2015-08-05 五輪エンブレムのことでなんとなくモヤモヤする件■[社会]五輪エンブレムのことでなんとなくモヤモヤする件を読者と共有したいhttp://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20150805/1438757129
Q:ズバリ佐野氏のデザインはパクリなのか?A:わからない、知らない。Q:もう少し具体的に説明をしてほしい。A:事実からはっきりさせよう。一般財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020)からマーケティング専任代理店として指名されたのは、今回も電通だ。オリンピックの広告利権は電通が独占している。残念ながら博報堂は今回も蚊帳の外なんだ。Q:今回も?A:電通は、国際オリンピック委員会(IOC)、国際サッカー連盟(FIFA)、国際陸上競技連盟(IAAF)、国際水泳連盟(FINA)、メジャーリーグベースボール(MLB)などの国際的な競技団体と密接な関係を持ち、それらの放送権、マーケティング権などを独占的に販売できる権利を多数保有している。伝統的に国際スポーツイベントに関する広告ビジネスはほぼ電通に独占されているんだ。モンスターなんだよ。Q:ではなんでエンブレムでは博報堂出身者が多数関係しているように見えるんだろう?A:逆だよ。デザイン公募のエンブレムは、電通が手を出さない数少ないオリンピックビジネスジャンルだった。そこに砂糖に群がるアリたちのように、非電通系関係者があつまったという結果に過ぎない、博報堂利権などというたいそうなものなんか何もないんだ。Q:なぜ電通はエンブレムにはてをださないんだろ?A:利ざやが少ないから。あとはいつでもそうだが事実上利権を独占した上で、何割かは同業他社にシェアを分け与えるんだ。100%独占を避けるためと保身のためだ。Q:保身?電通の?A:そう。この電通独占体制を維持するために彼らなりにおこぼれを業界にシェアしているんだ。モンスターだよ。Q:じゃあ、おこぼれにありつこうと必死なのの筆頭が博報堂ってこと?A:まあ、そういうこと。Q:では、今回のネットで騒がれているエンブレムをめぐる博報堂利権問題はまったくの筋違いということ?A:全く筋違いとは言い切れないね。公募の参加条件とか不透明な選考過程とか受賞してからのデザイン修正とか、仲間内で決めたんじゃないか感は否定できないだろう。ただね、彼らはスネ夫なんだよ。A:そう、ジャイアンがバカをすれば一緒にバカをする、決してさからわない、そしてジャイアンのおこぼれにあずかるんだ。博報堂OBとして、言いすぎかもしれないがこれが実状だと思うよ。
2007-04-10 マスメディアは絶対に報道しない「電通」というオバケ代理店の暗躍http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20070410
勝谷誠彦氏の有料ブログより転載
ひょっとすると「世論」には対抗するのかも知れないけれども、
<「エンブレムにつきまして」/深くお詫び、限界状況と思う
>http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2015/09/01/kiji/K20150901011049800.html
<このような国をあげての大切なイベントのシンボルとなるエンブレムのデザイン選考への参加は、デザイナーにとっては大舞台であって、疑いをかけられているような模倣や盗作は、原案に関しても、最終案に関しても、あってはならないし、絶対に許されないことと今でも思っております。模倣や盗作は断じてしていないことを、誓って申し上げます。>
これは私もそうだと思う。ウェブという空間に「告げ口文化」がなければ、問題にはならなかったでしょうね。いいんですよ「告げ口文化」あっても。人類の進化の中で通らなくてはいけない場所でしょう。私はいつもそういうことに気をつけている。私はオリジナルであって、小説などは真似のしようがない(笑)。だから強い。自分のアタマだけで考えているからね。何か文献から引く時はかならずその出処論点を明記している。でも、デザインとかは難しいだろうなと感じるので、佐野さんに同情するのである。それをまた、デザイン業界など知らない連中が煽り立てている。
