「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成27年(2015)1月21日(水曜日)
通巻第4448号
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習近平、ボディガード軍団の人事を大幅に入れ替え
保定38軍団などに自派軍人をつぎつぎと抜擢、中南海警備を万全に
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北京中南海は中国共産党の権力中枢、この重要地域を守る軍人エリート集団は「御林軍」とも呼ばれる。
「王城の護衛者」である。
最高権力者が信頼する軍人が指揮するのは「北京衛生区」で、ここは「保定38軍」と「陸軍39集団」が中核である。とりわけ38軍の装備は中国人民解放軍のなかで、最新鋭の武器、装備を誇ると言われる。
前身は林彪が指揮した第四野戦軍と言われ、嘗て毛沢東が死んで四人組が台頭し、権力中枢を掌握したとき、華国鋒はこれらの部隊を動かし、一種軍事クーデターをおこして江青らを追放した。
すでに習近平は軍の総政治部、総参謀部、総後勤部、総装備部、そして第二砲兵軍の高層部人事を大幅に入れ替え、40名ほどの高級軍人が移動した。
次に習近平が手を付けたのは権力中枢をまもる部隊の人事である。これらの人事は直属の上司ではなく、軍事委員会主任(つまり習近平)が選択権を持つ。
「北京衛生区」司令は、藩良時である。つい先日まで39集団軍長だった。
保定38軍軍長は劉震立である。65軍参謀長をへて、少将に。
これらを総括する北京軍区司令は宋普選である。宋は38軍長で国防大学卒。
これらの管区の武装人民警察トップは王建平で総参謀部副部長から南京軍区司令だった。
つまり「習近平親衛隊四人組」とは藩良時、劉震立、宋普選、王建平だ。
そして中南海の警備司令は王寧である。いずれも習近平から信頼を受けている。というより、これらの高層部の人事は習近平自らが選定した。
これで習近平は枕を高くして眠れる?