パルデンの会

チベット独立と支那共産党に物言う人々の声です 転載はご自由に  HPは http://palden.org

なぜ電力会社に広告が必要なのだろう。それぞれの地域で電力会社にはライバルはいない。

どうして原発の情報が隠されたり、嘘をついたり それはマスコミが金で買われているからです。
原子力行政そのものが毒饅頭を食わして突っ走ってきたわけだから、
この20年の間に外国のエネルギーのベクトルは変わっているのを 
日本人は 「見ざる」「聞かざる」「言わざる」を続けている
 
 
 
 
勝谷氏の有料ブログより
 2011年6月21日号。<原発炉心への接近フリー。「工作員さんいらっしゃい」の超迷惑国家(

 4時半起床。
 先の日曜日オンエアされた『たかじんのそこまで言って委員会』から関西電力橋下徹大阪府知事のバトルの部分がごっそり削除されたと私が書いたことで、誰が情報を流したのかという犯人探しが、読売テレビでは行われているようだ。私に対してどういう措置をとるかという鳩首協議もされていると仄聞した。
 この日記の読者で私に情報を提供してくれる義の工作員は世界中にいる。あらゆる組織の中にいる。もちろん大マスコミの中にもだ。利権談合記者クラブについていつも糞味噌に書いている私だが、大マスコミの中にあってそうした現状に疑問や不満を抱いている人々は、むしろぶら下がって飯を食っている連中よりも多いのではないか。
 だから自らの組織で正義が行われていないと感じれば私に報せてくれる。その義を受け止めるためには、自分に少々の不利益が生じたとしても、私はこれを世間に公表するのがつとめだと思っている。
 コーナーが削除されることを私は「オンエア前」に知っていた。しかしオンエア前に番組の内容を漏らすことは、私とテレビ局の間のルールに反する。だから私はそれは守ったのである。また、オンエア前に書くということは逆の意味で私がある種の圧力をかけることになるという見方もあるだろう。「さて、局はどうするのかな」と私は見守っていたということだ。
 同様なことはこれから各地で起きるように私には思われる。それぞれの地域で電力独裁制度を敷いている電力会社は業界としての「謹慎期間」が過ぎたならばメディアにら対する自分たちの権力がまだ無事であるかどうか、一斉に試してみるだろう。それぞれの地元メディアは踏み絵を踏まされることになる。そういう動きがあれば、志あるメディア人たちは私に報せて欲しい。これまでと同様のカネによる安全の支配をくりかえさせてはいけない。福島の方々の尊い犠牲と忍耐でようやく関東では獲得した電力独裁からのメディアの解放を、他の地域でもなさなくてはいけないのだ。
 そもそも、なぜ電力会社に広告が必要なのだろう。それぞれの地域で電力会社にはライバルはいない。普通の商品ならば「どんどん買って下さい」というものだが、事故以前からどちらかと言えば節電を呼びかけるものの方が多かった。
 多くの企業は広告にかける費用とそれによる増収増益をきちんと計算するだろう。そうでないと株主を納得させられないからだ。電力各社の費用対効果はどうだったのか。その間にはまともな相関関係はなかったのではないか。
 ではなぜ電力各社は広告をあんなにじゃぶじゃぶ出してきたかと言えば、今回の読売テレビのような振舞いを大マスコミに期待していたからだと考えられる。カネでメディアを縛り、ライバルに成長しかねないエネルギーについて報じたり、独占体制に疑問をはさんだり、発送電分離などという意見が出たりすることを封じ込めるためである。もちろんコストが安い原発の「安全神話」を続けるためでもあったかが、どちらかといえば独占体制を維持して、競争のない中で世界的に見ても高い電気料金を「高止まり」させ続けることが目的ではなかったか。
 電力各社の広告費は「宣伝」ではなく「買収」だったのだ。宣伝部というより総務部がやるような仕事だったのだ。そして大マスコミ、いや大マスコミだけじゃないな。総会屋的なミニコミ誌にもまあ丁寧に電力会社の広告は入っているから(決して『WiLL』のことではありません。わはははは)業界の皆さんは十分に承知していたことだろう。
 そんな中で福島原発の事故は起きた。責任の一端はメディアにもあるということを、今回の読売テレビでの出来事は、自ら告白したに等しいのだ。

