http://img.epochtimes.com/i6/1508161721302603--ss1.jpg 天津爆発現場の爆心地に、深さ不明の巨大な穴が出現、穴の中には大量の液体がたまっている(ネット写真) 天津爆発事故
天津爆発 「倉庫所有会社のウラに最高指導部高官」
2015/08/21 15:17中国天津での大規模爆発に関して、現場の危険物倉庫を保有する企業をバックアップしているのは最高指導部高官だという情報が後を絶たない。こうした中、公安部主導の調査チームが18日に結成され、検察側も捜査に乗り出した。中国では、異例ともいえる厳重な捜査態勢である。
国営新華社通信が拘束中のメンバーのうち5人を取材し、経営陣をめぐる複雑な人間関係について19日に報道した。それぞれ55%と45%の株を保有する2人は名義貸しの株主だと主張しており、実質株主と認めた別の2人は、天津港公安局元局長の息子と、一般家庭出身で会社社長という41歳の男性。近所の住民の話では、男性一族はそれほど裕福ではないという。各自の人脈を駆使して会社を設立できたと説明した同2人だが、疑惑は深まる一方だ。ネット上では「なぜ名義貸しの必要があるのか」「闇はもっと深い、最後まで追及すれば大トラにたどり着くか」とユーザーたちは納得していないようだ。
倉庫は、国の重要工業開発区である天津市浜海新区、天津港の中心に位置する。天津市政府機関の元幹部で、中国と天津市の政治に詳しい張煒氏(英国ケンブリッジ大学経済学部の講師)は英BBCの取材で、「これほど低いクラスの幹部が、このような重要な地区に、しかも住宅地に密接する場所で危険物倉庫の経営許可を得るのは至難だ」と指摘し、最高指導部高官の黒幕説は否めないと述べた。
18日、公安部主導の事故原因調査チームが結成され、中国最高人民検察院も捜査を開始すると発表した。従来の慣例では、重大事故の調査は公安部ではなく、国家安全生産監督管理総局が主導で、検察も調査結果が出てからはじめて介入する。今回の対応は、中国国内では極めて異例だ。
(翻訳編http://img.epochtimes.jp/i/2015/08/21/w4fijrmheussbuxjwm18.jpg 爆発現場から5キロ離れた河川で魚大量死
天津爆発 深刻な環境汚染
2015/08/21 15:48中国天津市の大規模爆発がもたらす環境汚染はたいへん深刻であることが浮き彫りになった。政府系メディアは、現場周辺から高濃度の神経ガスやシアン化ナトリウムが検出されたと報道している。また20日から、付近の河川敷で魚の死骸の大群が発見され、ネットでその現場写真が掲載された。
国営中央テレビ(CCTV)は19日までに、北京公安消防総隊幹部の話として、爆発現場の空気中から高濃度の神経ガスと猛毒のシアン化ナトリウムが検出されたと伝え、「倉庫に保管されていた危険な化学製品の種類と量はともに想像を超えており、全容を把握できていない。予想できない危険はまだ沢山ある」と報じた。
一方、爆発直後から、現地政府各方面からは「安全論」が出ていた。発生翌日、天津市環境保護当局は現場5カ所の観測結果として、「大気には異常なし」と発表。その後、市環境保護局の複数の幹部や副市長は続けて、土壌、水中、大気中のシアン化ナトリウムの濃度は「ほぼ正常」と宣言していた。