)に確認の電話を入れてみた。すると、本間氏の答えは意外なものだった。
「私は(緊急事態応急対策調査委員として)原子力安全委員会に詰めていたんですが、(子どもについても)20mSv/年が適切か、ということに関しては、私は『適切でない』と申し上げたんです」
記者会見で安全委員会は、5人の原子力安全委員の他に、2人の専門家の意見を聞き、全員が20mSv/年を「適切」と判断した、と説明していた。ところが、その専門家である本間氏はまったく逆の意見を述べていた、というのだ。
本間氏は、いきなりの電話だったにもかかわらず、国際放射線防護委員会(ICRP)が2007年勧告の中で初めて打ち出した「参考レベル」という概念や、東電福島第一原発の事故によって放射能汚染の被害を受けている地域の人たちの防護について、1時間半にわたって説明してくれた。さらに、後日30分ほど、私の質問に答えて丁寧な補足説明があった。
私自身の頭を整理するうえで、2回にわたる本間氏の話をメモを元に、まとめてみる。文責はあくまで江川にある。私の理解不足や誤解により、間違いや不適切な記述があれば、お気づきの方はツイッター @amneris84 などで、ぜひご指摘いただきたい。

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ICRPの07勧告で使われている「参考レベル」というのは新しい概念で、実は専門家でも分かっていない人が多いのです。そこでは、人が受ける放射線の状況を
(1)緊急時被曝状況
(2)現存被曝状況
(3)計画的被曝状況
の3つに分けています。(3)は平常時に、放射性物質を管理することで、一般の人の被曝量を1mSv以下になるようにしています。
不幸にして事故が起きてしまった時には、(1)緊急時被曝状況では20~100mSv/年、(2)事故の場所とは少し離れた地域など、汚染された状況の中で人々が生活しなければならない現存被曝状況では1~20mSvを参考レベルとして、この範囲の中でできるだけ「防護の最適化」、つまりできるだけ被曝を制限するように努めなさいと言っています。
まずは、それぞれの上限を超える被曝をすることになりそうな人を、この範囲に収めるようにする。そのうえで、この範囲でできるだけ低い被曝ですむような対策をすることが求められます。
ただ、日本では放射線審議会がまだICRPの07年勧告を受け入れる答申をしていません。ですから、今の段階では、この参考レベルはガイダンス、法的な強制力のない基準にすぎません。
今回の災害で、緊急時被曝状況にある地域では、まだプラントが不安定なこともあり、そこにいる人たちの被曝をできるだけ制限するために、飯舘村などで計画的避難区域が設定されました。
それより離れた福島市郡山市も、すでに汚染ができてしまった中で人々が生活をする、つまり現存被曝状況にあるといえます。
ここで難しいのは、平常時は「公衆は1mSv/年が限度」と言われているので、一般の人には1mSvが安全と不安全の境と思われている、ということです。
食べ物の出荷制限などでも、ずいぶん問題になりましたが、放射線の場合、「ここからは安全」という線引きはとても難しいのです。我々放射線防護の観点では、100mSvを超えなければ「確定的影響」はないが、それ以下でも「確率的影響」はあると考えます。そして、浴びる放射線量は少ないほどいい、というのが前提です。
(1)「確定的影響」というのは、大量の放射線を浴びてしまい、体の組織に対してすぐに影響が出ることで、深刻な場合は死に至ります。
(2)「確率的影響」というのは、すぐに身体に影響は出ないけれども、その後何年かして一定の確率でガンを発症する場合などを指します。では、どれくらいの量だったら影響が出るか、という点については、人によって意見が分かれています。50mSvだという人もいれば、200mSvだという人もいる。
同じ量の放射線でも、広島や長崎のように一瞬で浴びた場合と、低い線量で長期にわたって浴びた場合では、影響は異なります。人間には回復能力がありますから、低い線量で長期に浴びた方が、いっぺんに浴びた場合に比べ、その確率的影響は1/2~1/10くらい頻度が低くなる、とされています。
そうは言っても、平時の「1mSvが限度」という概念から比べると、20mSv/年という数値はとても高い。びっくりするのは当然です。
私は、福島の学校の子どもたちについて意見をもとめられた時、現存被曝状況を適用して、被曝をできるだけ低くしなければならない、と申し上げました。20mSv/年というのは、飯舘村の計画的避難が決められた時に用いられました。これを越す可能性がある人たちは避難をしなさいということです。「それと同じ値を、学校を再開するために、子どもに適用することは反対です」と申し上げました。

その2 に続く
(文責・江川)