 メディアはせめて罪滅ぼしにこうした問題についてもっと本質を報じて、更なる危険に国民が巻き込まれていくことを今度こそ防ぐべきである。
 この日記では無防備でむき出しの福島原発に対するテロの危険を再三指摘してきた。しかし、ここまでひどいとは思わなかった。
 <東電の被曝調査、作業員69人と連絡取れず/ずさん管理>
 http://www.asahi.com/special/10005/TKY201106200461.html
 <東京電力福島第一原子力発電所で事故の復旧作業に携わった作業員のうち、東電が69人と連絡がとれず所在不明になっていることが20日、明らかになった。被曝(ひばく)量を測定するために追跡調査して分かったもので、ずさんな管理態勢を示す結果となった。東電の報告を受け、厚生労働省は作業員を早急に捜すよう指示した。
 東電は事故直後から3月末までに福島第一原発で働いていた調査対象者を3639人と最終的に確定。このうち3514人の被曝評価を終え厚労省に報告した。しかしまだ125人が残っている。このうち下請け企業の作業員69人と連絡がとれないでいるという。>
 あのね。今どきテレビ局で私のような出演者でも身分証がないと出入りできないのよ。東電はいったいどういう身元の人々を世界でもっとも危険なテロの攻撃対象になりうる現場に送り込んできたのか。
 <しかし半数は「該当する従業員は在籍しない」と回答してきた。残りは20日までに回答がなかったという。連絡先も名前も分からない作業員が30人ほどいることになる。>
 さすがに警察や自衛隊の防諜、公安関係者には緊張が走っているはずだ。身元を偽ったり隠したりしている中にはサラ金から逃げているような人々もいるだろう。しかしこの中に北朝鮮などの工作員、あるいは工作を仕掛けないまでも原発の現状を「調査」に来た支那のスパイなどがもぐり込んでいる蓋然性はかなり高いということを、インテリジェンスにかかわる人間ならまずは考える。
 記事がここで終わっていたら朝日新聞もホントに焼きが回ったというところだが、いちおうそちら方面についても触れた。
 <経済産業省原子力安全・保安院も身元不明の人間の出入りはテロ対策面で問題があるとし、東電に対して事実確認を求めた。>
 とはいえ、このぬるさ!気が狂いそうになる。犯罪現場で民間の警備会社どうしが証拠調べをしているようなものだ。そもそも原発の「安全」には二種類ある。ちゃんと原子炉が運用される安全と、安全保障面の安全だ。その無能ぶりはもう世界にさらけ出されているとはいえ、原子力安全・保安院は前者の専門家ではあっても、後者については全くの素人ではないか。ここは警察庁が全国の警察に指令を出して、徹底的に身元を洗うべきであろう。
 と同時に真っ当な国家であれば、原発施設内の「掃除」を徹底的にやるだろう。既に身元がわからない連中が出入りしてしまったことが判明したのである。その中に工作員がいたとして、何かを施設内に残していないか、防諜部署が調査すべきだ。
 「何か」とは爆発物のようなものだけではない。たとえばミサイルを誘導できる小さな装置が置かれているかも知れない。
 放射能汚染のために「掃除」は極めて困難である。ということは工作員にとって、これほど「置き土産」を置いていくのに便利な場所はないのである。
 今回のこのお粗末な事実が被曝量について調べる上で発覚したというのも異常な管理態勢と言うほかはない。原発に対する日本国の技術については一目おいている国々も、このことについては仰天しているのではないだろうか。この大事故において、現場の管理に治安や国防当局が関与していないなどということは安全保障の常識からいってありえないことだからだ。警察と自衛隊を使ったのは放水についてであって、現場の管理に活用していないのは信じがたい怠慢と言っていい。
 本来ならば作業員を送り込むセクションには警察関係者などが常駐して、たとえ簡単にであってもきちんと身元をチェックすべきであろう。パスポートコントロールをイメージすればいい。出入国で指紋だの何だのを照合する国がある中で、この世でもっとは危ない道具への接近をフリーでさせては「世界中が迷惑」である。
 くどいようだが何度でも書く。福島原発周辺に自衛隊をきちんと配備しなさい。現場に治安要員を入れて作業を監視させなさい。そして行方不明者の捜索や身元の再確認には警察力をすぐに動員することだ。
 菅直人首相以下が無能なのはもういやというほどわかっている。ここでも「現場力」でなんとか次なる「人災」を防いでいただきたい。
     -後略ー
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