我が国は 粛々と対応しなければ 尖閣、沖縄、日本と
彼らは進んでくる。 戦いはいらない! ただ粛々と
Yaeyama Nippoより転載
執拗に地元漁船追跡 領海侵入の中国公船 狙いは「拿捕」か 尖閣海域
尖閣諸島の領海に18日に侵入した中国公船が、周辺にいた民間の漁船、第十一善幸丸を1時間半にわたって執拗に追跡していたことが19日分かった。
海上保安庁の巡視船が中国公船から漁船をガードしたため、被害はなかったものの、中国公船は一時、漁船から50~60㍍まで接近した。
名嘉全正船長(54)は「巡視船がいなかったら、拿捕(だほ)されていたかも知れない」と証言した。中国の攻勢が続く中、尖閣周辺で安心して操業できなくなっている現状が、改めて浮き彫りになった。
第十一善幸丸には、名嘉船長らの乗組員のほか、取材のため石垣入りしているチェコTVの記者、トーマス・エツラーさん(49)らが乗船。早朝に尖閣海域に到着した。
乗船者によると、午前7時半ごろ、接続海域に中国の海洋監視船「海監46」「海監50」「海監66」の3隻が姿を現し、海保の船も入り乱れ、緊張した雰囲気に包まれたという。
3隻は8時55分ごろから領海侵入。海保からは「中国船が来たので、北小島の北に移動してほしい」「速度を上げて領海外に出てほしい」などと連絡が入った。
中国公船2隻は9時半ごろから第十一善幸丸の追跡を開始。エツラーさんは「ターゲットにされた」と感じた。1隻は1時間後に追跡をやめたが、残る1隻はさらに30分間追跡を続けた。
海保の巡視船2隻は、中国公船から第十一善幸丸をガードして航行。午後7時ごろ、第十一善幸丸が無事、石垣港に到着するまで守り続けたという。
名嘉船長は「巡視船がいなかったら、中国公船に進路をふさがれ、止められていただろう。そこまでやるのかという感じだ」と振り返った。
中国公船の狙いは領有権主張を目的とした地元漁船の拿捕だったのかという問いには「そう感じた」と話した。
同乗した名嘉船長の弟、秀三さん(49)は「(日本の領海なのに)自分たちが逃げ隠れしなくてはならないことに矛盾を感じる」と指摘。中国公船に追跡されたことに対しては「中国のパフォーマンスだとしても、度が過ぎる。許せない」と憤った。
エツラーさんは「1時間半も私たちを追いかけて、何を得るものがあるのか。中国が領有権を主張したいのであれば国際司法裁判所に訴えるべきで(実力行使で領有権を奪おうとするのは)おかしい」と中国の行動を疑問視した。
尖閣諸島海域が危機的な状況に…
尖閣諸島海域が危機的な状況にあることは、きょうの1面トップの記事を読めば、改めて実感させられるだろう。中国の攻勢は、八重山住民の想像をはるかに超える激しさだ◆中国在住の記者によると「尖閣問題をどう解決すべきだと思いますか」と街頭インタビューをすると、日本では「平和的解決を」という声が多いが、中国人は口々に「日本人を殺せ」と叫ぶという。中国人の反日感情というより「中国政府の姿勢が、一般住民の感情に影響している」と記者は分析する◆同記者によると、中国紙が国内、海外向けに「日本は世界の脅威」と主張する記事を積極的に発信していることが先月、英国の「エコノミスト」誌で紹介されている。中国の対日攻勢は実際のところ、尖閣の領有権争いというレベルを超越しているようだ◆推測されるのは中国が、世界第2位の経済力と、旧態依然とした一党独裁体制との矛盾に苦しんでいるということだ。政府に対する批判の矛先をそらし、国民を団結させるスケープゴートが「日本」。視野の先にあるのが「尖閣」であり、さらには「八重山」という構図だろう◆尖閣問題がどうあれ、中国の海洋進出はもう止まらない。国境の島である八重山はまぎれもなく、中国と対峙する砦の役割を背負わされている。