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新疆のウイグル族を対象にしたもう一つの「教育による改心」のための強制収容所の実態



支那の宗教弾圧を報じる
米国誌の日本語訳から 転載

Posts from Bitter Winter for 11/28/2018




最新の独占映像:新疆のウイグル族を対象にしたもう一つの「教育による改心」のための強制収容所の実態

建てられたばかりの「教育による改心」のための強制収容所の様子 建てられたばかりの「教育による改心」のための強制収容所の様子

「Bitter Winter」が入手した最新の独占映像には、イスラム教徒のウイグル族を対象にしたイェンギイェル「教育による改心」のための強制収容所の残酷な真相が映し出されていた。ここは「職業訓練センター」と呼ばれているが、その実態は監獄であった。

マッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)
現在、中国には150万人の「政治犯」が「教育による改心」のための強制収容所に収容されており、このうち100万人がイスラム教徒のウイグル族だ。11月15日、「Bitter Winter」の記者の1人が、「教育による改心」のための強制収容所独占画像を公開した。また、別の匿名の記者も、新疆ウイグル自治区の別の「教育による改心」のための強制収容所の画像を送ってきた。その画像をみると、建物の内部構造は監獄と瓜二つだった。
最近、新疆ウイグル自治区の「教育による改心」のための強制収容所に対する国際社会からの避難を受け、中国共産党当局は「教育による改心」のための強制収容所のことを「職業訓練センター」と言い換え、その存在を否定している。しかし、我々が入手した動画をみると、「教育による改心」のための強制収容所のことをどのように呼ぼうと、実際は監獄そのものであり、収容者を強制的に洗脳していることがわかる。さらに、信頼できる情報筋によると、収容された一部の者は「教育による改心」のための強制収容所の収監期間中に拷問され死に至るという。
動画:名前でごまかすな。これは監獄だ!
11月15日に公開された映像と同様に、この最新の映像もグルジャ地区からのものだった。しかし、こうした強制収容所があるのは同市だけではない。8月、我々の記者は建設中のイェンギイェル「教育による改心」のための強制収容所に潜入し、内部の建設状況を撮影した。
「教育による改心」のための強制収容所には、数棟の赤橙色の建物が並んでいる。この建物が「学習者」が収容される宿舎だ。近づいて見てみると、4階建てのすべての棟の窓には安全柵と保護ネットが設けられていた。それぞれの棟の出口には3つの監視カメラが備え付けられ、左、中央、右の3方向からの監視体制が敷かれていた。そして建物の外壁には「習近平同志ら党中央の心遣いに深く感謝する」というスローガンが書かれていた。
「教育による改心」のための強制収容所の宿舎内風景。すべての部屋に二重の鉄門が備えられるなど、監獄と変わらない。 「教育による改心」のための強制収容所の宿舎内風景。すべての部屋に二重の鉄門が備えられるなど、監獄と変わらない。
建物の内部に入ってみると、刑務所や拘置所の監房の構造のように、すべての部屋には二重の鉄門があり、外側の鉄門には安全柵と電子錠が設置されていた。さらに、すべての「宿舎」のトイレに監視カメラが付いていた。内部告発者によると、ここの宿舎の一部屋には15人まで収容できるという。見たところ、1つの階につき28ヵ所の部屋と3ヵ所の教室があり、教室の外の壁には「中国語の学習を習慣にする」といったスローガンが書かれていた(このスローガンは、通常、ウイグル語を使い、中国語⦅標準語⦆は使わないウイグル族を対象にしたもの)。また「習近平新時代における中国式社会主義思想をガイドラインとして、中華民族を素晴らしく復興させるという夢に向かい、たゆまず奮闘する」というスローガンも掲げられていた。教室内をみると、フェンスと間仕切りネットで、教壇と机が仕切られていた。
部屋の内外にはカメラが設置されている 部屋の内外にはカメラが設置されている
1階には監視室があった。ここでは、「教育による改心」のための強制収容所内の隅々にまで設置されている360度の監視カメラの映像を、大型モニターで見ることができる。教室、宿舎、廊下、トイレに至るまで、収容者の一挙手一投足が24時間体制で監視され、自由やプライバシーがまったくない。
「教育による改心」のための強制収容所の監視室内の大型モニター 「教育による改心」のための強制収容所の監視室内の大型モニター
建物全体が厳重に警戒されている。すべての角に監視カメラが設置されているほか、玄関口には鉄門が備えられている。廊下を歩いてみると、部屋のすべての窓が、鉄格子と鉄条網により、厳重に塞がれている。「学習者」の食堂の窓も例外ではなく、収容されている者が逃げ出すのはほぼ不可能だ。
我々の記者は、建物の空き地に多くの鉄条網で囲ったエリアがあり、側に未使用の鉄条網が積まれていることに気づいた。鉄条網を張り巡らされたフェンスには「緊急避難所」という標識が掲げられていた。公安システムの内部の告発者は、この「緊急避難所」は収容者の屋外運動場の可能性があると見ている。屋外運動場とは、刑務所の囚人たちが定期的に運動する、中庭にしつらえられた場所のことをいう。
建物すべての出口には3つのカメラが設置されている。すべての窓は鉄条網と鉄格子で塞がれている。 建物すべての出口には3つのカメラが設置されている。すべての窓は鉄条網と鉄格子で塞がれている。
イェンギイェル「教育による改心」のための強制収容所は、対外的には職業訓練学校と呼ばれているが、内部の構造を見る限り、監獄と変わらない。
この映像を今年8月に撮影しているとき、イェンギイェル「教育による改心」のための強制収容所は建設中だった。しかし、今年9月、ここの職員の1人が記者に対して、「教育による改心」のための強制収容所にはすでに数千人が収容されていると明かした。しかし、記者が「どんな人が収容されているのか」と返したとき、その職員は突然に何かに気づいたような反応を示し、「秘密なので言えない」と言った。
しかし今、真相は明らかになった。「Bitter Winter」の記者が大きな危険を冒して撮影した映像には、「教育による改心」のための強制収容所は監獄そのものであり、「教育機構」や「学校」とはまったく違うという真実が記録されていた。
マッシモ・イントロヴィーネ(Massimo Introvigne、1955年6月14日、ローマ生まれ)はイタリア人の宗教社会学者です。新宗教の研究者の国際的なネットワーク「Center for Studies on New Religions(新宗教研究センター: CESNUR)」を設立し、理事長を務めています。イントロヴィーネは宗教社会学の分野で70冊の著書と100本以上の論文を発表してきました。Enciclopedia delle religioni in Italia(イタリア宗教百科事典)の主要著者の1人でもあります。また、イントロヴィーネは、Interdisciplinary Journal of Research on Religion(宗教研究の学際的ジャーナル)の編集委員であり、カリフォルニア大学出版による「Nova Religio」の理事でもあります。2011年1月5日~12月31日にかけては、欧州安全保障協力機構(OSCE)の「キリスト教徒およびその他の宗教の信者への差別に着目した、人種差別、排外主義、差別の根絶活動の代表者」を務めました。そして、2012~15年には、世界規模での信教の自由に関する問題を監視するために、イタリア外務省が設置した「信教の自由の監視」委員会の議長を務めました。

