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野田総理と拉致被害者家族会代表との面会






★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2011.09.11)
野田総理と家族会代表との面会

野田総理拉致被害者家族会代表との面会


9月11日午後2時から2時半まで、首相官邸野田総理が就任後初めて家族会代表と面
会した。出席したのは家族会から飯塚代表、増元事務局長、横田早紀江さんの3人、政
府からは野田総理、山岡拉致問題担当大臣、藤村官房長官、玄葉外務大臣、松原副大
臣だ。救う会西岡会長が家族の付き添いとして陪席した。

家族会・救う会拉致議連は9月4日の緊急国民集会の決議で政府に対して次の3項目
を要求している。
1.      野田佳彦新首相は、北朝鮮に対しすべての拉致被害者をすぐに返せ、という
強いメッセージを自らの言葉で発信せよ。
2.      北朝鮮が「調査やり直し」約束を反故にして3年が過ぎたことを理由に、すべ
ての在日朝鮮人と日本人の北朝鮮往来禁止や、対北朝鮮送金の禁止などの全面制裁を
発動せよ。
3.      朝鮮高校への無償化適用手続きを、拉致問題を理由に停止せよ。

決議は「9月末までに要求が実現しない場合、座り込みも辞さない姿勢で被害者救出
のために闘う覚悟である。」と期限を切っている。
在京の代表だけによる11日の面会は、早急に決議を新総理に伝達したいという家族
会側の要求があって実現した。飯塚代表から野田総理に決議が手渡された。野田総理
からは地方の家族も含む家族会全体との懇談の機会を別途持ちたいとの意思表示があっ
た。

面談では野田総理から、被害者救出のメッセージを強く発信したいという言明があっ
た。玄葉外相からも同趣旨に発言があった。これは決議第1項目を意識したものと思わ
れる。増元事務局長が面会で総理に具体的に要請したが、野田総理所信表明演説
国連演説で北朝鮮に対して「すべての拉致被害者を返せ」という明確な発言があるか
注目したい。

また、決議第2項目の追加制裁については総理からは言及がなく、玄葉外相から解決
に有効だと判断すれば行うとして、以下のような話しがあった。「制裁は手段であっ
て目的ではない。問題解決のために一番有効な手段をとるべき。いま追加制裁するこ
とが有効な手段と確認できればする。いまそうでないならしない。総合的に間違いな
く判断する」。
これに対して、増元事務局長から「これまで自民党時代も含めわが国は拉致を理由
に制裁発動したことはない。核とミサイルを理由に発動し、拉致も理由だと付け加え
られただけだ。北朝鮮が調査やり直し約束を3年も反故にし続けていることは重大な問
題だ。拉致を理由に制裁を発動する一番良いタイミングだ。それこそ強いメッセージ
発信になる。」との主張がなされた。決議で私たちは9月末までの制裁実施を求めてい
る。今後の動向を注視したい。

決議第3項目の朝鮮学校への無償化適用手続き問題は時間の制約もあって面会では触れられなかった。

また玄葉外相が会見で「拉致問題解決の定義の議論が必要」などと発言して、全被
害者救出が実現しなくても良いという意味かと批判が出ていた問題で、増元事務局長
が真意をただすと、玄葉外相は「全ての被害者の安全と早期帰国は一刻を争う課題。
最優先課題だ。解決の定義は変わっていない。誤解のないようにお願いしたい」と答
えた。

面会での野田総理と家族会の発言概要は以下の通り。

野田総理拉致問題は主権侵害で人権の重大な侵害であり、国が責任を持って解決す
べきだということは、政権が変わっても総理が変わっても不変の政府の姿勢だ。
3年前北朝鮮が再調査を約束したまま、残念ながらこの間、成果が上がっていないこ
と深くお詫びしたい。総理に就任したことは拉致問題対策本部長になったということ
だ。それを強く自覚し、一刻も早く拉致されたすべての方々が帰国できるよう政府と
して全力をあげたい。この問題は時間との戦いだ。
国際社会の理解も必要だ。今月の国連総会などでメッセージを強く発信したい。」

飯塚代表「時間を取って頂いて感謝する。総理をはじめ皆さんが家族と北にいる被害
者の気持ち十分理解してくださっていると思う。いかに早く助け出すかが一番重要。
野田総理の任期中に解決して頂きたい。9月4日に家族会・救う会拉致議連で緊急国
民集会を開いて決議した。いまだに被害者が帰ってこない状況で、我々は北朝鮮に長
く騙されてきたのだから、北朝鮮に制裁を課して頂きたい。総理として日本政府とし
て強いメッセージを出して頂きたい。
北朝鮮とどの様な接触が可能か。国会や国連で演説して呼びかけることも大事だが、
情報面も含めて水面下で接触しているのかどうか。3年前の調査やり直しの実行を迫っ
ているのか、またそのような要求ができるのか懸念している。調査やり直しをやった
としても全て解決するとは思っていないが、大勢いる被害者救出の突破口になる。い
ままでのようにお金を上げますから助けてくださいではだめだ。総理の意気込みをぶ
つけて、したたかな北朝鮮に策を練って、協議に引っ張り出してほしい。」

横田早紀江「小渕総理に官邸でお会いして以来、10回目の面会だ。この間に亡くなっ
た家族もいる。なぜこのように長く助け出せないのか。命は、今日助け出せば助かる
ものが、明日になればあの子たちは病で倒れるかもしれない。今日助けないともう会
えないかもしれないといつも祈っている。一日でも会いたいと病院で待っているお母
様もいる。良かったと手を握りしめ抱きしめてあげたい。命を救わなければならない
という気持ちで、ご自分の息子娘を助けると思って取り組んでほしい。」

増元事務局長「早期に動いて頂くことが必要だ。総理をはじめ関係大臣の皆さんの執
務時間は一日18時間くらいでしょうが、そのうち2時間、3時間、拉致被害者を救うこ
とを考えて頂きたい。
あとで修正されたと聞いているが、外相の言葉として報じられた、拉致問題解決の
定義を議論するなどという言い方は全被害者救出を求めなくなったのかという間違っ
たメッセージになる。
外務省は宥和的で話し合い優先だ。メッセージを発信するという意味で、これまで
自民党時代も含めわが国は拉致を理由に制裁発動したことはない。核とミサイルを理
由に発動し、拉致も理由だと付け加えられただけだ。北朝鮮が調査やり直し約束を3年
も反故にし続けていることは重大な問題だ。拉致を理由に制裁を発動する一番良いタ
イミングだ。それこそ強いメッセージ発信になる。
メッセージ発信ということだが、これまでは、拉致と核とミサイルを包括的に解決
する、という言い方だった。北朝鮮政府に対して我が国国民を返せという一言をぜひ
明言してほしい。検討ください。」

野田「皆さんのお話を重く受けとめる。細心の注意を払いつつ、政府一丸となって一
刻も早い無事帰国にむけて全力を尽くしたい。」

以上