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周永康・前常務委員捜査に続き、次の「大トラ」はだれか 【大紀元日本7月31日】29日に中国共産党が発表した党中央政治局の周永康・前常務委員へ の立件、捜査は中国国内に激震を走らせた。同中央政治局常


周永康・前常務委員捜査に続き、次の「大トラ」はだれか


大紀元日本7月31日】29日に中国共産党が発表した党中央政治局の周永康・前常務委員へ の立件、捜査は中国国内に激震を走らせた。同中央政治局常務委員会は党の最高意思決定機関であり、「中央政治局常務委員の罪は追及しない」(中国語:刑不 上常委)という党内の不文律がある。周氏への捜査はそれを破ることになり、次の取り調べ対象は周氏のボスである江沢民・元国家主席との情勢が顕著になっ た。

 中国政府系メディアの報道からは、その方向性が垣間見えている。 

 6月30日、軍のナンバー2、徐才厚・元中央軍事委員会副主席の失脚が発表されてから、政権の喉といわれる国営新華社通信の電子版は2日後、「フランス 検察当局はなぜサルコジ前大統領を調べる勇気があるのか」と題するブログ記事を掲載し、同前大統領への捜査を評価した上、「だれがこれらの汚職幹部を育成 したのか、抜擢したのか」と責任追及を提起した。江沢民派の軍の代表者とされた徐氏を地方軍区の一介の幹部から大抜擢したのは、江元主席だった。

 今回、周氏に対する捜査が発表された直後、共産党の機関紙人民日報の電子版は「大トラの周永康を退治したが、汚職取り締まりはこれで句点をつけたわけではない」と題する評論記事を掲載し、今後もっと大きな動きがあるとほのめかした。

 同日、新華社の電子版も周氏失脚に関する評論記事で、「ある声が浮かび上がっている。これら低レベルの人間(周永康)がなぜ党内しかも最高指導部までに這い上がれたのか」と再びその抜擢役である江元主席に矛先を向けた。

 江元主席の身辺に関する不利な情報も飛び交っている。

 7月14日、同元主席の愛人とされるソプラノ歌手で海軍政治部歌舞団(海政文工団)の宋祖英・団長が軍事費及び国家予算を不正流用した疑いで最高指導部の調査を受けている、という情報が流れた。

 また、7月12日、中央紀律検査委員会に近い情報筋が本紙に寄せた情報によれば、江沢民派の実力者である曾慶紅・元国家副主席が身柄拘束された。

 習近平政権と江沢民派の攻防戦

 2012年2月、当時重慶市トップ薄煕来(服役囚:無期懲役)の側近で同市元公安局長・王立軍(服役囚:懲役15年)が米国領事館に駆け込む事件が起き た。その直後、米国の軍事情報サイト「ワシントン・フリー・ビーコン」は米政府関係者からの情報として、元公安局長の王は米領事館に、薄と江沢民派による 政変計画などの犯罪証拠資料を渡したと報じていた。

 一方、大紀元時報が入手した情報では、米国政府に渡った証拠資料には、政変計画のほか、法輪功学習者への臓器収奪・密売に関するものも含まれている。

 薄はその後、党籍剥奪と公職解任の処分を受け、同年9月、収賄罪、横領罪、職権乱用罪で無期懲役の判決を受けた。

 薄と江沢民派が政変を企む理由は何か。大紀元時報のコラムニストは法輪功弾圧問題と深く絡んでいると指摘し、次のように詳しく解説した。

 指導部の多数の反対意見を押し切り1999年7月に法輪功弾圧を発動した江元主席は弾圧責任の追及を常に恐れている。そのため、同元主席は政権の主導権 をかたくなに離そうとしなかった。2005年、同元主席は政権から退いた後、当時の胡錦濤政権において、周氏を含む側近たちを主要ポストに就かせることが できたため、「政権から退いても引退しない」「胡・温政権の命令は中南海(最高指導部)から出ることすらできない」と揶揄されるほど、江沢民派は政権を完 全支配していた。2012年末に発足した習近平政権においても、江沢民派は引き続き政権を牛耳るため、政変計画を立てた。その第一歩目が、法輪功弾圧を支 持する当時の重慶市トップ薄を、江沢民派の権力の基盤、「第二の中央権力体制」ともいわれた中央政法委のトップ周氏の後継者に推する計画だった。第二歩目 は、政権発足後、習金平・国家主席をトップの座から引きずりおろし、薄を最高指導者に据える計画だった。

 すべては王立軍の米領事館駆け込み事件により、破綻した。

 ではなぜ、習主席は薄について、政変計画や臓器狩りなどの最も主要な罪で裁かなかったのか。

 「いろんな社会問題に対する国民の怒りが高まる中、これらのショッキングなことを公表すれば、党の信用が一気に失墜し、政権へのダメージは計り知れない。習主席はこのことをなにより恐れているであろう」(専門家)

 また、昨年12月はじめから、本紙を含む複数の海外メディアは内部情報として、周氏の身柄拘束を絶えず報道してきた。それが今回の発表となった。

 この発表について、「江沢民派は強く反発したであろう。裏では熾烈な攻防戦があったに違いない」と専門家はいう。

 2012年の王立軍事件以来、大紀元は中国の政局に関する情報を詳細に報道してきた。今回の周永康捜査を含め、数々の「未確認情報」「うわさ」とされるニュースは後に次々と事実となった。

 さて、これから周氏をどのような罪で裁くのか。政変計画と臓器狩りに関与する最も中心的な人物とされている江沢民・元国家主席の運命はどうなるのか。中国政局の変化に一時も目が離せない。

(翻訳編集・叶子)


 (14/07/31 01:14)
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