そんな中で、私は佐野さんが辞退をする文章をまことに潔いと思ったのである。それはまた、メディアやネット衆愚の行動に対する痛烈な批判でもはある。佐野さんは自ら辞めることによってこの部分を言いたかったのかとも私は思う。ここはぜひ、玩味して読んでいただきたいと思う。私もそうだが、ある意味でメディアに出る人間がいつでもおちいりかねないケースだ。日本国ばもともと「嫉妬と引きずり落としの文化」なのである。そこにウェブが加わるとどうなるか。
<その後は、残念ながら一部のメディアで悪しきイメージが増幅され、私の他の作品についても、あたかも全てが何かの模倣だと報じられ、話題となりさらには作ったこともないデザインにまで、佐野研二郎の盗作作品となって世に紹介されてしまう程の騒動に発展してしまいました。
自宅や実家、事務所にメディアの取材が昼夜、休日問わず来ています。事実関係の確認がなされないまま断片的に、報道されることもしばしばありました。
また、私個人の会社のメールアドレスがネット上で話題にされ、様々なオンラインアカウントに無断で登録され、毎日、誹謗中傷のメールが送られ、記憶にないショッピングサイトやSNSから入会確認のメールが届きます。自分のみならず、家族や無関係の親族の写真もネット上にさらされるなどのプライバシー侵害もあり、異常な状況が今も続いています。>
敢えていうと、佐野さん、早く負けすぎ(笑)。私ならこういう馬鹿と徹底的に闘って遊びますけれどもね。まあ、その師匠として中川淳一郎というキ印がいますが。また彼とのウェブ番組見てね。
でも怖いことである。今や何かの話題の中心になったヒトはこうして素人からのウェブ攻撃にさらされるわけだ。神経が私のようによほど太くなんいと負けてしまう。私はそっと静かにしていよう。地上波の気の毒な人たちとつきあわなくなったのも、まあそういうこともあるんですよ。
一国の政府が他国の自由なメディアに対してこういうことをする恥ずかしさというものもあの国はわからないんでしいょうね。
<韓国政府/産経新聞に抗議とコラム削除要求へ>
http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2015/09/01/0400000000AJP20150901001100882.HTML<韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領を朝鮮王朝時代の王妃・閔妃(死後に明成皇后)になぞらえ韓国で波紋を呼んでいる産経新聞のコラムについて、韓国政府が産経新聞側に強く抗議するとともに記事の削除を要求する方針を固めたもようだ。
政府関係者は1日、「当該メディアに記事の削除および再発防止を要求する予定だ」と話した。政府は在日韓国大使館を通じ、できれば速やかに産経新聞側に記事の削除を要求する方針とされる。
産経新聞政治部専門委員の野口裕之氏は8月31日、同紙電子版に掲載された「米中二股/韓国が断ち切れぬ『民族の悪い遺産』」と題するコラムで、9月3日に中国・北京で開かれる抗日戦争勝利70年を記念した軍事パレードに朴大統領が出席することを、朝鮮王朝時代から続く「事大主義」と主張。朝鮮時代にも朴大統領のような女性の権力者がいたとして閔妃を引き合いに出した。>
抗議を受けているのは、まことによくできたコラムですぐに紹介しようかと思ったのだが、他にいろいろあったので見送ったものである。改めて引くことにしよう。
<野口裕之の軍事情勢/米中二股/韓国が断ち切れぬ「民族の悪い遺産」>
http://www.sankeibiz.jp/express/news/150831/exd1508310600002-n1.htmいちばん嫌なところを突かれたんでししょうね。リンクしておくので全文を読んでいただきたい。まことによくできた文章である。絶品はオチだ。
<もう、何が何だか分からない。朴氏の父、朴正煕(パク・チョンヒ)・元大統領(1917~79年)は暗殺される前「民族の悪い遺産」の筆頭に事大主義を挙げ、改革を模索した。皮肉にも、北朝鮮は「悪い遺産」を嫌悪し自主・自立を意味する「主体思想」を看板に、米国と対立するのみならず、中国にも反発し始めた。>
「長いものには巻かれろ」ですよ。これを朝鮮はずっとやってきた。大日本帝国の一部の時は、巻かれまくって優秀な朝鮮人将校がたくさん生まれた。今や、なかったことになっているけど。野口裕之さんのコラムはいつも大好きだが、今回のオチもいいなあ。ちゃんと言葉のシャレになっている。
<ところで、韓国軍は抗日軍事パレード参加を見送るようだ。豊臣秀吉(1537~98年)の朝鮮出兵時、明(中国)軍の一翼として行軍した李氏朝鮮軍と同様の「事大絵巻」が観られないのは、少し残念な気もする。>
