毎日新聞 2013年08月25日 地方版
自転車で世界一周の旅を続け、チベットの厳しい現状を訴えているチベット出身のリンポ・ヤクさん(41)が24日、名古屋市中区の毎日新聞中部本社を訪れた。リンポ・ヤクさんは「広くチベット問題を知ってもらい、日本からの支援をお願いしたい」と話した。
リンポ・ヤクさんはチベットのアムド地方出身。中国とネパール国境を行き来して商売していたが、チベット関連の書籍を扱っていたことから中国当局に警戒され、米国へ亡命した。2000年から米国でチベット問題をアピールするツーリングを始めた。今年、世界一周の旅に出て、約5カ月かけてヨーロッパ13カ国を回った後、今月13日に来日した。
チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が昨年11月、国会で講演した。リンポ・ヤクさんは、その際に自民党の安倍晋三総裁(現・首相)がチベット支援を約束したことを挙げ、「言葉だけでなくぜひ行動してほしい」と訴えた。25日に岡崎市で開かれる「100万人のキャンドルナイト」に参加する。【三木幸治】