パルデンの会

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ウイグル解放に、ISSの力を借りねばいけないほど疲弊した近代国家


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宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)12月9日(土曜日)弐
        通巻第5541号
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 パキスタンの中国大使館、テロ襲撃に備え厳戒態勢
  ISがイスラマバードに潜入、「中国人を狙え」

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 パキスタンにおける中国人は3万人と言われる。
 今年6月には、バロチスタンの「首都」クエッタで中国人ふたりが拉致された挙げ句、殺害された。これはバロチスタン独立運動過激派の仕業と言われたが真相はいまもって不明である。

中国が560億ドルもの巨費を投じているCPEC(中国パキスタン経済回廊)の工事現場はバロチスタンのグアダール港が拠点であり、15000名のパキスタン兵士が守っているという皮肉、おまけにパキスタンにとっては何も裨益しないプロジェクトだから国民の不信も根強い。

 だが、昨今の中国人をターゲットとしたテロは、IS系の武装組織であり、国民の間に拡がる反中国感情に便乗し、イスラマバードの大使館を狙いだしたのだ。この情報はパキスタンの英語新聞『ドーン』(夜明け)がもたらした。
 同紙は嘗てパキスタンに潜伏中のビン・ラディンにインタビューしたことでも有名なメディアである。

 新彊ウィグル自治区は、もともとが「東トルキスタン」である。
因みに「西トルキスタン」とはカザフスタンキルギスウズベキスタンなどを指す。キルギスでは2016年8月に中国大使館が自爆テロに襲われた。

東トルキスタンは中国の侵略によって、ながく支配され、核実験場にも使われたうえ、近年はカシュガルなどで「生活向上、悪い習慣は止めよう」と言って、崇高なモスクが破壊されており、イスラム教を信奉する住民の敵意は頂点に達している。

 シリア、リビアで軍事訓練を受けて、さらにはパキスタンの反政府勢力の支援ルートからパキスタンに潜入したIS系グループは地下組織でもあり、パキスタン軍情報部も実態を把握していない。

このためイスラマバードの中国大使館は在留中国人に「なるべく外出をせず、人混みには近付かず、防犯システムを施し、つねに警戒せよ」と警告を出している。
 在留中国人のひとりは『サウスチャイナ・モーニングポスト』(2017年12月8日)の取材に対して「これまで警告なんぞ大使館から出たことがない。よほど深刻な事態なのだろうと推測できる」と答えている。

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