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主婦が迫ったチベットの誇り 世田谷の八木沢さん、新宿で写真展 「民族の力強さ伝えたい」

25日まで

主婦が迫ったチベットの誇り 世田谷の八木沢さん、新宿で写真展 「民族の力強さ伝えたい」

2011.7.23 00:25

 チベットを20年以上にわたり旅した都内の主婦が、少数民族の暮らしを撮影した写真展「生き抜く 祈りの民・チベット」が東京都新宿区西新宿のニコンサロンで開かれている。中国の四川大地震青海省地震で壊滅的な被害を受けたが、民族の誇りを守りながら生き抜く様子を伝えている。

 撮影したのは世田谷区の主婦、八木沢扶美子さん(74)。小学生のころ、雪山を背にしたポタラ宮の写真に目がくぎ付けになった。「中世の古城に現代の王様が暮らしている。どんな暮らしかと想像を膨らませた」
 1980年代末、家族と初めてラサへ旅した。ポタラ宮ダライ・ラマ14世の亡命で居城ではなくなっていたが、チベット民族の生き方に触れ、すっかり魅せられた。以後毎年のように各地を旅している。
 「食事中、友人が蚊をたたくと、チベット族は一斉に息をのんだ。それからは、蚊が近づくたび、だれかが捕まえて窓の外へ放す。それほど命を大切にする」。穏やかで、どんな命も平等という考え方に心が洗われる思いだという。
 撮影地は自治区に加え、四川省青海省に併合されたカム地方とアムド地方。流入した漢民族の人口がはるかに上回る中でも、チベット民族の風習を守り、生き抜いてきた人たちだ。
 仏の教えを砂絵で描く「砂マンダラ」、子供に与える手作りのお守りなどのほか、「鳥葬」の習慣があるチベットで、鳥を避け死児のひつぎを高木に置く「樹葬」といった珍しい風習も紹介されている。
 「被災後も、自然への感謝の祈りを捧げ、力強く生き抜くチベット民族の姿を、未曽有の災害を経験した日本に伝えたい」
 2月の帰国後、抗議活動を警戒する当局の方針で外国人は入域できなくなっており、カラーの48点は貴重だ。
 25日まで。無料。問い合わせは(電)03・3344・0565。
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