たぶんこのオチを書きたくて、ここまで書いてきた気がする。同じコラムニストの端くれとして(笑)。
ふたたびトップのテーマに戻るが。新国立競技場にしろリンブレムの問題にしろ「見直してやり直す」ことを即座にするのが、日本国の名誉だと私は思う。それを海外の声を集めてきて誹謗するのは、大マスコミの頭の悪さだとも。
<五輪エンブレム撤回決定 動かぬ組織委の責任重く>
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015090290070255.html
<二〇二〇年東京五輪の公式エンブレムについて、大会組織委員会は一日、使用を撤回し、新デザインを選び直すことを明らかにした。新たに別の作品との類似性を指摘する意見が上がり、デザイナーの佐野研二郎氏(43)が撤回を申し出た。主会場である新国立競技場建設案に続き、大会の顔であるエンブレムも白紙撤回される異例の事態。すでにエンブレムを使用しているスポンサーなど各方面に影響が出そうだ。>
盗用かどうかは、これは最後までわからんですよ。そんなことを突き詰めても仕方がない。佐野さんが潔く辞めたというのは、繰り返すが、実に日本的な解決方法だ。海外だったら訴訟とかになっていたでしょうね。だから佐野さんのは私は感謝しなくてはいけないとまで思っている。
新競技場をやり直して今からすぐに作れるか、エンブレムももういちど公募できるか、これができるのが日本国なのである。最初からずっとダラダラやっていて競技場が完成しないと報じられているどこぞの発展途上国とは違う。だったら日本国の底力を見せてやろうじゃないですか。そもそも「高い」とか「模倣だ」とかという話が出てきて、メディアがそれで騒いで「じゃあ、やりなおそうか」。こんな成熟した国はこれまでの五輪主催国でもなかったのではないか。「二度目」のとしてはこうしたところを見せつけなくてはいけない。誇りをもって胸をはりましょう。日本国はこんなにすごいのだと。あとは、来るのお客さまたちにどれほどの「おもてなし」をできるかだ。簡単な英語のレッスンを公民館単位とかでしてもいいと思うんだけどな。どうでしょう。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
(c)2015 勝谷誠彦、katsuyamasahiko.jp All Rights Reserved.
問合せ(メールの未着など):info@katsuyamasahiko.jp
情報提供・感想:stealth@katsuyamasahiko.jp
購読解除:http://katsuyamasahiko.jp/procedure/dissolve
発行:株式会社 世論社
おいおい本当に海外で関係あるの? また慰安婦のような事やるつもり?
2020年東京五輪・パラリンピックのエンブレムが白紙撤回されたことについて、ほかの五輪開催都市のメディアは、東京大会の準備の混乱を「新たな恥ずべき事態に苦しんでいる」「卓越した計画性と注意深さで知られる国が、多くの見直しに追われている」などと報じている。
【写真】「もう見られない貴重なものになりそうだから」と、五輪エンブレムのポスター前で記念写真を撮る来庁者も
来年五輪を開くブラジル・リオデジャネイロが拠点のテレビ局グロボは、エンブレムの使用中止を電子版で速報した。
これまで新国立競技場の白紙撤回や競技会場の変更について、高い関心を持ってリポートしてきた。7月24日のエンブレム発表時にも、新国立競技場問題と重ねて「五輪開催に対する疑念を、エンブレムの発表でそらしたいと期待している」などと伝えた。
12年大会を開いたロンドンの日刊紙ガーディアン(電子版)はエンブレムの使用中止について、「抗議をはねつけた数日後に決定が下された」と報じた。
デザイナー佐野研二郎氏をめぐって、飲料の景品でスタッフが第三者のデザインを使っていたとされる問題や、エンブレムの原案がドイツのタイポグラファー、ヤン・チヒョルト氏の展覧会のポスターと似ていたことなど、問題を詳報した。
また「日本の国際イベントの準備を傷つける議論は、エンブレムと競技場だけではない」とも伝えた。例として、主要国首脳会議が来年開かれる三重県志摩市公認の海女の萌(も)えキャラクターが「女性蔑視」と批判されたり、ラグビーW杯に向けた日本テレビのルール解説の動画に、肌の露出の多い女性が登場したことが問題視されたりしたことなどを挙げた。(柴田真宏、ロンドン=河野正樹)