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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)2月25日(土曜日)
通算第5199号
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北朝鮮、公式的に中国を批判しはじめた
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中国は国連の制裁決議を履行するために、北朝鮮からの石炭輸入を年内禁止するとしたが、本当に実行しているかどうかは訝しいとされた。
なぜなら2016年にも、「禁止」のはずの石炭を2240トン、輸入していた「実績」がある。
北朝鮮炭は、中国では鉄鋼生産の高炉に使用されており、北朝鮮の港から、バージ船で渤海湾を渡る。この石炭は北朝鮮の輸出の40%を占め、まさに死活を制する、外貨獲得の生命線である。
中国は国連決議2270号に基づき、北朝鮮の経済制裁に加わっていたものの「生命の危機を脅かす恐れがある物品は例外措置」とする例外条項を楯にして、北朝鮮から石炭を輸入してきた。
また中国は北朝鮮への原油供給は依然として続けている。
遼寧省丹東からは鴨緑江を越えて、石油ならびに食料、医薬品など「人道的支援」は、継続されており、鉄道貨車およびトラックの列は、依然とかわりなく継続しているのだ。
人民日報系のタブロイド紙『環球時報』は23日付けで、『石炭の輸入停止は公平であり、国連決議によるものである』と、その正統性を主張した。対して北朝鮮の公共放送は、24日、はじめて中国批判を開始した。
さて東アジアのメディアは金正男暗殺事件直後からマレーシアに、あるいはマカオに取材チームを派遣して大規模な取材合戦を演じている。とくに日本のテレビカメラの夥しさ。
しかし欧米、とくにアメリカの新聞は、暗殺事件もかなり大きくは報じてきたが、日本に比べると扱いは小さかった。
ところがマレーシア当局が、犯行に使われたのがVXガスと発表してからは、どのメディアも一面トップである。
安全保障、軍事技術、そしてテロ対策を重視する価値判断と、日本のテレビのように興味本位、推理小説より面白いという観点からの番組構成の姿勢とは、根本的な差違がある。
▽△◎み□◇▽や□◎○ざ◎□○き○□◇
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平成29年(2017)2月25日(土曜日)
通算第5199号
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北朝鮮、公式的に中国を批判しはじめた
石炭輸入禁止措置が死活的な影響をあたえる
**********************中国は国連の制裁決議を履行するために、北朝鮮からの石炭輸入を年内禁止するとしたが、本当に実行しているかどうかは訝しいとされた。
なぜなら2016年にも、「禁止」のはずの石炭を2240トン、輸入していた「実績」がある。
北朝鮮炭は、中国では鉄鋼生産の高炉に使用されており、北朝鮮の港から、バージ船で渤海湾を渡る。この石炭は北朝鮮の輸出の40%を占め、まさに死活を制する、外貨獲得の生命線である。
中国は国連決議2270号に基づき、北朝鮮の経済制裁に加わっていたものの「生命の危機を脅かす恐れがある物品は例外措置」とする例外条項を楯にして、北朝鮮から石炭を輸入してきた。
また中国は北朝鮮への原油供給は依然として続けている。
遼寧省丹東からは鴨緑江を越えて、石油ならびに食料、医薬品など「人道的支援」は、継続されており、鉄道貨車およびトラックの列は、依然とかわりなく継続しているのだ。
人民日報系のタブロイド紙『環球時報』は23日付けで、『石炭の輸入停止は公平であり、国連決議によるものである』と、その正統性を主張した。対して北朝鮮の公共放送は、24日、はじめて中国批判を開始した。
さて東アジアのメディアは金正男暗殺事件直後からマレーシアに、あるいはマカオに取材チームを派遣して大規模な取材合戦を演じている。とくに日本のテレビカメラの夥しさ。
しかし欧米、とくにアメリカの新聞は、暗殺事件もかなり大きくは報じてきたが、日本に比べると扱いは小さかった。
ところがマレーシア当局が、犯行に使われたのがVXガスと発表してからは、どのメディアも一面トップである。
安全保障、軍事技術、そしてテロ対策を重視する価値判断と、日本のテレビのように興味本位、推理小説より面白いという観点からの番組構成の姿勢とは、根本的な差違がある。
▽△◎み□◇▽や□◎○ざ◎□○き○□◇
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