中国「弾圧は日常的」、人権状況の悪化続く 米人権報告書
【ワシントン=犬塚陽介】米国務省は24日、2011年の世界の約200カ国の人権状況に関する報告書を発表した。中国では人権派の活動家や弁護士に対する「抑圧や政治的弾圧が日常的」に行われており、「人権状況は悪化を続けた」と指摘した。
一党独裁体制廃止を求めた「08憲章」の起草者でノーベル平和賞を受賞し、国家政権転覆扇動罪で服役中の劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏の安否に加え、劉氏の妻も「司法手続きを経ない自宅軟禁が続いている」と懸念を示した。
中国の盲目の人権活動家で、事実上の国外追放となり今月から米ニューヨークに滞在している陳光誠氏については、報告書の対象期間が11年のみのため、自宅軟禁の状況に言及されただけだった。
ただ、ポズナー国務次官補(民主主義・人権・労働担当)は記者会見で、中国当局に逮捕されるなどした陳氏の親戚の動向を「注視している」と述べ、人権上の懸念を中国側に伝える方針を示した。
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米国にインターネットの自由はない=報告書「2011年米国の人権記録」―中国
Record China 5月26日(土)11時28分配信
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25日、中国国務院新聞弁公室は、報告書「2011年米国の人権記録」を発表。米国の人権問題を指摘した。デモ参加者に暴力が振るわれたこと、インターネットが厳格に制限されていることなどを批判している。写真は米ワシントン。
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2012年5月25日、中国国務院新聞弁公室は、報告書「2011年米国の人権記録」を発表。米国の人権問題を指摘した。新華網が伝えた。
【その他の写真】
24日、米国務省は2011年版人権報告書を発表した。中国の人権状況は悪化していると指摘している。翌25日、中国は「2011年米国の人権記録」を発表した。同報告書は13年前から制作されている。
報告書は米国が暴力犯罪の抑止に失敗し、国民の生命と財産の安全が保障されていないこと、銃器が氾濫していること、デモ「ウォール街を占拠せよ」で参加者 に暴力が振るわれたこと、マイノリティが差別されていることなどをとりあげた。また米国のインターネットが厳格に制限されているとして、「インターネット の自由」は外交的圧力をかけるための方便だとこきおろした。(翻訳・編集/KT)
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24日、米国務省は2011年版人権報告書を発表した。中国の人権状況は悪化していると指摘している。翌25日、中国は「2011年米国の人権記録」を発表した。同報告書は13年前から制作されている。
報告書は米国が暴力犯罪の抑止に失敗し、国民の生命と財産の安全が保障されていないこと、銃器が氾濫していること、デモ「ウォール街を占拠せよ」で参加者 に暴力が振るわれたこと、マイノリティが差別されていることなどをとりあげた。また米国のインターネットが厳格に制限されているとして、「インターネット の自由」は外交的圧力をかけるための方便だとこきおろした。(翻訳・編集/KT)
中国、非合法手段で締め付け強化…米人権報告書
中国について、「政府が非合法的手段を使い、政治活動家への締め付けを強化している」と指摘し、前年より人権状況が悪化しているとして、強い懸念を示した。
報告書によると、中国当局はインターネット検閲や言論の監視を強化し、人権活動家や弁護士の失踪、拘束、家族の自宅軟禁が増加。ノーベル平和賞を受賞した劉暁波(リウシャオボー)氏と妻の状況にも言及した。チベット僧少なくとも12人が、当局に抗議して焼身自殺をとげた。
報告書は、米中の合意に基づき渡米した人権活動家・陳光誠氏の事件には直接触れていないが、マイケル・ポズナー米国務次官補(民主主義・人権・労働担当)は同日の記者会見で、「(陳氏の)家族や兄弟の状況を注視し、中国政府に対して懸念を提起していく」と述べた。
(2012年5月25日11時56分 読売新聞)
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