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地下のカトリック教会は、あとどれぐらい地下に潜れるだろうか?

カトリック,司祭 写真出所:インターネット

政府が管理する中国天主教愛国会への参加を拒んだため、河北省の数名の司祭は教会を去らざるをえず、現在、極秘の「ゲリラ系教会」を組織している。

9月22日、バチカンと中国の間で暫定合意に達したものの、中国政府は地下のカトリック教会への弾圧を継続している。中国のカトリックの中心地とされる、中国北部河北省で活動する数名の地下教会の聖職者たちは、自らの信仰を手放さず、共産党の方針に従うことを拒んだ。そのため、さらに地下に潜る代償を払うことになった。Bitter Winterはそんな司祭たちに話を聞いた。
2011年、王司祭は初めて石家荘市にある自らの教会を去らなければならなくなった。そして、今年の9月下旬、バチカンと中国が暫定合意に達した4日後、再び追跡され、現地の公安局と「話し合い」を行うために呼び出された。公安局で王司祭は主催するミサと、出席者数に関する質問を受けた。
公安局は王司祭に、宗教事務局での登録と、司祭認定を政府が管理する中国天主教愛国会で行い、同団体への参加を命じた。この命令に従わない場合は、王司祭の集会は違法と見なされ、禁止されることになる。
王司祭は中国天主教愛国会への参加を断固として拒否した。同司祭は2007年にローマ教皇ベネディクト16世が中国のカトリック教会に送った書簡を回顧していた。この書簡には中国天主教愛国会カトリック教会の特定の本質と相容れないと記されていた。
王司祭は「これは認定を取得するだけの問題ではありません。良心の問題です。認定は中国共産党の全ての命令に従うことを意味します」と述べた。王司祭は「中国化」政策は、聖職者と信者が良心に反する決断を下さなければならない多数の状況を作り出していると警告している。
中国共産党は、少数派は教会に入ることを禁じ、中国の国旗を祭壇に掲揚させています。また、毛沢東習近平肖像画を飾ることを一部の教会に強制しています。中国天主教愛国会に参加し、政府の命令に従うことを選んだ場合、良心に反するだけでなく、神を裏切ることになります」と王司祭は話した。
王司祭は、教皇庁と取引を行ったことで、中国共産党は絶対的に誘引地位に立っており、地下教会が存在する余地がなくなったと見ている。同司祭は、暫定合意に達する前、ローマ法王は地下教会の司祭が直面する苦労と不安を十分に考慮しなかったのではないかと考えている。
王司祭は「地下のカトリック教会は根絶の脅威に直面しています。司祭たちは共産党に従わない限り、通常の形式で宗教活動を執り行うことができないのです」と力なく語った。
同じく石河荘市の馮(フェン)司祭は、数ヶ月間もの間政府に追われ、中国天主教愛国会への参加を求められていた。馮司祭は数回、尋問に呼び出され、ホテルで軟禁状態に置かれたこともあった。このとき、極秘の「思想改心」を受けていた。
馮司祭は9月25日に最終警告を受けた。宗教事務局は命令に従わない場合、司祭資格をはく奪すると脅した。同司祭は教会を去る道を選んだものの、信者の自宅で現在も密かにミサを執り行っている。
邢台市の馬司祭も同様の弾圧を受け、教会を去らなければならなくなった。当局に気づかれないように、馬司祭はミサの会場を頻繁に変更し、開催直前にミサの情報を信者に告げることを余儀なくされている。
馮剛による報告